2026年の相場見通し(藤井 明代)

2026年の相場見通し

当社投資情報室より、2026年のマーケットついてご案内いたします。 新年のお取引に是非お役立てください。

2026年の相場見通し特集動画

投資アナリスト 藤井 明代
2026年相場見通し

藤井 明代

藤井 明代
三菱UFJ eスマート証券 投資アナリスト
大手ネット金融会社を経て、2013年にカブドットコム証券(現三菱UFJ eスマート証券)入社。前職在籍中は個人投資家として国内株式等の売買を経験し、株主優待に魅了される。個人投資家としての経験を活かし、株主優待や初心者向け情報発信を行う。
毎月第4木曜日にYouTube「カブ活」で株主優待情報を中心に動画配信中。
2026年1月「旬の株主優待を深堀り!」動画はこちら

株主還元は過去最高更新を継続、注目の配当指数と累進配当銘柄

みなさま、あけましておめでとうございます
旧年中は格別のご高配を賜り、心より御礼を申し上げます
本年も投資情報室をよろしくお願いいたします

2025年の日経平均株価と年足チャートから見る今後の行方

まずは2025年の日経平均株価の振り返りです。年前半は、中国のAI関連企業「DeepSeek」の台頭やトランプ米大統領の関税政策をめぐる不透明感などからもみ合い後に軟調推移が続きました。その後、トランプ関税ショックで4月7日には前日比2,644円安と過去3番目の下げ幅を記録する急落局面が見られました。しかしその後は、警戒感の後退や生成AIへの期待などから回復も早く、7月には日米関税合意で安心感が広がり一段高。さらに10月には高市早苗政権が発足し、経済政策や成長投資などへの期待に加えてAI関連などハイテク株の押し上げもあり、日経平均株価は初の5万円台に乗せました。新政権が発足した10月は7,478円上昇(+17%)し、月間の上げ幅では過去最大となる記録的な月となりました。
2025年12月23日現在の日経平均株価は5万412円87銭となり、昨年終値比で26%上昇しています。トランプ関税ショックからの立ち直りの早さに加え、国内の新政権発足への期待から年後半は急ピッチで5万円台に乗せるなど、正に飛躍の1年となりました。
次に月足のチャートを見ていきます。

【図1:日経平均株価40年チャート(年足)】

  • 日経平均株価年足推移、2025年は12月23日までのデータ
  • QUICKデータを基に三菱UFJ eスマート証券投資情報室作成

2025年の日経平均株価の年足ローソクは、長い下ヒゲを形成しています(2025年12月23日現在)。この下ヒゲが長いローソク足は一時的な下落から強く押し戻されたことを表し、下落時に買いの勢いが強く、その後の上昇への期待の高さと捉えることができます。実際に25年4月はトランプ関税ショックで一時3万1,136円まで下落しましたが、下落局面で買いたい投資家が多かったことで回復も早く、5月上旬には下落前の水準に戻っています。
また、2023年からは大陽線が下値を切り上げながら3本連続で出現しており、上昇トレンドが続く可能性のシグナルを示唆しています。加えて2025年はローソク足の実体が大きくなっているのも買いの勢いの強さを表していると考えることができます。
一方で、3本目のローソク足に長い上ヒゲが出てしまうと「先詰まり」といわれ、上昇力の鈍化を示す売りのサインと言われます。2025年大納会の段階で現在の水準よりも大きく下落し、上ヒゲが長くなった場合には、この先詰まりを警戒する必要がありそうです。
いずれにしても、過去にはない新たな高い株価水準でさらなる上昇への道筋を描いていけるのか、先高観と共に注目していく年となりそうです。

株主還元は過去最高更新を継続、注目の配当指数と累進配当銘柄

2025年は株価の上昇だけではなく、「株主優待」・「自社株買い」・「配当」などの株主還元も過去最高を更新しています。
図2の通り、株主優待実施銘柄数は2025年9月末現在で1,623社まで増加し、過去最高社数を更新しています。また、上場企業全体に占める割合も36%となり、6年ぶりに増加しています。企業業績の回復だけではなく、2024年からの新NISAや東証の市場改革で上場維持基準を達成するため、また持ち合い株解消に伴う代替株主として個人投資家を意識した株主優待導入が増加したことなどが要因として挙げられます。

