TOBまるわかり！～TOBってなに？活用方法や過去事例を詳しく解説～
TOBってなに？
TOBとは株式公開買付けのことで、不特定かつ多数の者に対して買付価格や期間などの公告等を通じて、その保有する株券等を売ってくれるように勧誘し、取引所外でそれらの株券等を買い付けることをいいます。企業を買収する場合や合併・子会社化など企業再編の際、またはMBO（経営陣による買収）で非上場化する場合などに利用されることが多く、投資者保護の観点に立った所要の要件の下に株式を買付けすることになっています。
TOBの買付条件では株数に上限が設けられる場合がありますので、事前に詳細を確認する必要があります。またTOBが不成立あるいは中止になることもありますので、TOBの実施状況は常に確認いただくことをおすすめします。
個人投資家にはどう影響するの？
01TOBの対象銘柄を保有されている方（以下のいずれかを選択）
1. TOBに参加（代理人となる証券会社に株式を振替・申込）
株主は指定の証券会社に口座開設し、TOBの手続きを行うことで買付企業が提示したTOB価格にて保有銘柄を買い取ってもらことができます。
- ※銘柄により代理人となる証券会社は異なります。
- ※証券会社により移管（振替）手数料が発生する場合があります。
- ※TOBが不成立あるいは中止となる場合もございますのでご注意ください。
- ※TOB買付条件で株数に「上限なし」あるいは「あん分比例方式」の場合がございますので、事前にご確認ください。
2. 市場で売却（TOB買付価格と買付単価を確認）
TOB発表後も上場が継続する場合は、保有している証券会社に売却注文を出すことができます。その場合、ご自身の買付単価と、TOB銘柄の売買状況（板）やTOB買付価格を確認する必要があります。
3. 継続保有
TOB発表後も売却やTOBに参加することなく、継続保有をすることもできます。しかし、TOB終了後に上場廃止となる銘柄もあるため、上場廃止後のお手続きは該当企業のHPなどで確認が必要となります。
02TOBの対象銘柄を保有されていない方
TOB公表後に市場で対象銘柄を購入（購入後にTOB参加）
TOB公表後、対象銘柄を市場で購入し、TOBの申込をおこなうことでTOBに参加することも可能です。このケースはTOB買付価格を下回る価格で購入できた場合であり、かつ株式購入手数料や移管手数料（代理人となる証券会社以外で購入する場合）、移管にかかる振替え日数を事前に確認する必要があります。
なお、特定口座内で購入することで特定口座内での損益通算が可能です。
- ※TOB参加にかかる購入手数料は代理人となる証券証券会社により異なりますので、事前にご確認ください。（auカブコム証券のTOB申込手数料は無料です。）
Q＆A（TOBに関してよく寄せられる質問）
市場でTOB買付価格を下回る株価で取引される場合はどのような状況の時ですか？
様々な要因がありますが、以下のような場合が考えられます。
＜例1＞TOB対象銘柄が賛同していない敵対的TOBの場合。
＜例2＞TOB買付条件で株数に最低数や上限が設けられる場合。（応募者が最低数を下回った場合にTOB不成立となることがあります。）
TOB実施企業および対象企業の両社が賛同する友好的TOBである場合、賛同する旨の意見を表明する「賛同意見」が示されることがあります。その場合には、TOB不成立のリスクは低くなることが多くなっています。過去の事例も参考になさってください。
TOB買付価格は発表時の株価より高くなることが多い？
TOBの買付価格については、具体的な水準や特段の規制は設けられていません。しかし、過去の事例から、過去数ヶ月間の平均価格にプレミアムをつけた価格を設定することが多くなっています。
2015年以降の当社TOB取扱い実績では、7社中6社が大幅なプレミアムをつけており、7社平均のプレミアムは32.9％に上ります。また、発表後の株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなることが多く、発表後にTOB対象銘柄をTOB買付価格以下で購入された場合には、価格差を取引に活用することも可能となります。
- *1日立工機のTOBの実質プレミアムは買付価格870円に特別配当580円を加算した1株1,450円で算出
- ※Astra Manager、各社IR資料を基にauカブコム証券作成。
- ※上記はあくまでも過去の事例であり、必ずプレミアムが付くことを保証するものではございません。
- ※Astra Managerを基にauカブコム証券作成。
ご注意
- 当社お取扱商品の手数料等およびリスクの詳細については、契約締結前交付書面、上場有価証券等書面、目論見書、約款・規定集および当社ホームページの「ご投資にかかる手数料等およびリスクについて」等をよくお読みの上、投資の最終決定はご自身のご判断とご責任でおこなってください。
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