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KDDI株式会社の完全子会社であるLDF合同会社による当社株券等に対する公開買付けの開始予定に関する意見表明及び業務提携に関するお知らせ

2019年2月12日 [IR]

当社は、本日開催の取締役会において、KDDI株式会社(以下「KDDI」といいます。)の完全子会社として設立予定であるLDF合同会社(以下「公開買付者」といい、KDDIと公開買付者を総称して「KDDIら」といいます。)による当社普通株式(以下「当社株式」といいます。)並びに2016年5月19日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された新株予約権(以下「第3回新株予約権」といいます。)、2017年5月18日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された新株予約権(以下「第4回新株予約権」といいます。)及び2018年5月18日開催の当社取締役会の決議に基づき発行された新株予約権(以下「第5回新株予約権」といい、第3回新株予約権、第4回新株予約権及び第5回新株予約権を総称して、以下「本新株予約権」といいます。)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に関し、本日時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対しては、当社株式を本公開買付けに応募することを推奨すること、本新株予約権の保有者(以下「本新株予約権者」といいます。)の皆様に対しては、本新株予約権を本公開買付けに応募するか否かについて本新株予約権者の皆様の判断に委ねること、並びに下記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本業務提携契約」に記載のとおり、当社はKDDI及び三菱UFJ証券ホールディングス株式会社(以下「三菱UFJ証券ホールディングス」といいます。)との間で業務提携契約(以下「本業務提携契約」といいます。)を本日付で締結することを決議いたしましたので、下記のとおり、お知らせいたします。

なお、KDDIが本日公表した「カブドットコム証券株式会社(証券コード8703)の株券等に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(以下「本公開買付けプレスリリース」といいます。)によれば、公開買付者の完全親会社であるKDDIは、本日付で三菱UFJ証券ホールディングス(本日現在所有する当社株式176,474,800株、所有割合:52.94%(注1))との間で本公開買付けの実施、三菱UFJ証券ホールディングスが所有する当社株式(以下「本非対象株式」といいます。)については本公開買付けに応募しないこと、及び本公開買付け成立後の当社の運営等に関して合意し、株主間契約(以下「本株主間契約」といいます。)を締結したとのことです。本株主間契約の詳細につきましては、下記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「①本株主間契約」をご参照ください。なお、本公開買付けの開始については、①本公開買付けの実施が、重要な点において、法令等の違反を構成せず、また、違反を構成することが合理的に見込まれていないこと(関係当局等において、当該行為を制限又は禁止する旨を求める申立て、訴訟その他の手続が係属しておらず、また、当該行為を制限又は禁止する旨の関係当局等の判断等が存在しないことを含みます。)、②本公開買付けの実施が、重要な点において、許認可等又はそれらに付加された条件に抵触せず、また、許認可等に係る必要手続に違反するものではなく、それらが合理的に見込まれていないこと(本公開買付けを行うことについて必要とされる私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。その後の改正を含みます。以下「独占禁止法」といいます。)、各国における競争法その他類似の法律上の待機期間及び審査期間が経過していることを含みます。)、③当社において、審議及び決議に参加した取締役全員の一致により、本公開買付けに賛同する旨の取締役会決議が行われており、当該決議が変更又は撤回されていないこと、④本公開買付け及びその後のスクイーズ・アウト手続に重大な悪影響を与える事態その他本公開買付け及びその後のスクイーズ・アウト手続の目的の達成が困難となる事態のいずれもが発生又は判明しておらず、また、発生又は判明することが合理的に見込まれていないことを条件(①乃至④をまとめて以下「本前提条件」といいます。)(ただし、本前提条件の一部又は全部が充足されない場合においても、KDDIらが自らの判断においてこれを放棄し、本公開買付けを実施することは制限されておりません。)に、三菱UFJ証券ホールディングス及び公開買付者(以下「公開買付者ら」といいます。)の議決権の保有割合を三菱UFJ証券ホールディングス51%、公開買付者49%(以下これらを総称して「最終議決権保有割合」といいます。)とするための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、本非対象株式及び当社が所有する自己株式を除く当社株式(以下「本公開買付対象株式」といいます。)の全て並びに本新株予約権の全てを対象とした本公開買付けを実施することを合意したとのことです。

  • (注1)「所有割合」とは、当社が本日提出した第20期第3四半期報告書(以下「本四半期報告書」といいます。)に記載された2018年12月31日現在の発行済株式総数(338,732,665株)に当社が2018年6月25日に提出した有価証券報告書(以下「本有価証券報告書」といいます。)に記載された2018年5月31日現在における第3回新株予約権及び第4回新株予約権、並びに2018年8月10日に提出した第1四半期報告書に記載された2018年6月11日現在における第5回新株予約権の目的となる当社株式数(98,500株)を加え、本四半期報告書に記載された2018年12月31日現在の当社が所有する自己株式数(5,481,400株)を控除した株式数(333,349,765株)に対する当社株式の割合(小数点以下第三位を四捨五入。)とのことです。

本公開買付けプレスリリースによれば、本公開買付けは、本前提条件が充足された場合(KDDIらが本前提条件を放棄した場合も含みます。以下同じです。)に、速やかに実施される予定であり、本日現在、KDDIは、公開買付者をして、2019年4月下旬には本公開買付けを開始せしめることを目指しているとのことですが、国内外の競争当局における手続等に要する期間を正確に予想することが困難な状況であるため、本公開買付けのスケジュールの詳細については、決定次第速やかにお知らせするとのことです。

