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投信レポート

投信レポート Vol.4 米朝首脳会談開催で注目されるベトナムへの投資

2019年4月5日

日本の公的年金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2017年7月に日本株のESG指数を選定し運用を開始したこと、加えて2018年9月にグローバル環境株式指数を選定し運用を開始したこともきっかけとなり、日本においても再び「ESG投資」が注目を集めつつある。

「ESG」とは、環境(Environment)・社会(Social)・統治(Governance)の英語の頭文字をとった言葉である。従来、投資の価値を測る尺度として財務や経済の情報を利用することが一般的であった。その伝統的な情報に加え、非財務情報である「ESG」要素を考慮することで、潜在的な資産価格下落リスクへの理解を深め、財務指標からは見え難いリスクを排除できるとの発想に基づく投資が「ESG投資」と呼ばれている。

ファンド図

ESGという言葉が知られるようになったのは、2006年に国連のコフィー・アナン事務総長(当時)が機関投資家に対し、ESGを投資プロセスに組み入れる「責任投資原則」(PRI、Principles for Responsible Investment)を提唱したことがきっかけである。

その後、2008年のリーマン・ショックなどの金融危機を経て、PRIやESGを重視する流れを後押ししたと考えられる。

ESG投資に似た概念としては、社会的責任投資(SRI、Socially Responsible Investment)という考え方がある。大まかに定義の違いについて言及すると、SRIがまずは倫理的な価値観を重視することが多いとされるのに対し、ESG投資は長期的にリスク調整後のリターンを改善する効果があるとされている。言い換えればESG投資の趣旨は、「収益は別にして倫理的な視点から投資先を選ぶ」ということでは無く、「社会的責任を果たしている投資先は、長期的に見てリターンも大きくなる」ことと考えている。ただ、投資アプローチは様々で、世界のESG投資額の統計を集計している国際団体のGSIA(Global Sustainable Investment Alliance)は、ESG投資を以下の7つに分類している。


GSIAによるESG投資手法と概念

投資手法 概念
ネガティブスクリーニング 1920年代に米国のキリスト教系財団から始まった最も歴史の古い手法。倫理的でないと定義される特定のセクターや個別企業を投資先から除外する戦略。
ポジティブスクリーニング 各セクター中でESG関連の評価が高い企業に投資する戦略。ESG考慮の高い企業は中長期的に業績が高くなるという発想に基づく。
国際規範に基づくスクリーニング ESG分野での国際基準に照らし合わせ、その基準をクリアしていない企業を投資先リストから除外する手法。
ESGインテグレーション型 最も広く普及しつつある手法。将来の事業リスクや競争力などを図る上で積極的に投資プロセスにESG要因(非財務情報)組み入れて投資判断。
サステナビリティテーマ投資型 ESGの特定のテーマ(再生可能エネルギー、持続可能な農業など)を投資アイデアとする。
インパクト投資型 社会・環境に貢献する技術やサービスを提供する企業に対して行う投資。
エンゲージメント・議決権行使型 ESGに関する案件に積極的に働きかける投資手法。議決権行使や、企業にエンゲージメントを行いESGへの配慮を促す。
  • (出所)「2016 Global Sustainable Investment Review」を基に当社作成

ESGについては多くのアンケートがあり、コンセプトや母集団など様々な点で異なる結果が確認されている。しかしながら、ESGが近年普及していることは確認出来る。
CFA(Chartered Financial Analyst)協会(2017)によると、上場株式を分析する投資家の76%はESG分析を取り入れている一方、債券投資においてはESG分析を取り入れている投資家は45%に過ぎない。ただし将来的には、多くの投資家が、債券、他の資産クラスにおいても、ESGをより考慮するべきであると考えており、資本市場は長期的にみると環境問題や社会問題の影響から逃れられないと考えられる。
このような観点から、長期的なリスク調整後のリターンを改善する効果があると期待できるESGの要素を取り入れた投資信託をご検討されてみてはいかがでしょうか。


【ESG投資の要素を取り入れた債券の投信】

  ファンド名 運用会社 協会分類 トータルリターン(3年) 販売手数料
1 テンプルトン世界債券ファンド 限定為替ヘッジ フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ 内外債券 3.28% ノーロード
2 テンプルトン世界債券ファンド 為替ヘッジなし フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ 内外債券 4.02% ノーロード
3 テンプルトン世界債券ファンド
毎月分配型・為替ヘッジなし
フランクリン・テンプルトン・インベストメンツ 内外債券 3.81% ノーロード

【ESG投資の要素を取り入れた株式の投信】

4 アジアパシフィック・エクセレント・カンパニーズ シュローダー・インベストメント・マネジメント 内外株式 (2016/6/30設定) 3.24%
5 CAM ESG日本株ファンド キャピタル アセットマネジメント 国内株式 (2017/1/27設定) ノーロード
6 eMAXIS ジャパンESG
セレクト・リーダーズインデックス
三菱UFJ国際投信 国内株式 (2018/10/22設定) ノーロード
7 UBS MSCI先進国サステナブル株式
インデックス・ファンド
UBSアセット・マネジメント 内外株式 (2019/1/29設定) ノーロード

【インパクト投資の要素を取り入れた投信】

8 ブラックロック・インパクト株式ファンド
(ノーロード/限定為替ヘッジあり)
ブラックロック・ジャパン 海外株式 10.20% ノーロード
9 ブラックロック・インパクト株式ファンド
(ノーロード/為替ヘッジなし)
ブラックロック・ジャパン 海外株式 11.27% ノーロード
10 世界インパクト投資ファンド 三井住友DSアセット 内外株式 (2016/8/26設定) 3.24%
  • トータルリターンは2019年2月末基準
  • 販売手数料が段階制の場合は最高料率を表示
  • 上記は一部のファンドのみを取り上げており、当社取扱いファンド全てを網羅するものではありません。

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  • 上記は過去の実績及び作成時点でのデータであり、今後の投資対象国の成長性や本ファンドの運用成果等を示唆・保証するものではありません。
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  • お取引の際は、目論見書、約款・規程集および 契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、商品特性やリスクおよび お取引ルール等をよくご理解の上、ご自身のご判断で無理のない資産運用を行ってください。

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