ETF(上場投資信託)・ETN(上場投資証券)・REIT(不動産投資信託)など
ETFとは
ETFとはExchnage Traded Fund(上場投資信託)の略で、TOPIXや日経平均、外国の株価指数や、金や原油価格などのコモディティ(商品)と連動することを目的として運用される市場に上場している投資信託です。ETFには5つの特色があります。
01分かりやすい値動き
ETFは株式同様、証券取引所に上場している投資信託のことです。投資信託と同じように、株価指数や金価格などの指標に連動するようにプロ(投信会社)が運用しています。
日経平均やTOPIXなど、なじみのある主要な株価指数に連動するものが多く、値動きがわかりやすいことが特徴です。たとえば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)はWebやテレビで手軽に情報を得られることからそれらに連動している場合は値動きを把握しやすいと言えるでしょう。
個別銘柄と比較して銘柄選定が難しくないため株式投資初心者でも始めやすいと言えます。
- ※レバレッジ型のETF等、リスクが高いETFもあるので注意が必要です。
02少額からOK
普通株の投資では数万~数十万円の資金を必要とするのが一般的ですが、ETFは数千~数万円程度で買えるので、少額から投資を始められます。
03コストが安い
プロ(投信会社)に運用を任せるのために必要なコスト(信託報酬等)は0.1~1%程度と、指数に連動するインデックスファンドを含む一般的な投資信託に比べて低く、長期投資に適した商品と言われています。
- ※別途株式と同じ売買手数料がかかる場合があります。フリーETFは手数料無料です。
04分散投資
分散投資をすると幅広く投資先を運用でき、投資のリスクを軽減できると言われています。たとえば、日経平均株価に連動するETFを購入することは、日経平均株価に採用された225銘柄を保有することと同じ効果が期待できます。
05いつでも売買
取引所の取引時間中であれば、いつでもETFの売買が可能です。通常、投資信託は1日1回その日の終値で基準価額が算出され、その基準価額で1日1回の解約(売却)しかできません。しかし、ETFは株式と同じように指値注文や成行注文で相場を見ながらリアルタイムで売買できます。
ETFと投資信託の違い
投資信託にも、ETFのような指数に連動するファンドがあります。(以下インデックスファンドと呼びます。)では、「指数に連動するETF」と「指数に連動するインデックスファンド」にはどのような違いがあるのでしょうか。
まず、投資信託は価格が1日1回算出される基準価額によって売買する商品であるのに対し、ETFは株式のように市場の取引時間中ならリアルタイムの価格で売買することができます。下の比較表から、ETFは、特に売買方法について株式と共通点が多いことが分かります。
また、信託報酬等のコストがインデックスファンドを含む一般的な投資信託に比べて安いと言われており、ETFを選ぶ大きな理由になっている方も多いでしょう。しかし、ETFは現物株式や信用取引としてお取引いただく場合と同じ手数料がかかるので、手数料プランや約定金額によっては別途売買手数料がかかる場合があります。フリーETFの場合は約定金額を問わず無料でお取引いただけます。
株式・ETF・投資信託の比較表
株式 | ETF (上場投資信託) |
インデックスファンド (指数に連動する投資信託) |
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商品性 | 特定の指数に連動する運用成果を目指す
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金融商品取引所 | 上場 | 非上場 | |||
売買 方法 |
販売会社 | 証券会社 | 証券会社や銀行、郵便局など | ||
価格 | リアルタイムで変動する市場価格 | 翌営業日以降に算出される基準価額 注文時には金額が分からない |
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注文 方法 |
市場で指値や成行等が可能 | 運用会社が算出する基準価額で注文 | |||
可能 時間 |
取引所の取引時間中 | 各ファンドの申込締切時間 | |||
コスト | 買付時 | 証券会社により異なる委託手数料
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ファンドや販売会社ごとに異なる販売手数料
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信託 報酬 |
なし | 一般的に投信より安い | 一般的にETFより高め | ||
売却時 | 証券会社により異なる委託手数料
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ファンドや販売会社ごとに異なる信託財産留保額や換金手数料
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※手数料無料のフリーETFの用意もある | |||||
分配金 | 配当金(分配金)がある銘柄も存在する | 分配金受取(一般型)と分配金再投資(累投型)を選べる |
- ※上記はあくまで一例であり、全てを網羅しているわけではありません。 また、実際と異なる場合がございます。
ETFと投資信託の大きな違いは上場しているか上場していないかです。上場しているETFは株取引のように市場でリアルタイムの価格を見ながら、指値や成行、逆指値等の自動売買を利用してお取引いただけます。
投資信託の取引をしていて株式投資にも興味がある人は、ETFから上場している商品の取引にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
ETNとは~ETFとETNの違い
ETNとは、Exchange Traded Noteの略で、「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれる上場商品です。
ETNはETFと同様に、価格が株価指数や商品価格等の「特定の指標」に連動する商品ですが、ETFとの違いは発行体である金融機関がその信用力をもとに、価格が特定の指標に連動することを保証する債券であるため証券に対する裏付資産が必要なく、外国人への投資規制があるような様々な指数にも連動が可能な点です。
また、ETFでは運用の結果次第ではETFの基準価額と対象指標との間に価格の「ずれ」(トラッキングエラー)が生じる場合がありますが、ETNは発行体の金融機関がETNの償還価額と連動するよう裏付け保証するため、トラッキングエラーが発生しません。
- ※お客さまが証券取引所を通じてETNの売買を行うときには、市場での需給バランス、呼値の刻み等の要因により、必ずしも特定指標と同じ価格で取引できるとは限りません。
ETFとETNの違い
REITとは
REITとは、Real Estate Investment Trustの略で、投資家から資金を集めてオフィスビルや商業施設などの「不動産」を購入し、そこから生じる賃料や売却益を投資家に配当・分配する商品で、「上場不動産投信」と呼ばれています。
ETF・ETN同様、株式と同じ市場で売買され、市場価格にてリアルタイムで取引ができ、株式や国債に比べ相対的に利回りが良いのが特長です。
通常、不動産へ投資するためには、多額の資金が必要になります。しかし、REITであれば個々の投資家は少額からでも手軽に始めることができます。また、複数の不動産への分散投資が可能となり、リスクを軽減することができます。さらに、利益のほとんどを投資家に分配する仕組みになっているため、実際の不動産そのものに投資するのと同様に、不動産からの収益を「分配金」として受け取ることができます。
ETF・ETN・REITのリスクについて
- ETF・ETN・REITには価格変動リスク、信用リスク、上場廃止リスク、その他のリスクがあります。
- ETFの概要・リスクについては以下の日本取引所グループのWEBサイトをご覧ください。
- ETNの概要・リスクについては以下の日本取引所グループのWEBサイトをご覧ください。
- REITの概要・リスクについては以下の日本取引所グループのWEBサイトをご覧ください。
- ETF・ETNのうち、レバレッジ型、インバース型(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
- レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
- 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期的な投資の目的に適合しない場合があります。詳細は「ご投資にかかる手数料等及びリスクについて」の該当箇所をご参照ください。
- レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認ください。
- ※ETF・ETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を連動の対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)のものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のものを「インバース型」といいます。