【図2:株主優待実施銘柄数の推移】

  • 出所:野村IR「株主優待実施状況レポート_2025年9月末日」
  • 2025年は2025年9月末日現在の数値

次に自社株買いです。東証上場企業の自社株買い金額は2025年12月24日現在で16.4兆円となり、過去最高を更新した2024年をすでに超え、マーケットでの存在感も大きくなっています。2026年も高水準の自社株買いが続くと予想しており、引き続き日本の株式市場を下支えする要因になると考えています。

【図3:東証上場企業の自社株買い金額合計】

  • 2025年12月24日現在、QUICKデータより三菱UFJ eスマート証券投資情報室作成
  • 取締役会決議ベース、東証上場の外国会社除く

最後に配当です。法人企業統計調査のデータによると企業(全産業)の配当額は右肩上がりに上昇し、2024年度には48.8兆円と過去最高を更新しています(図4)。配当の原資となる純利益も過去最高を更新し、業績回復を背景に配当も増加していることが分かります。

【図4:企業の純利益および配当額推移(法人企業統計調査/全産業)】

  • 出所:財務省「法人企業統計調査」、全産業(金融業、保険業を含む)データより投資情報室作成

また図5の通り、日経平均採用銘柄に絞っても配当総額は直近で過去最高を更新しています。コロナ禍からの業績回復を背景に2022年度から着実に増加しており、2025年度は16兆円を超えています。
このように、特に足元数年で企業側の配当による積極的な還元姿勢が読み取れます。また、投資家側も配当金を重視するトレンドが強まっていると感じており、2026年度も引き続き配当による還元強化が期待されそうです。

【図5:日経225採用銘柄 年間配当総額の推移】

  • 2016年度以降に上場した銘柄除く
  • 2025年12月2日現在、QUICKデータより三菱UFJ eスマート証券投資情報室作成

株主優待、自社株買い、配当いずれも直近データで過去最高を更新していますが、個人投資家が直接恩恵を受けやすく、注目度も高まっているのが配当です。配当に関する指数としては、日本経済新聞社が複数の配当関連指数を算出しています。今回はこの指数の中で、最も高いパフォーマンスを上げる指数を確認していきます。
図6の通り、日本経済新聞社が算出している配当関連の指数は現在4指数です。2025年11月には日経平均構成銘柄の中から還元利回りの高い40銘柄から構成される「日経平均株主還元株40指数」の公表が開始されました。

【図6:日経配当関連指数シリーズ詳細】

  • 日経平均プロフィル等より三菱UFJ eスマート証券投資情報室作成

図7に示す通り、この4指数と日経平均株価を配当込みのトータルリターンで比較すると、最も高パフォーマンスだったのは日経累進高配当株指数で439.1となっています。累進配当とは配当を前期比から増配または減らさない配当方針のことで、同指数は過去に累進的な配当を継続する企業の中から、配当利回りが高い30銘柄から構成される指数です。

【図7:日経平均と日経配当関連指数の比較(トータルリターン)】

  • QUICKデータを基に三菱UFJ eスマート証券投資情報室作成
  • 2015年末を100とする相対チャート(週足)、2025年は12/1まで、すべてトータルリターン(配当込み)指数

特に配当が急増した足元数年で、日経累進高配当株指数のパフォーマンスが突出しています。累進配当かつ高配当が直近の株式市場でパフォーマンスを上げやすい状況となっている点では、2026年も引き続き同指数に注目したいと考えています。
日経累進高配当株指数の現在の組入れ30銘柄と、同指数への連動を目指す投資信託が投資の選択肢として挙げられますので、ご紹介いたします。

【図8:日経累進高配当株指数採用銘柄】

  • 日本経済新聞社『日経累進高配当株指数』のリリースから引用
  • *は2025年定期入れ替え新規採用銘柄

日経累進高配当株指数に連動を目指す投資信託

(アムンディ・インデックスシリーズ)日本・高配当株

【ファンド詳細】
・運用会社:アムンディ・ジャパン株式会社
・設定日:2025/4/18
・信託報酬:0.198%
・決算:年2回

日経累進高配当株指数の採用30銘柄の平均配当利回りは12月23日時点で4.02%と高い配当利回りとなっており、配当金を重視する投資家にとって魅力的な水準です。同指数は日経平均よりも高い実績を上げていることから、引き続き2026年も注目したいと考えています。採用銘柄は、毎年5月末の定期銘柄入れ替えで銘柄が大きく入れ替わる可能性がありますので、この点にご注意いただき投資の参考にしていただけましたら幸いです。

2026年もお客さまの投資成績が向上いたしますよう、投資情報室の発信を強化してまいります。本年もよろしくお願い申し上げます。

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