このため、上記の当社取締役会においては、下記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本公開買付けが開始される際に、当社が設置した特別委員会に対し、特別委員会が本日付で当社取締役会に対して答申した意見に変更がないか否か検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を答申するよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえて、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決議しております。

また、上記の取締役会決議は、公開買付者らが本公開買付け及びその後の一連の手続により当社の株主を公開買付者らのみとすることを企図していること並びに当社株式が上場廃止になる予定であることを前提としております。

1. 公開買付者の概要

本公開買付けプレスリリースによれば、公開買付者は本公開買付けを通じた当社株式及び本新株予約権の取得及び保有等を目的として設立される予定の買収目的会社であり、KDDIが、その持分の全てを保有する予定とのことです。

公開買付者の概要(予定)

(1) 名称 LDF合同会社
(2) 所在地 東京都千代田区飯田橋三丁目10番10号
(3) 代表者の役職・氏名 職務執行者 中井 武志
(4) 事業内容 有価証券の保有及び管理等
(5) 資本金 1百万円

2. 買付け等の価格

① 普通株式1株につき、559円

② 新株予約権 本新株予約権1個につき、1円

3. 本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由

(1) 本公開買付けに関する意見の内容

当社は、本日開催の当社取締役会において、下記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」に記載の根拠及び理由に基づき、現時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに対して賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対しては、当社株式を本公開買付けに応募することを推奨すること、本新株予約権者の皆様に対しては、本新株予約権を本公開買付けに応募するか否かについて本新株予約権者の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。

なお、本公開買付けプレスリリースによれば、本公開買付けは、本前提条件が充足された場合に、速やかに実施される予定であり、本日現在、KDDIは、公開買付者をして、2019年4月下旬には本公開買付けを開始せしめることを目指しているとのことですが、国内外の競争当局における手続等に要する期間を正確に予想することが困難な状況であるとのことです。

このため、当社は、上記取締役会において、下記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、本公開買付けが開始される際に、当社が設置した特別委員会に対し、特別委員会が本日付で当社取締役会に対して答申した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を答申するよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえて、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する当社の意見表明を行うことを併せて決議しております。

なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載の方法により決議されております。

(2) 本公開買付けに関する意見の根拠及び理由

本公開買付けに関する意見の根拠及び理由のうち、KDDIらに関する記載については、KDDIらから受けた説明に基づいております。

① 本公開買付けの概要

KDDIは、本株主間契約において、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で、本前提条件が充足されていることを条件に、公開買付者らの議決権の保有割合を三菱UFJ証券ホールディングス51%、公開買付者49%とするための本取引の一環として、本公開買付対象株式の全て並びに本新株予約権の全てを対象とした本公開買付けを実施することを合意したとのことです。なお、KDDIは、本日現在、当社株式を保有しておらず、最終議決権保有割合は、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスとの間での協議により決められたものとのことです。また、KDDIは、本株主間契約において、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で、本取引の一環として、本公開買付けの成立後に当社の株主を公開買付者らのみとするための手続(詳細は、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおりです。以下「本非公開化手続」といいます。)が行われる場合には、当社が内閣総理大臣から有価証券報告書を提出する義務の中断申請に係る承認を受けたことを条件として、公開買付者らの議決権の保有割合を最終議決権保有割合とするため、三菱UFJ証券ホールディングス又は公開買付者が所有する当社株式の一部を譲渡すること(以下「本相対取引」といいます。)その他必要な措置を講じることを予定しているとのことです。なお、本相対取引は本公開買付価格と同一の価格となるとのことです。

また、当社は、本日付で、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスとの間で、当社の企業価値の向上を目的として、本業務提携契約を締結しました。本業務提携契約の詳細につきましては、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「③本業務提携契約」をご参照ください。

KDDIは、本公開買付けに関連して、株式会社三菱UFJ銀行(以下「三菱UFJ銀行」といいます。)との間で、三菱UFJ銀行が本日現在所有する当社株式21,035,200株(所有割合:6.31%)の全てについて本公開買付けに応募する旨の公開買付応募契約(以下「本応募契約」といいます。)を本日付で締結しているとのことです。本応募契約の詳細につきましては、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「②本応募契約」をご参照ください。

本公開買付けにおいて、公開買付者は、買付予定数の下限を45,758,400株(注1)(所有割合:13.73%)と設定しており、本公開買付けに応じて売付け等の申し込みがなされた株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の下限に満たない場合には、公開買付者は応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。他方、公開買付者らは、当社株式の非公開化を企図しておりますので、本公開買付けにおいては買付予定数の上限を設けておらず、本公開買付けの応募株券等の総数が買付予定数の下限以上となった場合には、公開買付者は応募株券等の全部の買付け等を行うとのことです。

  • (注1) 買付予定数の下限は本四半期報告書に記載された2018年12月31日現在の発行済株式総数(338,732,665株)に本新株予約権の目的となる当社株式数(98,500株)を加え、本四半期報告書に記載された2018年12月31日現在の当社が所有する自己株式数(5,481,400株)を控除した株式数に係る議決権の数(3,333,497個)に3分の2を乗じた数(2,222,332個、小数点以下を切り上げ)から、三菱UFJ証券ホールディングスが本日現在所有する当社株式数(176,474,800株)に係る議決権の数(1,764,748個)を控除した議決権の数(457,584個)に相当する当社株式数(45,758,400株)で算出しているとのことです。

