投資情報室
旬なテーマを深堀り♪仏大統領選目前、対ユーロの想定為替レートと影響度を再点検!
2017年4月20日(木)
投資情報室 藤井明代
いよいよ仏大統領選、大混戦のシナリオと注目点
4月23日(日)に仏大統領選を控え、金融市場では注目度とともに緊張感が高まっています。現在は4人の有力候補が混戦しており、23日の第1回投票で過半数を獲得する候補者がいなければ、上位2人が5月7日(日)の決選投票に進む予定です。 世論調査の結果で首位を争うのは、EU・ユーロ圏の離脱を公約に掲げる極右・国民戦線党首のルペン氏と、反対にEUの再活性化を求める独立系中道のマクロン氏です。そのほか、足元で急速に支持率を伸ばしている急進左派の左翼党党首でEU・NATO離脱を掲げるメランション氏、中道右派・共和党のフィヨン氏が競り合いをみせています。 足元はいずれの候補者が勝利してもおかしくない状況下で、5月の決選投票は避けられないとの見方が大勢です。そのため、最大の焦点はEU離脱を掲げるルペン氏とメランション氏の2候補が同時に決算投票へ進むか否かとなりそうです。同2候補が決選投票に進んだ場合には、EU残留派の投票先がなくなり、仏国内で混乱が生じる可能性があるためです。 世論調査によればルペン氏とマクロン氏、そしてルペン氏とフィヨン氏が決選投票に残った場合はどちらもルペン氏勝利の可能性は低いと見られています。また、メランション氏とマクロン氏そしてメランション氏とフィヨン氏が残った場合も、メランション氏勝利の可能性が低いとの調査結果が出ています。どちらもEU残留派がルペン氏とメランション氏への投票を避けるとの観測が高いからです。 まずは、第1回投票でルペン氏とメランション氏が上位に並ぶかを見極める動きが見られそうです。
ユーロ変動に備え、ユーロ円の想定為替レートを再点検
いずれにしても例をみない大混戦に、ユーロ相場が大きく変動する可能性があります。また仏大統領選後も欧州で選挙が相次ぐことから、しばらくはユーロ相場の行方にはいつも以上に神経質な展開になることが予想されます。 そこで今回は、日経会社情報データからユーロ円の想定為替レートとその影響度を再点検します。ユーロ安円高・ユーロ高円安、それぞれ恩恵を受けやすいとされる銘柄を以下にご紹介します。
【ユーロ安・円高メリット銘柄 想定為替レートと影響度】- ※1 想定為替レートとの乖離は1ユーロ=116.50円にて換算
- ※ 為替影響度に想定為替レートと現在のユーロ円相場の乖離を乗じた額を算出(全16銘柄)
- ※ 2017年4月19日現在、 日経会社情報春号よりカブドットコム証券作成
【ユーロ高・円安メリット銘柄 想定為替レートと影響度】
- ※1 想定為替レートとの乖離は1ユーロ=116.50円にて換算
- ※ 為替影響度に想定為替レートと現在のユーロ円相場の乖離を乗じたマイナス額の大きい上位20銘柄
- ※ 2017年4月19日現在、 日経会社情報春号よりカブドットコム証券作成
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藤井明代
auカブコム証券 投資情報室 投資アナリスト
東京都出身。大手ネット金融グループを経て、2013年10月よりauカブコム証券。
売買手法や相場解説などを初心者の方にも分かりやすく解説することに定評あり。株主優待にも詳しく、マルチスキルを持つメンバーとして人気上昇中。
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