米国株価上昇を支える3つの要因

2022年7月25日

米国株価上昇を支える3つの要因

米国株は長期的に見て非常に優れたパフォーマンスを記録しています。
米国の代表的な株価指数は、NYダウ、ナスダック総合指数(ナスダックに上場する3,000以上の銘柄を対象とした時価総額加重平均型の株価指数)、S&P500(米国で時価総額の大きい主要500銘柄を対象とした時価総額加重平均型の株価指数)の3種類です。
1992年からの約30年間で、いずれの株価指数も上昇しており、中でもナスダックの成長率は目を見張るものがあります。

NYダウ

NYダウの推移

月足表示、2023年4月26日まで

NASDAQ総合

ナスダック総合指数の推移

月足表示、2023年4月26日まで

S&P500(終値)

S&P500の推移

月足表示、2023年4月26日まで

足元では軟調な動きとなっているとはいえ、米国株はなぜこれほどまで上昇したのでしょうか。
その背景として、主に米国のGDP(国内総生産)の上昇や人口の増加、大規模な財政政策や金融政策が挙げられます。

成長を続けるGDP

ここで米国と日本の実質GDPの推移を見てみましょう。
米国のGDPは右肩上がりに伸びており、安定して継続的に成長していることが分かります。
それに対して日本のGDPは1990年代後半からほとんど伸びておらず、一進一退の状況が続いています。
基本的に株価はGDPに比例して動く傾向があり、GDPが順調に伸びている米国は株価も大きな成長を遂げました。
新型コロナウイルスの感染拡大により2020年に米国のGDPは一時大きく落ち込みましたが、その後、GDP成長率は新型コロナ前の水準を回復しています。
今後は経済活動が本格的に正常化に向かうことから、さらなる成長が期待できそうです。

米国と日本の実質GDP推移

  • 世界銀行のデータを使用し株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが作成

長期にわたる人口増加

また、米国の良好な人口動態も米国市場のパワーを支える大きな要因となっています。
米国の人口推移を見ると、長期に渡り右肩上がりで増加しており、今後も増加が予想されます。
一般的に人口の増加は、経済成長の一つの要因と考えられております。
人口動態=経済動向というわけではありませんが、人口が増加すると労働力が増えると共に消費も拡大し、企業利益の拡大に直結するため、経済は上向きます。
米国企業の株価が上昇しやすいのは、人口増加も要因の一つと考えられています。

米国の人口推移(予想含む)

  • 米国政府のデータを使用し株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが作成

大規模な財政政策や金融政策

米国の経済は、政府やFRB(米連邦準備制度理事会)による大規模な経済政策により支えられている側面もあります。
米国では、景気が悪化するたびに政府による大規模な財政出動が実施され、それにより大不況や株価の長期低迷に陥ることがなくなりました。
また、リーマンショックを始めとする経済危機の際には、FRBの金融政策により市場の混乱が沈静化したという経緯もあります。
このように政府やFRBが市場を支えていることで、米国株は長期的に安定成長していると考えられます。

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