② 本公開買付けの目的及び背景

KDDIは、1953年に設立された国際電信電話株式会社(KDD)、1984年に設立され、1985年に商号変更を行った第二電電株式会社(DDI)及び1987年に設立された日本移動通信株式会社(IDO)の3社が、「通信」を通じてお客さまの生活やビジネス、コミュニケーションをより豊かにしていくことを目的として、第二電電株式会社(DDI)を合併存続会社として、2000年に合併したことにより、株式会社ディーディーアイとして発足したとのことです。その後、移動体通信のセルラーグループ7社・ツーカー3社、電力系通信事業者である株式会社パワードコムの吸収合併等を通じて、モバイルと固定ブロードバンド(FTTH/CATV)サービス(注1)を1社で提供できる総合通信事業者として、お客さまに様々なサービスを提供しているとのことです。なお、第二電電株式会社(DDI)は、1993年には東京証券取引所市場第二部に上場され、1995年には東京証券取引所市場第一部(以下「東証一部」といいます。)に指定替えされているとのことです。なお、2001年に社名を現在のKDDI株式会社に変更しているとのことです。現在、国内事業の成長戦略として「通信とライフデザインの融合」を推進しており、通信を中心として、お客さまの生活やビジネスを支える便利なサービスを提供するべく、Eコマース(注2)、金融、エネルギー等の分野へ事業を拡大しているとのことです。その中で金融分野においては、KDDIの強みであるスマートフォンを中心としたサービスを活かし、「インターネットバンキング」、「クレジットカード」、「保険」、「ローン」等、お客さまのニーズに応える、幅広いサービスを展開し、お客さま体験価値を向上させるサービス開発を進めているとのことです。KDDIは、「貯蓄から資産形成へ」の流れを推進すべく、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下「MUFG」といいます。)」のグループの一員である当社と、2016年8月以降業務提携を行っており、当社の提供する、現物株式売買手数料が割引となる「auで株式割」等と連携しております。今後、KDDIは、スマートフォンと親和性の高いネット証券ビジネスに参入し、金融サービスをさらに拡充することを企図しているとのことです。

  • (注1)「固定ブロードバンド(FTTH/CATV)サービス」とは、高速で大容量の情報が送受信できる通信サービスをいい、光ファイバーを用いたものをFTTH、ケーブルテレビの回線を用いたものをCATVと呼びます。
  • (注2)「E コマース」とは、Electronic Commerceの略称であり、インターネット等のネットワークを利用して、電子的に契約や決済といった商取引をすることをいいます。

一方、当社は、1999年11月に株式会社三和銀行(現 三菱UFJ銀行)グループの出資によりイー・サンワ株式会社を設立、同年12月にイー・ウイング証券株式会社に商号変更、2000年2月証券業登録の上、同年4月インターネット専業証券会社として営業を開始いたしました。2001年4月に伊藤忠商事株式会社系の日本オンライン証券株式会社と合併、カブドットコム証券株式会社に商号変更し、2006年1月に三菱UFJ証券株式会社(現 三菱UFJ証券ホールディングス)の子会社であるMeネット証券株式会社とそれぞれ合併しております。

当社は、開業以来、証券取引は銀行決済インフラの上で成り立つビジネスであるとの認識の下、株式購入時の不足金を自動計算して顧客の銀行口座から当社証券口座に振り替える「自動引落し」、インターネットバンキングと連携して即時入金処理をする「ネット振込(EDI)」(注3)「eペイメント」(注4)、インターネットバンキングと当社ホームページとの間をID・パスワードの都度入力なく往来できる「オートログイン」、リアルタイムに銀行口座から当社証券口座へ資金を入金する「リアルタイム口座振替」等のサービスを三菱UFJ銀行と展開してまいりました。

  • (注3)「ネット振込(EDI)」とは、三菱UFJ銀行が「三菱UFJダイレクト」契約者へ提供する即時入金サービスの名称です。
  • (注4)「eペイメント」とは、三菱UFJ銀行が「三菱UFJダイレクト」契約者へ提供するインターネット上の決済手段の名称です。

また当社は、金融商品取引法の制定等金融商品のコングロマリット化を促す法令改正の動きや、急速に進む少子高齢化を背景とする「貯蓄から資産形成へ」の個人金融行動の大きな流れを踏まえ、MUFGグループ内での独自性発揮とグループ内連携の強化を重要な経営戦略と据えておりました。金融グループ内の「IT武装したオンライン販売チャネル」としての独自機能を強化するとともに、三菱UFJ銀行とインターネット上での金融商品仲介業務、三菱UFJ信託銀行株式会社の信託サービスの紹介、三菱UFJ証券株式会社(現 三菱UFJ証券ホールディングス)との新規公開株式等販売に関する包括提携、三菱UFJニコス株式会社との提携カードの発行等、グループ各社との様々な提携により、当社顧客に提供するサービス、機能の補完を行ってまいりました。

かかる中、当社は、MUFGグループの証券戦略におけるネットリテールビジネスの中核会社として、国内株式市場におけるプレゼンスの向上を図るとともに、収益力の拡大・多様化に取り組んでおり、2007年6月にMUFGの連結子会社となり、2007年12月に三菱UFJ銀行の連結子会社となりました。2015年4月には「貯蓄から資産形成へ」の流れが加速する中、金融商品取引事業での顧客基盤とノウハウを有する三菱UFJ証券ホールディングスのもとで、当社の事業を展開することが、今後の長期的な成長・発展に寄与するとの判断から、MUFGグループ内において、三菱UFJ銀行から三菱UFJ証券ホールディングスへ三菱UFJ銀行が保有する当社株式の一部の株式譲渡(67,600,000株)が行われ、当社は三菱UFJ証券ホールディングスの連結子会社となり、三菱UFJ証券ホールディングス傘下の三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が運営するオンライントレード取引のフロントシステム(注5)を提供する等、連携を進めてまいりました。

