逆指値(ストップロス)
逆指値(ストップロス)で損失を限定しよう
先物・オプションは上場企業の決算発表や日銀総裁などの要人発言、欧米市場の影響を受け、値動きが激しく思わぬ損失が発生する場合があります。当社の自動売買の一つである「逆指値」を活用することで、保有した建玉の損失を限定することができます。
売買例
逆指値でストップロスを設定した場合
- ①8月1日に相場が下がったところで、日経225miniを38,000円で3枚買い建てた。
- ②相場の急落に備え、37,000円で3枚売り返済の逆指値(ストップロス)を設定した。
- ③翌日、相場が急落し、逆指値(ストップロス)が発動。37,000円で3枚売り返済が約定した。
- 【建玉の損失額】
-
(37,000円-38,000円)×3枚×100倍=-300,000円
その後、相場は35,920円まで下落した。逆指値(ストップロス)を設定していなかった場合、損失は624,000円となっていたが、逆指値(ストップロス)を設定していたため、損失は300,000円に限定することができた。
8月1日 | 8月2日 | 8月5日 | |
---|---|---|---|
A 受入証拠金 | 1,000,000円 | 1,000,000円 | 700,000円 |
B 追加証拠金の差入れ額 | 0円 | 0円 | 0円 |
C 必要証拠金 | 673,824円 | 0円 | 0円 |
D 先物評価損益 | -15,000円 | 0円 | 0円 |
E 未決済損益 | 0円 | -300,000円 | 0円 |
F 証拠金余力 | 311,176円 | 700,000円 | 700,000円 |
逆指値でストップロスを設定しなかった場合
- ④8月1日に相場が下がったところで、日経225miniを38,000円で3枚買い建てた。
- ⑤翌日、相場が急落し、35,920円で引けた。引け後の値洗いにより、398,501円の証拠金不足となった。
- 【建玉の損失額】
-
(35,920円-38,000円)×3枚×100倍=-624,000円
- ⑥その後、相場が反転することを期待して、建玉を維持するため、398,501円の追加証拠金(追証)を差し入れたが、相場はさらに下落してしまい、8/5までの損失は-2,013,000円になってしまった。
8月1日 | 8月2日 | 8月5日 | |
---|---|---|---|
A 受入証拠金 | 1,000,000円 | 1,000,000円 | 1,000,000円 |
B 追加証拠金の差入れ額 | 0円 | 0円 | 398,501円 |
C 必要証拠金 | 673,824円 | 774,501円 | 1,024,755円 |
D 先物評価損益 | -15,000円 | -624,000円 | -2,013,000円 |
E 未決済損益 | 0円 | 0円 | 0円 |
F 証拠金余力 | 311,176円 | -398,501円 | -1,639,254円 |
- ※証拠金余力は証拠金状況の各項目から計算(A+B-C+D+E)。
- ※先物取引に係る手数料は考慮しておりません。
- ※必要証拠金はJSCC(日本証券クリアリング機構)から公表されたデータ(8月1日、8月2日、8月5日公表の直近メジャー限月)より記載しています。
オプションは理論価格を参考に逆指値(ストップロス)を設定しよう
オプションの理論価格(プレミアム)は原資産(日経平均)やIV(インプライド・ボラティリティ)、残存日数、配当利回り、金利によって算出されます。日経平均がいくらになったら理論価格はどのくらいになるかを事前に把握することで逆指値(ストップロス)の設定に役立てることができます。
任意の日経平均(日経225先物)でオプションの理論価格を確認するには、日本取引所グループ/大阪取引所が提供する「オプション価格計算ツール」を活用する方法があります。
使用例 ~プットオプションの場合~
日経225先物が38,600円のとき、日経225プットオプション(権利行使価格:35,000円、IV:67.94%、プレミアム:55円)を保有した場合を例に使い方を説明します。
オプションはITM(イン・ザ・マネー)になると流動性が少なくなるため、保有建玉の権利行使価格に到達する前の日経平均(日経225先物)の価格で逆指値(ストップロス)を設定することが肝要です。
逆指値(ストップロス)の注文方法
はじめに残高照会にて逆指値(ストップロス)を設定したい建玉を指定します。次に返済注文入力画面にて返済数量を入力。下記の手順により逆指値(ストップロス)を設定することで、ご注文いただけます。
- PC版
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- ①執行条件にて「逆指値」のタブを押下する。
- ②「逆指値」のラジオボタンを押下する。
- ③ロスカットする価格を入力する。
- ④買建玉のロスカットを設定する場合は「以下」、売建玉のロスカットを設定する場合は「以上」を選択する。
- ⑤設定したロスカットが発動したとき、発注する注文を成行、または指値のいずれかを選択する。
- ⑥⑤で指値を選択した場合、指値の価格を入力する。(成行を選択した場合、入力不要です)
- スマホ版/auカブコム証券アプリ
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- ①執行条件にて「逆指値」のラジオボタンをタップする。
- ②ロスカットする価格を入力する。
- ③買建玉のロスカットを設定する場合は「以下」、売建玉のロスカットを設定する場合は「以上」を選択する。
- ④設定したロスカットが発動したとき、発注する注文を成行、または指値のいずれかを選択する。
- ⑤④で指値を選択した場合、指値の価格を入力する。(成行を選択した場合、入力不要です)
- kabuステーション®
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- ①執行条件にて「自動売買」のラジオボタンを押下する。
- ②リストから「逆指値(ストップロス)」を選択する。
- ③ロスカットする価格を入力する。
- ④買建玉のロスカットを設定する場合は「以下」、売建玉のロスカットを設定する場合は「以上」を選択する。
- ⑤設定したロスカットが発動したとき、発注する注文を成行、または指値のいずれかを選択する。
- ⑥⑤で指値を選択した場合、指値の価格を入力する。(成行を選択した場合、入力不要です)
- 株・先物OPアプリ
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- ①「逆指値」のタブをタップする。
- ②ロスカットする価格を入力する。
- ③買建玉のロスカットを設定する場合は「以下」、売建玉のロスカットを設定する場合は「以上」を選択する。
- ④設定したロスカットが発動したとき、発注する注文を成行、または指値のいずれかを選択する。
- ⑤④で指値を選択した場合、指値の価格を入力する。(成行を選択した場合、入力不要です)
逆指値(ストップロス)が発動する際、発注する注文については、約定を優先する場合は成行を、指定した価格での約定を優先する場合は指値を選択します。
成行は指定した価格より不利な価格で約定するリスク。指値は約定せず、そのまま板に残るリスクがあります。