河合達憲の波乗り投資戦略レポート

『第1Q決算さなかの対中貿易関税第4弾!』~決算+米中問題でマーケットは複雑系となるか!?

今月の波乗り投資戦略レポート

『第1Q決算さなかの対中貿易関税第4弾!』
~決算+米中問題でマーケットは複雑系となるか!?

対中制裁関税第4弾で世界金融構造は一変。世界同時株価調整を虎視眈々と・・・!

8月下旬から9月にかけてのマーケットは、8月15日終了の第1Q決算明けで個別企業の業績に基づくファンダメンタル精査という時間帯に加えて、対中貿易関税第4弾の悪影響をミキシングさせて読み解く必要があろう。

結論は、5月相場に近似の調整局面と想定している。

日本時間8月2日未明、トランプ大統領は対中貿易関税第4弾を表明した。まずは中国製品約3000億ドル相当分に9月1日から10%の追加関税を課す。また、同10%の課税は(中国の出方次第では)段階的に25%以上に引き上げる可能性もあることを示唆し、米国初の世界株価調整が再び始まった。トランプ大統領はそれまで中国と合意していた農産品の輸入をしなかったことへの不満も表し、貿易協議そのものが歩み寄りには大きく距離があることが露呈された格好だ。

これらを受けて大きく動いたのは、米10年債利回りだ。同日に一気に2%を割り込み、1.895%、安値は1.874%まで下落した。前日は2.014%だったことから大暴落といえよう。2016年11月8日以来の約2年9ヵ月ぶりの低水準に達した。この長期金利急落がドル安円高の主因となり、ドル円レートも一気に107円台まで円高に振れた。同日は第1Q決算の発表期間真っ最中だったことから、国内輸出関連企業の業績も毀損されることが懸念され、ファンダメンタル面の悪化が嫌気された格好となった。これは、8月から9月の相場にかけて大きく心理面を低下させる要因となっただろう。

米長期金利:2年10ヶ月ぶり水準に低下へ

8月は今年5月の調整を当てはめればよいのではないか?

さて、日経平均は、同制裁関税第4弾表明から調整入りが明確となり8月から9月にかけては調整局面と位置づけられよう。

その際の相場想定は、本年5月の対中制裁関税発動の際の動きが参考となろう。5月の相場から類推すると、日本の5月GW10連休中に対中制裁関税が発動されて、米国株は1ヵ月以上「調整局面」となった。

外部環境:米国200日線、為替:円高リスク顕在化

(5/1NYダウ26689ドル→6/3安値24680ドル▲2009ドル▲7.53%)
(日経平均4/24高値22362円→6/4安値20289円▲2073円▲9.27%)

上記の調整を今回の日経平均下値予測に応答させると、日経平均7/25直近戻り高値21823円→(幅の応答値)19750円・(率の応答値)19800円、が試算される。

需給と短期テクニカル:急落局面

4月高値からの価格帯別累積出来高の需給のフシ21200円を下回ったことで、多くの投資家が損失が出始めた。つまり、慌てて売りが出たといったところだろう。ただ、逆に21200円を下回ると「逆張り投資家」の出番が近づいてきたといえよう。下値をどこまで買いで食い下がるかで下値が決まる。

逆張り投資家は21000円割れからじりじりと買い出動して、6月の安値20300円をメドとするだろう。

21200円のフシを割り込み、一旦下値固めのあと、21000円大台の心理的フシ目が抵抗し、さらに、7/18安値20993円を割り込んだことで、本格下値模索となっている。下値のメドは、まずは6/4安値20289円そ想定。実際の相場はややオーバーシュートするので、心理的フシ目である大台の20000円の攻防となろう。最終的な下値メドは、上記の19700円~800円を想定したい。

(執筆・文責 河合達憲 拝)

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河合達憲(かわいたつのり)
カブドットコム証券 チーフストラテジスト
近畿大学大学院・博士前期課程修了。日本で数少ない証券専攻修士号のマスター称号を有する。中堅証券調査部にて調査・情報畑一筋で20数年来、企業調査や投資戦略、投資手法などのストラテジー構築に従事。ファンダメンタルとテクニカルを融合した投資分析を実践しており、各種マネー誌や月刊宝島、夕刊フジ等の銘柄推奨コンペティションでの優勝など各賞を多数受賞した実績により推奨銘柄の的中率の高さは実証済み。マクロ分析から個別銘柄までトップダウンアプローチでの分析力も定評。近著『9割の人が株で勝てない本当の理由』(扶桑社)、最新刊『株の五輪書』(マガジンハウス)など著書多数。毎週火曜夜のkabu.comストラテジーセミナーが大人気を博し、TV・ラジオにも多数のレギュラー出演する傍ら、2013年より大阪国際大学、及び大阪国際大学短期大学部にて大学講師としても登壇中。

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