2019年1月末現在、当社の口座数は111万口座、預かり資産は22,213億円となっております。

  • (注5)「オンライントレード取引のフロントシステム」とは、信用取引等、株式のネット取引機能を持つソフトウェアを指します。

このような状況において、KDDIは、金融サービスの更なる拡充のためには証券ビジネスが不可欠な機能であると考えていたところ、KDDIと業務提携を行っていた当社について、単なる業務提携に限らず、資本関係を背景に、当社をKDDIグループの証券ビジネスの中核と位置付け、当社においてKDDIグループの顧客基盤、デジタルマーケティングリソース、ビッグデータ等を活用することにより、KDDIのネット金融ビジネスの推進力を高めるとともに、当社の企業価値のより一層の向上を図ることができるものと考えるに至ったとのことです。

そこで、KDDIは、当社との間で、2017年12月に本取引に関する極めて初期的な意見を交換し、その実現可能性についての検討を開始しました。その後、2018年5月頃には、本取引の想定されるスケジュールについて三菱UFJ証券ホールディングスとの間で意見を交換し、2018年7月上旬には、口頭にて三菱UFJ証券ホールディングスより、三菱UFJ証券ホールディングスが引続き当社株式の過半数を保有することを前提として本公開買付けの実施を含む本取引を進めることについて検討可能であるとの旨の反応を得たことを機に、2018年8月上旬に当社に対して、本公開買付けの実施を含む本取引に関する書面による初期的な提案を行い、当社との間で具体的協議を開始しました。その後、2018年9月上旬より本取引の実現可能性の精査のためデュー・ディリジェンスを、また、2018年10月中旬には、当社との間で事業上のシナジーに関する具体的な協議を開始し、それらの結果を踏まえ、本取引の実行について当社と協議検討を重ねてまいりました。その結果、2018年11月上旬には、KDDIは、MUFGグループとKDDIグループ、当社の三者がそれぞれ有する経営資源を当社において共同活用し、かかる協働による効果を十分かつ早期に発揮するためには、本取引の実施により、三菱UFJ証券ホールディングス及びKDDIの完全子会社である公開買付者の二社を当社の株主とし、三菱UFJ証券ホールディングス及びKDDIが当社の事業運営に参画できる体制を構築することが不可欠であるとの判断に至ったとのことです。

上記の判断に基づき、KDDIは、2018年11月上旬には、三菱UFJ証券ホールディングス及び当社との間で業務提携契約の協議を開始しました。また、三菱UFJ銀行との間で、三菱UFJ銀行が所有する当社株式の全てについて本公開買付けに応募してもらうことを企図して、応募契約の協議を開始したとのことです。

その後、下記記載のとおり2018年12月上旬には当社に対しても、正式に本取引の実施を提案し、当社及び特別委員会との間での協議を重ねた結果、当社としても本公開買付けに賛同するに至りました。また、KDDIは、本日付で前記のとおり、当社、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で本業務提携契約を、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で本株主間契約を、三菱UFJ銀行との間で本応募契約を締結するに至ったとのことです。なお、本業務提携契約は本取引の完了後、株主がKDDIの完全子会社である公開買付者及び三菱UFJ証券ホールディングスの二社になることを踏まえ、KDDI、三菱UFJ証券ホールディングス及び当社の三社間で締結されております。

KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、当社がより一層の企業価値向上を図るための具体的な施策として、以下のものを検討しているとのことです。

(ⅰ)三菱UFJ証券ホールディングスによる施策(注)

  • (a)MUFG並びにその子会社及び関連会社が有する顧客基盤から当社への送客
  • (b)当社の経営管理態勢高度化に係る支援
  • (c)本業務提携契約に基づく業務提携(以下「本業務提携」といいます。)に必要となる行政手続(金融庁等をはじめとする省庁等への折衝、認可申請等)の履践
  • (d)本業務提携に必要なリソース(当事者間で協議の上、本業務提携に必要であると当事者間で合意された人的リソースも含まれるが、これに限られない。)の確保及び提供、体制の構築並びにスキル・ノウハウの提供
  • (注)(a)及び(b)については、三社間で本業務提携契約を締結するにあたって明文化したものです。

(ⅱ)KDDIによる施策

  • (a)KDDIの顧客基盤から当社への送客(KDDIの販売チャネルを通じた当社の金融商品の仲介、当社の商品・サービスのためのKDDI並びにその関連会社によるビッグデータの分析とマーケティングへの利活用、KDDIグループを通じた当社との共同広告・共同キャンペーン等の実施等)
  • (b)当社の新商品・サービス開発の支援
  • (c)本業務提携に必要となる行政手続(金融庁等をはじめとする省庁等への折衝、認可申請等)の履践
  • (d)本業務提携に必要なリソース(当事者間で協議の上、本業務提携に必要であると当事者間で合意された人的リソースも含まれるが、これに限られない。)の確保及び提供、体制の構築並びにスキル・ノウハウの提供

③ 本公開買付け後の経営方針

KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本公開買付けの成立後、上記「②本公開買付けの目的及び背景」の「(ⅰ)三菱UFJ証券ホールディングスによる施策」及び「(ⅱ)KDDIによる施策」に記載の施策をそれぞれ実施するとともに、そのための当社の適切な経営体制を構築することを目的として、新たにKDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスが指名する者を当社の役員に就任させることを予定しているとのことですが、施策の具体的な内容並びに役員の具体的な就任時期及び候補者等については現時点では未定とのことです。これらの点を含む当社の経営体制の詳細については、本公開買付けの成立後、非公開化の成否も勘案して当社及び三菱UFJ証券ホールディングスと協議しながら決定していく予定とのことです。

