外国レポート
2019年1月30日
2018年10月以降、世界的に株式市場が調整局面を迎えたが、原油価格(WTI先物期近)も同様にここ3年間で一時30ドルを超える最も大きな下落となった。2018年末から反発して、足元は50ドル台に回復しているが、2018年前半と比べると低水準で推移している。
昨年後半の原油価格下落の背景としては、サウジアラビアの増産や米国シェールオイルの増産等を受けて、需給バランスが供給超過となっていることや貿易戦争などによる景気減速への不安などが挙げられる。また、世界的な株安につられた側面が大きかったとの指摘もある。
今後の原油価格の見通しとしては、石油輸出国機構(OPEC)が減産遵守の具体策を発表したことなどによる需給逼迫観測から堅調に推移するという見方もある一方で、世界景気の減速や長期的に見た原油需要の頭打ち懸念などから継続的な上昇は期待しにくいとの見方もある。
このような状況下で、仮に足元の50ドル台前半で推移するのであれば、注目したいのが原油価格下落で恩恵を受ける国、地域への投資である。
原油安は産油国経済にはマイナスの影響をもたらす一方で、原油純輸入国(原油輸出よりも原油輸入が多い国)にとっては、ガソリン・電気代などのエネルギーコスト抑制を通じ、家計・企業の消費・投資を刺激する期待も高まることが期待される。
石油純輸入国で原油価格下落の恩恵が大きい国としては、インド、日本、中国などが挙げられ、地域としては、アジア、欧州などが挙げられる。
2019年1月に発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しでは、2018年10月時点と比べ、世界景気減速を受けて2019年、2020年ともに小幅な下方修正となった。そのような環境下で、2019年は「原油価格下落で恩恵を受ける国や地域」に注目してみるのも良いのではないかと考える。なかでも2019年以降の経済成長率見通しが相対的に明るい「インド」と「アセアン地域」に注目したい。
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