先物取引の魅力 ~ヘッジ取引で下落相場に対処できる~

先物取引は、価格変動リスクを減らすため、ヘッジ取引が活用されます。保有資産と反対方向の建玉(ポジション)を持つことで、予測不能な市場の値動きに対してリスクを軽減できるからです。

なぜヘッジ取引が必要なの?市場の値動きから資産を守るためです なぜヘッジ取引が必要なの?市場の値動きから資産を守るためです

現物株投資においては、市場の下落による値下りリスクは避けられません。先物取引を売建てすることで、そうしたリスクを軽減できます。

現物のみ

現物のみ。現物&先物

値下りにより損失が発生

現物&先物

現物のみ。現物&先物

ヘッジ取引で損失をカバー

ヘッジのリスク

ヘッジにはリスクも存在することを忘れてはいけません。

ミスマッチリスク

クロスヘッジ、商品性、取引のタイミングなどにより、原資産の価格変動とヘッジに使用される先物取引との間にミスマッチが発生します。

流動性リスク

流動性が低い場合には、取引の成立が難しくなる可能性があり、損益に影響します。

マーケットリスク

十分にデザインされたヘッジ計画でも重要指標の発表などでマーケットが大きく変動し、予期せぬ損失が生じる可能性があります。

コストリスク

ヘッジのためのポジションを取るには、それに伴う手数料や必要証拠金を差し入れる必要があります。

オペレーションリスク

ヘッジ取引に係るポジションをモニタリングしたり調整したりする手間があります。

ロールオーバーリスク

先物には満期日があり、ヘッジポジションを長く維持したい場合は、満期日の前日までに限月乗り換え(ロールオーバー)する方法があります。その場合、現在のヘッジポジションの決済価格と新規に建てるヘッジポジションの価格に差が生じるリスクがあります。

日経225miniのヘッジ例

ヘッジ取引って実際にどうやるの?国内株式の資産に対して
        日経225miniをヘッジに使う例を見てみましょう。 ヘッジ取引って実際にどうやるの?国内株式の資産に対して
        日経225miniをヘッジに使う例を見てみましょう。

Aさんのポートフォリオを例にヘッジ取引を見てみましょう。

Aさんのポートフォリオ
銘柄名 株価(円) 保有株数 買/売 残高(円)
ソニーG 2,617 400 1,046,800
トヨタ 2,699 400 1,079,600
三菱UFJ 1,725.5 1,000 1,725,500
資産総額(残高の合計) 3,851,900円

今後の値下りによる損失を抑えるため、この資産にヘッジをします。上記の現物株式は買付のため、ヘッジ利用の先物では売建てをおこないます。
では、先物をどれくらい建てればよいのでしょうか?現在の総資産が3,851,900円なので、先物ではそれに見合うボリュームのヘッジをしてみます。

先物(ヘッジ)

このときの先物価格は37,950円。日経225miniの取引価額は37,950円×100倍(日経225miniの取引単位)=3,795,000円となります。
よって、現物株式の資産3,851,900円に対して、日経225miniを1枚売り建てます。

銘柄名 価格(円) 保有建玉数 買/売 残高(円)
日経225mini 37,950 1 3,795,000
ヘッジには実際にどういった効果があるの?下落相場の場合の効果を見てみましょう ヘッジには実際にどういった効果があるの?下落相場の場合の効果を見てみましょう

例えば、日経平均株価が38,126円から31,458円まで下落したとき、Aさんのポートフォリオで、ヘッジしていない場合とヘッジした場合とでは損益にどのような違いが出てくるのか見てみましょう。

日経平均株価下落
Aさんのポートフォリオ
(ヘッジなし)
銘柄名 株価(円) 保有株数 買/売 残高(円)
ソニーG 2,257 400 902,800
トヨタ 2,232 400 892,800
三菱UFJ 1,245.5 1,000 1,245,500
現物株資産総額(残高の合計) 3,041,100円

ヘッジなしだと・・・
3,041,100円(下落後の資産総額)-3,851,900円(下落前の資産総額)=-810,800円 の損失(評価損)が発生

Aさんのポートフォリオ
(ヘッジあり)
銘柄名 価格(円) 保有株数 買/売 残高(円)
ソニーG 2,257 400 902,800
トヨタ 2,232 400 892,800
三菱UFJ 1,245.5 1,000 1,245,500
現物株資産総額(残高の合計) 3,041,100円
銘柄名 価格(円) 保有建玉数 買/売 残高(円)
日経225mini 31,290 1 3,129,000
先物資産総額(残高の合計) 3,129,000円

ヘッジありだと・・・
先物は売建てのため利益になるので、
現物株損益(3,041,100円-3,851,900円)+先物損益(3,795,000円-3,129,000円)=-144,800円の損失(評価損)

現物株式の評価損(-810,800 円)のうち、約8割の損失をカバーすることができました。

  • 上記のヘッジ例について、価格下落前は2024/8/1時点の終値を、価格下落時は2024/8/5時点の終値を採用しています。現在の価格を反映しているものではございませんのでご注意ください。

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