なお、本日現在、当社の取締役は7名(下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載のとおり、うち2名が三菱UFJ証券ホールディングス又は三菱UFJ銀行の役職員を兼務しており、別途2名が三菱UFJ証券ホールディングス又は三菱UFJ銀行の出身者です。)で構成されておりますが、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本株主間契約において、本取引完了後の当社の取締役の総員数を7名とすること、うち4名を三菱UFJ証券ホールディングスが、うち3名をKDDIが、それぞれ指名すること(なお、当社の代表取締役である齋藤氏が取締役を継続する限り、KDDIの指名する取締役は2名とします。)、当社の代表取締役を2名とし、三菱UFJ証券ホールディングスが代表取締役社長(なお、当社の代表取締役である齋藤氏が代表取締役社長に就任している期間については取締役会長と読み替えるものとします。)、KDDIが代表取締役副社長を指名することについて合意しております。また、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本株主間契約において、本非公開化手続が完了した後、当社を監査役会設置会社に移行すること、監査役の人数を3名とすること、監査役の指名権について、うち2名を三菱UFJ証券ホールディングスが、うち1名をKDDIが、それぞれ指名することについて合意しているとのことです。本株主間契約の概要については、下記「(7)本公開買付けに係る重要な合意に関する事項」の「①本株主間契約」をご参照ください。

④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由

当社は、2017年12月に、三菱UFJ証券ホールディングス及びKDDIとの間でそれぞれ本取引に関する極めて初期的な意見交換を行いました。その後、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で本取引に関する協議が断続的に行われ、本取引の実現可能性が徐々に高まってきたことから、2018年5月頃に、リーガル・アドバイザーとして森・濱田松本法律事務所を選任し、その助言に従い、同年6月に、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の判断に関し、適切に情報を収集した上、潜在的な利益相反を解消し、本取引の公正性及び透明性を担保することを目的として、特別委員会(当該特別委員会の構成及び具体的な活動内容等については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を設置し、本取引に係る検討等を開始いたしました。

特別委員会は、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として株式会社プルータス・コンサルティング(以下「プル―タス」といいます。)を独自に選任し、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、プルータスから当社の株式価値の算定結果やKDDIとの交渉方針等を含めた財務的な助言を受けるとともに、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したリーガル・アドバイザーとして当社が選任した森・濱田松本法律事務所から本取引の意思決定過程・意思決定方法における留意点等を含めた法的助言を受けました。そして、特別委員会は、KDDI、三菱UFJ証券ホールディングス及び当社から本取引の目的、当社の事業計画、本取引後に想定される施策の内容、KDDIとの提携により想定されるシナジー、本取引のメリット・デメリット、本業務提携契約に係る契約書その他の関連資料等について情報収集を行った上、本公開買付価格について、12月上旬頃に1株当たり500円という提案を受領して以降、当社株式の過去の株価推移や過去の類似の公開買付け事例において付与されたプレミアムの水準、プルータスによる当社株式の株式価値に係る試算結果、プルータスや森・濱田松本法律事務所からの助言等を総合的に考慮しつつ、KDDIとの間で、対面による交渉を含め、繰り返し直接交渉を重ねた結果、KDDIとの間で本公開買付価格に合意するに至ったことを踏まえ、当社に対し、本日付で答申書(以下「本答申書」といいます。)を提出しております。(特別委員会の構成及び具体的な活動内容並びに本答申書の概要については、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)

その上で、当社取締役会は、本答申書に添付されたプルータス作成の2019年2月8日付当社の株式価値の算定結果に関する株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)及び本公開買付価格が当社の少数株主にとって財務的見地から公正である旨の意見書(フェアネス・オピニオン)(以下「本フェアネス・オピニオン」といいます。)の内容、並びにリーガル・アドバイザーである森・濱田松本法律事務所から受けた法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容に基づき、本公開買付けを含む本取引の一連の手続及び本公開価格を含む本取引に関する諸条件について、当社の企業価値向上の観点から慎重に協議及び検討を行いました。

ネット専業証券である当社を取り巻く環境は、投資主体者(注1)のネット主流世代への交代や「貯蓄から資産形成へ」の動きを背景に、マーケットの拡大が期待されるとともに、規制・制度環境や個人投資家の投資スタイルの変化、Fintechの進展という大きな転換期を迎えております。一方で、ネット専業証券業界においては、フィデューシャリー・デューティーに係る規制への対応等の負担が増す一方、ネット新興勢力や大手証券会社の本格的なネット参入等による競争激化により、収益への下方圧力が危惧されております。かかる環境下、特に資産形成層(注2)における顧客基盤の拡大や金融サービスの拡充による収益基盤強化、また個人投資家の投資スタイルの変化に速やかに対応することにより、競合他社との差別優位性を図ることが急務となっております。

当社は、2016年8月以降、KDDIとの業務提携を通じて、「auスマートパス」ユーザー向けの現物株式手数料割引プラン「auで株式割」の提供を開始する等モバイルの利便性と金融サービスを組み合わせることにより、お客さまの「貯蓄から資産形成へ」の進展に貢献してきました。

