FATCA制度
FATCA(ファトカ)とは
2010年3月に米国において「外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)」が制定されました。この制度は、米国人や米国法人による米国外の金融機関を利用した租税回避、資産隠し行為を防止する目的で、米国外の金融機関に対し、お客さまが所定の米国人(米国納税義務者)であるかの確認及び報告を求める制度です。
これにより日本国内の金融機関は、お客さまが所定の米国人(米国納税義務者)に該当するかの確認をし、該当する場合、米国税務当局にお客さま情報を提供する対応が必要となりました。
- ※お客さま情報:(氏名/名称、住所/所在地、米国納税者番号、口座番号、口座残高、口座に発生した所得の額、その他米国税務当局が指定する情報。)
書類提出が必要なお客さま
当社では、全てのお客さまについて情報の確認を行っております。当社が保有しているお客様情報によりお客さまが所定の米国人(米国納税義務者)に該当すると判明した場合もしくは、可能性を示唆する情報が含まれている場合、「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」のご提出が必要となります。また今後、該当者となった場合は、ログイン後の各種手続画面から「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」をご請求ください。
- ※確認手続に応じていただけないなどの場合にあっても日本の税務当局から米国の税務当局に対し口座情報などが提供される場合があります。
書類提出が必要なタイミング
(1)新規口座開設
2014年7月1日以降、該当するお客さまが新規口座開設(個人・法人)をお申込みされた場合、当社より送付いたします「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」のご提出が必要となります。なお、これらをご提出いただけない場合は口座開設いただけません。
- ※該当する可能性があると当社が判断する場合を含みます。
(2)お客さまの情報に変更がある場合
お客さまが次に掲げる理由等により、ご登録いただいている内容に変更が生じた場合は、お手続きいただく必要がございます。
海外転勤等により居住地国に変更がある場合
当社では、証券総合口座をお持ちのお客さまが海外へ出国される場合、原則、口座を解約いただきます。ただし、海外転勤等の理由により一時的に非居住者となるお客さまにおかれましては、一定の条件を満たす場合に限り、「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」を含めた必要書類の提出、国内株式以外の商品の売却、納税者番号等の申告等の必要なお手続きを当社が定めた期限内に行っていただくことで、口座の継続が可能です。また、出国時に本同意書をご提出いただいた場合も、帰国時に再度ご提出が必要です。
国籍に変更がある場合
国籍に変更がある場合は、「国籍変更届 兼 外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」をご提出ください。
法人口座情報に変更がある場合
法人口座の実質的支配者が米国籍保有者、米国居住者(グリーンカード保有含む)に該当となる場合は、「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」をご提出ください。
(3)当社から提出要請がある場合
当社が保有しているお客さまの情報等から総合的に判断し、「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」のご提出を依頼させていただく場合がございます。
報告対象者
当社は、外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)上の報告対象として、以下に該当する場合(該当する可能性があると当社が判断する場合を含む。)、とします。
基準日(12月末)において報告対象者に該当する場合、お客さまの口座情報を米国税務当局(米国内国歳入庁)へ報告させていただきます。
区分 | 米国における課税対象となるお客さま |
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個人 |
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法人 |
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- ※1米国で出生された方は、現在の居住地国にかかわらず米国の納税義務が発生する可能性があるため、書面のご提出をお願いしております。
- ※2一般的に、米国での当年の滞在日数が31日以上かつ次の①~③の合計が183日以上の場合、米国税務上、米国に居住している者とみなされます。
- ①当年の滞在日数
- ②前年の滞在日数の3分の1
- ③前々年の滞在日数の6分の1
個人情報の取扱い
FATCAに基づき、当社が取得したお客さまの個人情報(納税者番号など)は、FATCAの目的のみに利用します。
なお、FATCAに関する一般的な概要については、日本証券業協会作成の「外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)に関するお知らせ」をご参照ください。
よくあるご質問
「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」はどのように書けばいいですか。
- 書類請求
- 記入例をみながら記入
- 提出前にチェック
- 必要書類の提出
米国へ出国予定ですが、まだ引っ越し先が正確に決まっていないため、米国住所が記入できません。どのようにすればいいでしょうか。
米国住所や納税者番号が不明な場合は、「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」の該当箇所を未記入のままで構いませんので、出国日の1週間前までに当社に到着するようご返送ください。書類受入後、当社よりメール等にて確認のご連絡をさせていただきます。渡航先の住所や納税者番号等の出国時点で未確定だった項目については、出国日から90日以内にメール等にてお知らせください。
- 必要書類の提出
- 海外へ出国
- 出国日から90日内
- 住所や納税者番号の申告
同意しなかった場合はどうなりますか。
「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」をご提出いただけない場合、米国税務当局(米国内国歳入庁)および国税庁からの租税条約に基づく指示により、お客さまの口座情報を国税庁を経由して米国税務当局(米国内国歳入庁)へご連携させていただく可能性があります。
ITIN(個人税識別番号)とSNN(社会保障番号)とはそれぞれ何ですか。
SSN(社会保障番号)とはソーシャル・ セキュリティー・ナンバーのことで、一般的に、米国籍の方、グリーンカード保有者、米国籍以外の方で米国内で働く許可を得た方、あるいは米国連邦年金受給のために社会保障番号が必要な方のみが取得できます。SSN(社会保障番号)を取得する資格のない方には、納税申告用として米国税務当局(米国内国歳入庁)よりITIN(個人税識別番号)が発行されます。
外交官や大使館勤務の場合どのように記載すればよいですか。
Aビザ(外交官その他政府職員)やGビザ(国際機関に勤務する職員)である場合は、米国居住期間よりその滞在日数を除外することがルール上可能となります。
米国から帰国しました。何か特別な対応は必要ですか。
帰国時にも「外国税務コンプライアンス法(FATCA)に係る宣誓書および同意書」を含めた必要書類の提出が必要です。また、一般的に、米国での当年の滞在日数が31日以上かつ次の①~③の合計が183日以上の場合、米国税務上、米国に居住している者とみなされるため、該当する場合は納税者番号等の記載が必要です。
- ①当年の滞在日数
- ②前年の滞在日数の3分の1
- ③前々年の滞在日数の6分の1