最高値を更新したインド株式市場
成長をけん引する「消費」「インフラ」の2大テーマに注目
インドの代表的な株価指数であるSENSEX指数は、2021年9月に史上初めて60,000ポイント台を記録し、最高値を更新しました。今最も勢いのある市場の一つであるインド株式市場の成長をけん引する「消費」、「インフラ」の2大テーマについて解説いたします。
- SENSEX指数は史上初の60,000ポイント台を記録、国内外の投資資金がインド株式市場に流入
インドは新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年は経済成長率が大きく落ち込みましたが、2021年以降は、主要国の中で最も高い成長が予想されています。更に、感染拡大の落ち着きとともにインド各地で経済活動が本格的に回復しており、企業業績も高い伸びが期待されています。景気の回復、拡大期待を背景に、海外投資家の投資資金は2020年に続き2021年もインド株式市場に流入していることに加え、インド国内投資家の株式市場への参加も拡大しており、株式市場を下支えしています。
また、中国の各種規制強化によって中国経済の停滞が懸念される中で、インドは中国への輸出依存度が相対的に低く、内需中心の成長が続いており、特に2大テーマである「消費」、「インフラ」関連セクターが注目されます。
2020年のコロナショックから史上初の60,000ポイントを記録したSENSEX指数の推移
- 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成
- (期間:2020/1/1~2021/9/30)
- <インド株式市場の注目ポイント>
- ✔ 2021年以降、主要国でトップの経済成長率(予測)
- ✔ ワクチン接種の進展等によって新規感染者数は抑制、経済活動は本格回復へ
- ✔ 海外投資家に加え国内投資家の株式市場への参加拡大によって株式市場を下支え
- ✔ 中国の各種規制強化の一方、内需主導の経済成長を遂げるインドに注目が集まる
- 出所:IMF世界経済見通しデータベース(2021年4月)、CEIC、ICICIAMのデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成
- 「消費のデジタル化」が加速、新規上場銘柄の増加で投資対象が拡大
インドでは新型コロナウイルスの感染拡大の落ち着き、経済活動の回復に伴って、足元では消費の回復が鮮明になっています。一部地域で行われていたロックダウンの影響により、2021年5月の国内自動車販売台数は大きく落ち込みましたが、行動制限が徐々に解除されたことによって、6月は感染拡大前の同じ月(2019年6月)と同水準まで回復、7 月は同時期(2019 年7 月)を大きく上回りました。今後インド国内の消費活動は堅調に回復、拡大すると見られます。
インドではモディ政権が「デジタル・インディア」政策を推進してきたこともあり、新型コロナウイルスの感染拡大を機に「消費のデジタル化」が急速に加速しています。2020 年度*のオンライン決済件数は2018 年度比で88%増となった他、Eコマースの市場規模も2024年には2018年対比で約4.5倍に拡大すると予想されています。
- 出所:IBEF、インド準備銀行(RBI)のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成
- *インドの会計年度は4月から翌年3月まで。例えば2020年度は2020年4月~2021年3月
- 大規模財政出動でインフラセクターが堅調、1.4兆米ドルのインフラ計画に期待
インフラ関連株式は足元で株価が堅調なセクターの一つです。新型コロナウイルスの感染拡大によって悪化した景気を浮揚させるため、インドは2021年2月に発表した2021年度*国家予算案で設備投資を前年度比34%増とするなど、財政支出を拡大してインフラ投資に一層注力することを発表しており、引き続きインフラ関連株式にとって良好な投資環境と言えます。
また、モディ首相は2021年8月15日の独立記念日の演説で、景気浮揚と雇用を生み出すことを目指し、更なるインフラ注力計画を打ち出す考えを表明いたしました。インフラ整備はモディ政権の掲げる「メイク・イン・インディア」を実現するための重要な政策であり、引き続きインフラ投資を強力に推進することが期待されています。
- 出所:インド政府の資料に基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成
- *インドの会計年度は4月から翌年3月まで。例えば2021年度は2021年4月~2022年3月
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