そのような中で、KDDIから2018年8月上旬頃に本件に関する初期的な提案を受けて以降、スマートフォンと親和性の高いネット証券ビジネスを介して、金融サービスをさらに拡充させることで、「貯蓄から資産形成へ」の進展により一層貢献することを目的に、両社の協業により期待できるシナジーに関する具体的な協議を重ねてきた結果、当社は、通信大手であるKDDIの有する豊富な顧客チャネル等からの送客や新商品開発の側面的支援を最大限享受し、KDDIグループ各社との連携・協業による新たなサービスへの取組みを進めていくことにより、当社の資産形成層並びに小口・中間層の顧客基盤拡大や商品力強化を図ることで、MUFGグループの一翼として高度なリスク管理体制・ノウハウを有する三菱UFJ証券ホールディングスの支援のもと、一層の当社の企業価値の向上に資すると考えるに至りました。また、その取組みを効果的に実現するためには、KDDIが企図する上場廃止を実現し、当社の株主をKDDIの完全子会社である公開買付者及び三菱UFJ証券ホールディングスのみとして、KDDIグループとの関係強化を図ることにより、当社単独では対応することが難しい上記課題に対しても、柔軟かつ迅速な意思決定に基づく対応が可能になり、成長戦略をより効果的に実現できると考えるに至りました。

当社は、ブランド力やau経済圏(注3)を持つKDDI及び経営リスク管理と金融業の知見を有する三菱UFJ証券ホールディングスの子会社又は関連会社となることで、これらの三社がグループ企業として三位一体となり、当社事業をネット専業証券上位の競合他社に匹敵する規模へ拡大すべく、経営資源及びノウハウの相互活用を推進するとともに、顧客基盤拡大及び商品力強化を通じて、当社の企業価値を向上させていくことができるものと考えております。

KDDIが、公開買付者を通じて当社の議決権保有割合を49%まで取得することにより、KDDIの顧客基盤を利活用した送客にとどまらず、auブランドやビッグデータを利活用し、KDDIの顧客基盤へ効率的にマーケティングを行うことが可能となります。加えて、KDDIの金融グループ会社と連携することで、当社の商品力強化につながることを期待しております。

一方、MUFGグループの傘下であることによって、MUFGグループ顧客基盤からの送客や経営管理態勢高度化に係る支援等を継続的に受けることができ、当社の業容拡大に資するものであると考えております。

以上のとおり、KDDIからの提案を踏まえて慎重な検討を行った結果、今般、当社が中長期的な視点にたって当社の企業価値を高めていくためには、本取引を実施し、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスとの間でより一層踏み込んだ連携を取ることが最善の選択肢であるとの結論に至りました。

  • (注1)「投資主体者」とは、ネット証券を通じて金融商品取引をおこなう個人投資家全体を指します。
  • (注2)「資産形成層」とは、30代から40代のこれから資産をつくってゆくスタートラインにいる世代の総称です。
  • (注3)「au経済圏」とは、auをご契約のお客様が、KDDIが提供する通信以外のサービスを利用されることにより新たに創出される成長領域を表す概念をいいます。au経済圏を構成する主な要素としては、オンライン領域におけるauスマートパス等のデジタルコンテンツ、オフライン領域における物販・電力・金融等のライフデザインサービスとなります。

本公開買付価格については、(ⅰ)上記のとおり、当社において、本公開買付けに係る手続の公正性を担保するための措置を講じるとともに、各アドバイザーからの助言や本株式価値算定書の報告を受けた上、当社及びKDDIらから独立した特別委員会がKDDIとの間で、対面による交渉を含め、繰り返し直接に交渉を重ねた上で合意した価格であること、(ⅱ)特別委員会から取得した本答申書において、本公開買付価格の決定に当たっては、①特別委員会が、独立した第三者算定機関であるプルータスによる恣意性のない価値算定の結果を踏まえ、プルータスから助言を得つつ、KDDIとの間で自ら交渉を重ねた結果、合意に至っており、特別委員会がKDDIとの交渉に直接的かつ主体的に関与する等の通常の同種取引よりも充実した措置がとられていると認められ、②本公開買付価格の具体的な数値は、本株式価値算定書の市場株価法における評価レンジの上限値及び配当割引モデル法(以下「DDM法」といいます。)における評価レンジの中央値を相当程度上回り、かつ、類似事例におけるプレミアム水準に照らしても十分合理的なものであり、かつ、プルータスからフェアネス・オピニオンも取得していることから、公正な手続を経ていると思料されると評価されていること、(ⅲ)本公開買付価格が、本株式価値算定書に基づく算定結果のうち、市場株価法によるレンジの上限値及びDDM法のレンジの中央値を相当程度上回る価格であること、(ⅳ)本公開買付価格が、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である2019年2月8日の東証一部における当社株式の終値534円に対して4.68%(小数点以下第三位を四捨五入。以下、プレミアム率の計算において同じとします。)、2019年2月8日から直近1ヶ月間の終値単純平均値462円(小数点以下を四捨五入。以下、終値単純平均値の計算において同じとします。)に対して21.00%、同直近3ヶ月間の終値単純平均値425円に対して31.53%、同直近6ヶ月間の終値単純平均値402円に対して39.05%のプレミアムが加算されたものであり、本取引に関する一部報道機関による憶測報道等がなされた2019年1月24日の前営業日である2019年1月23日の東証一部における当社株式の終値382円に対して46.34%、並びに2019年1月23日から遡る直近1ヶ月間の終値単純平均値378円に対して47.88%、同3ヶ月間の終値単純平均値399円に対して40.10%、及び同6ヶ月間の終値単純平均値386円に対して44.82%のプレミアムが加算されたものであること、(ⅴ)下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の本公開買付けの公正性を担保するための措置が採られており、少数株主の利益への配慮がなされていると認められること等を踏まえ、本公開買付けは、当社の株主の皆様に対し、適切なプレミアムを付した価格での合理的な当社株式の売却の機会を提供するものであると判断いたしました。

