スマイルカーブとは
スマイルカーブとは、オプション市場におけるインプライド・ボラティリティ(IV)の分布を示すグラフであり、権利行使価格ごとのIVの変動を視覚的に表現したものです。一般的に、原資産価格から離れるほどIVは上昇する傾向があり、その形状が笑顔のように見えることから「スマイルカーブ」と呼ばれています。
このスマイルカーブを正しく扱うには、IVの基本的な性質を把握しておくことが重要です。IVとは、市場参加者が予想する価格変動の大きさを示す指標です。市場が不安定な局面ではIVが上昇し、安定している局面ではIVが低下する傾向があります。 スマイルカーブを活用することで、オプション価格の割高・割安の判断や取引戦略の選定、リスク管理などに役立てることができます。
こんな人におすすめ
IVの変動を活用し、戦略的な取引を
おこないたい方
市場の不安心理を把握し、
リスクヘッジの判断材料としたい方
スマイルカーブ活用事例
スマイルカーブの形状を分析することで、市場心理の把握やボラティリティの予測、取引戦略の選定、リスク管理の精度向上に資する情報を得ることができます。
市場心理の分析
スマイルカーブの形状を観察することで、市場参加者のリスク許容度や不安心理を把握する手がかりを得ることができます。例えば、相場の大幅な変動が予想される局面や不確実性が高まる状況では、オプションへの需要が増加し、IVも上昇する傾向が見られます。
ボラティリティの予測
スマイルカーブの変化を分析することにより、将来の相場変動を予測する手がかりを得ることができます。
IVが穏やかな場合は、相場の安定が見込まれ、急激な変化が観察される場合は、相場の変動が想定されます。
相場の変動幅が縮小する傾向
相場の変動幅が拡大する傾向
さらに、IVの水準はオプション価格の割高・割安を判断する重要な指標となります。
現在のIVが高い場合、オプション価格は割高と判断される可能性があり、逆にIVが低い場合は割安と判断されることがあります。このため、IVの動向を把握することは、適切な売買判断やリスク管理において非常に重要です。
オプション取引戦略の構築
スマイルカーブの形状を分析することで、IVの水準や変動傾向を把握し、相場環境に応じた適切なオプション取引戦略の選定が可能となります。一般に、IVが安定している場合はレンジ相場に適した戦略が有効であり、IVが高まり相場の変動が予想される局面では、損失限定型の戦略が有効とされます。
戦略例
IVが安定している場合
ロング・コンドル
(一定のリターンを目指す戦略)
IVが変動している場合
ショート・バタフライ
(相場の変動によるリターンを狙う戦略)
市場急変時のリスク管理
スマイルカーブに急激な変化が見られた場合、市場の不安定化やボラティリティの急上昇を示唆する可能性があります。このような局面では、先物やオプションを活用したヘッジ取引などを講じるタイミングと捉えることができます。
ポイント
投資判断には、スマイルカーブの形状だけでなく、日経平均VIなどの市場指標も併せて確認することが重要です。スマイルカーブを定期的に監視することで、先物やオプションを活用したヘッジ判断を含め、リスク管理に役立つ情報が得られます。
また、オプション戦略を選定する際は、各戦略の損益パターンやリスクシナリオを事前に把握しておくことが、適切な運用判断につながります。
スマイルカーブ活用方法
先OPナビを起動しよう
PC版にログインしてマイページの「お取引」→「先物」または「OP取引」から「新規建玉」の画面を表示。当該画面にて「先OPナビ」のリンクを押下します。
※ 先OPナビは別ウィンドウにて起動します。
スマイルカーブを表示しよう
先OPナビの起動後、「スマイルカーブ」を押下すると、スマイルカーブが表示されIVの状況を確認することができます。
各機能の使い方
- ①日経225オプション、日経225ミニオプション(限月)、日経225ミニオプション(限週)を選択できます。
- ②同時に表示する限月/限週を選択できます。
- ③選択したオプションの限月/限週を選択できます。但し、②で3限月/3限週を選択している場合は、この機能は利用できません。
- ④プットオプションまたはコールオプションのみに表示を切り替えることができます。
- ⑤ATM(アット・ザ・マネー)を基準に、表示するオプションの本数を調整できます。
- ⑥スマイルカーブにマウスを重ねると、該当するオプションの価格とIVを確認できます。
- ⑦スマイルカーブの更新時に表示される内容を設定できます。
- ⑧スマイルカーブの背景色を変更できます。
- ※スマイルカーブは、「先OPナビ」の「情報更新」ボタンの押下、または「自動更新設定」で指定された時間に従って更新されます。ご確認の際は、最終更新時刻にご注意ください。
ポイント
IVの原資産は、日中セッションでは日経平均株価、夜間セッションでは日経225miniの価格が採用されます。
動画・コラムで学ぶ
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STEP1
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STEP2
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STEP3
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