以上より、当社は、本日開催の取締役会において、現時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議いたしました。

なお、本新株予約権については、本新株予約権1個当たりの買付け等の価格が1円とされていることから、本新株予約権を本公開買付けに応募するか否かについては、本新株予約権者の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。

また、本公開買付けは、本前提条件が充足された場合に、速やかに実施される予定であり、本日現在において、KDDIは、公開買付者をして、2019年4月下旬には本公開買付けを開始せしめることを目指しておりますが、国内外の競争当局における手続等に要する期間を正確に予想することが困難な状況とのことです。この点、当社の取締役会においては、本公開買付けが開始される際に、当社が設置した特別委員会に対し、特別委員会が本日付で当社の取締役会に対して答申した意見に変更がないか否かを検討し、当社取締役会に対し、変更がない場合にはその旨、変更がある場合には変更後の意見を答申するよう諮問すること、及びかかる意見を踏まえて、本公開買付けが開始される時点で、改めて本公開買付けに関する意見表明を行うことを併せて決議しております。

上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載のとおり、二段階に分けて行われております。

(3) 算定に関する事項

① 算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係

当社取締役会は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の判断に関し、適切に情報を収集した上、潜在的な利益相反を解消し、本取引の公正性及び透明性を担保することを目的として、特別委員会を設置しました。特別委員会は、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるプルータスに対し、本取引に関して財務的な観点からの助言を求めるとともに、当社株式の株式価値の算定を依頼し、2019年2月8日付で本株式価値算定書を取得しました。

当社取締役会は、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本日、特別委員会から答申書を取得するに際し、特別委員会から、本株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの提出を受けており、本株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの内容を踏まえて、下記「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載の決議を実施しております。プルータスは、当社の事業の現状、将来の事業計画等の情報の開示を受けるとともに、それらに関する質疑応答を行った上、それらの情報等を踏まえて当社株式の株式価値を算定しております。また、特別委員会は、プルータスから本フェアネス・オピニオンを2019年2月8日付で取得しております。なお、プルータスは、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係を有しておりません。

  • (注1) プルータスは、本フェアネス・オピニオンの作成及び提出並びにその基礎となる株式価値の算定を行うに際して、当社から提供され又は当社と協議した情報及び基礎資料、一般に公開されている資料について、それらが正確かつ完全であること、当社の普通株式の株式価値の分析・算定に重大な影響を与える可能性がある事実でプルータスに対して未開示の事実はないことを前提としてこれらに依拠しており、独自にそれらの調査、検証を実施しておらず、その調査、検証を実施する義務も負っておりません。

また、プルータスは、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含みます。)に関して独自の評価又は鑑定を行っておらず、倒産、支払停止又はそれらに類似する事項に関する適用法令の下での当社の信用力についての評価も行っておりません。また、これらに関していかなる評価書や鑑定書の提出も受けておりません。

プルータスが、本フェアネス・オピニオンの基礎資料として用いた当社の事業計画その他の資料は、当社の経営陣により現時点における最善の予測と判断に基づき合理的に作成されていることを前提としており、プルータスはその実現可能性を保証するものではなく、これらの作成の前提となった分析若しくは予測又はそれらの根拠となった前提条件については、何ら見解を表明していません。

本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格が当社の少数株主にとって財務的見地から妥当であるか否かについて、その作成日現在の金融及び資本市場、経済状況並びにその他の情勢を前提に、また、その作成日までにプルータスが入手している情報に基づいてその作成日時点における意見を述べたものであり、その後の状況の変化により本フェアネス・オピニオンの内容に影響を受けることがありますが、プルータスは、そのような場合であっても本フェアネス・オピニオンの内容を修正、変更又は補足する義務を負いません。また、本フェアネス・オピニオンは、本フェアネス・オピニオンに明示的に記載された事項以外、又は本フェアネス・オピニオンの提出日以降に関して、何らの意見を推論させ、示唆するものではありません。本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格が当社の少数株主にとって財務的見地から不利益なものではなく妥当なものであることについて意見表明するにとどまり、本公開買付け実行の是非及び本公開買付けに関する応募その他の行動について意見表明や推奨を行うものではなく、当社の発行する有価証券の保有者、債権者、その他の関係者に対し、いかなる意見を述べるものではありません。

また、本フェアネス・オピニオンは、本公開買付価格に関する当社取締役会及び特別委員会の判断の基礎資料として使用することを目的としてプルータスから提供されたものであり、他のいかなる者もこれに依拠することはできません。

② 算定の概要

プルータスは、複数の株式価値算定手法の中から当社株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定手法を検討の上、当社が継続企業であるとの前提の下、当社株式の価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式について市場株価が存在することから市場株価法を、また、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDDM法を用いて、当社の1株当たり株式価値の算定を実施しています。なお、類似会社比較法については、当社との事業内容や収益性の類似性における制約に鑑み、最終的な評価手法としては採用しておりません。上記手法に基づいて算定された当社株式1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

市場株価法:378円から399円

DDM法:389円から572円

市場株価法では、本取引に関する一部報道機関による憶測報道等が2019年1月24日になされたことによる株価への影響を排除するため、その前営業日である2019年1月23日を算定基準日として、東証一部における当社株式の基準日終値382円、2019年1月23日から遡る直近1ヶ月間の終値単純平均値378円、同3ヶ月間の終値単純平均値399円及び同6ヶ月間の終値単純平均値386円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を378円から399円までと分析しております。

DDM法では、当社が作成した当社の事業計画(2019年3月期から2021年3月期までの3年間)を前提として、当社が2019年3月期第4四半期以降において創出すると見込まれる株主に帰属するキャッシュ・フローを、株主資本コストに基づく割引率で現在価値に割り引くことにより株式価値を分析し、1株当たりの株式価値の範囲を、389円から572円と算定しております。

なお、上記DDM法による算定の基礎となった当社の事業計画については、デジタルマーケティングによる稼働率向上、システム外販を含むB2Bビジネスの進展により、当期純利益は2019年3月期は5,700百万円、2020年3月期は6,400百万円、2021年3月期は8,600百万円まで増加することを見込んでおります。また、当該の財務予測の作成に際しては、本取引実行後の諸施策により実現が期待される効果は含まれておりません。

本新株予約権1個当たりの買付け等の価格に関しては、当社は第三者算定機関から算定書も意見書(フェアネス・オピニオン)も取得しておりません。

(4) 上場廃止となる見込み及びその事由

当社株式は、本日現在、東証一部に上場されていますが、公開買付者は、本公開買付けにおいて買付予定数の上限を設定していないため、本公開買付けの結果次第では、東京証券取引所の上場廃止基準に従って、当社株式は、所定の手続を経て上場廃止となる可能性があります。また、本公開買付けの成立時点では当該基準に該当しない場合でも、本公開買付けの成立後に、下記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載の手続を実施することを予定しているとのことですので、その場合には、当社株式は東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となります。なお、当社株式が上場廃止となった後は、当社株式を東証一部において取引することはできません。

(5) 本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)

公開買付者は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「①本公開買付けの概要」に記載のとおり、当社の株主を公開買付者らのみとし、当社株式を非公開化することを目的として、本公開買付けを実施しますが、本公開買付けにおいて公開買付者が本公開買付対象株式の全てを取得できなかった場合には、KDDIら及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本公開買付け成立後、以下の方法により、当社の株主を公開買付者らのみとするための一連の手続を実施することを予定しているとのことです。

KDDIら及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本公開買付けの成立後、当社株式の併合を行うこと(以下「本株式併合」といいます。)及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)の開催(開催時期については未定です。)を本公開買付けの決済の完了後速やかに当社に要請する予定であり、公開買付者らは本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことです。本臨時株主総会において本株式併合の議案についてご承認をいただいた場合には、本株式併合がその効力を生ずる日において、当社の株主は、本臨時株主総会においてご承認をいただいた本株式併合の割合に応じた数の当社株式を所有することとなります。本株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、株主に対して、会社法(平成17年法律第 86 号。その後の改正を含み、以下同じです。)第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されることになるとのことです。当該端数の合計数に相当する当社株式の売却価格については、当該売却の結果、本公開買付けに応募されなかった当社の各株主(当社及び公開買付者らを除きます。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該各株主が本株式併合の効力発生の直前時において所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てが行われる予定とのことです。

本株式併合に関連する少数株主の権利保護を目的とした会社法上の規定として、株式併合がなされた場合であって、株式併合をすることにより株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、会社法第182条の4及び第182条の5その他の関係法令の定めに従って、当社の株主の皆様は、当社に対してその所有する株式のうち1株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる旨及び裁判所に対して当社株式の価格決定の申立てを行うことができる旨が定められています。当該申立てがなされた場合の買取価格は、最終的には裁判所が判断することとなります。

なお、当社株式の併合の割合は、本日現在において未定ですが、公開買付者らのみが当社株式(当社が所有する自己株式を除きます。)を所有することとなるよう、本公開買付けに応募されなかった当社の株主(当社及び公開買付者らを除きます。)の皆様の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定する予定とのことです。

具体的な手続及びその実施時期については、当社と協議の上、決定次第、当社が速やかに公表する予定です。

また、KDDIら及び三菱UFJ証券ホールディングスは、本株式併合後に、非公開化後の当社に対する公開買付者らの議決権保有比率をそれぞれ最終議決権保有割合とするために、本株式併合がその効力を生ずる日以降において、金融商品取引法第24条第1項但書に基づき当社が内閣総理大臣から有価証券報告書を提出する義務の中断申請に係る承認を受けたこと条件として、本相対取引その他必要な措置を講じることを予定しているとのことです。

また、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、当社に対し、本株式併合の効力発生を条件として、当該効力発生時点において残存する当社の新株予約権を当該新株予約権者に放棄せしめ、当該新株予約権者が当社の役職員たる地位を喪失したことを条件として、当該新株予約権1個につき、本株式併合前の当該新株予約権の目的となる株式数に本公開買付価格を乗じた金額から当該新株予約権の権利行使価格を控除した金額相当額を支払うよう要請することを予定しているとのことです。

なお、本公開買付けは、本臨時株主総会における当社の株主の皆様の賛同を勧誘するものでは一切ありません。また、本公開買付けへの応募又は上記各手続における税務上の取扱いについては、株主の皆様において自らの責任にて税理士等の専門家にご確認いただきますようお願いいたします。

(6) 本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置

本日現在において、当社はKDDIらの子会社ではなく、本公開買付けは支配株主による公開買付けには該当いたしません。もっとも、KDDIらは、本公開買付け後、本日現在当社株式176,474,800株(所有割合:52.94%)を保有し当社を連結子会社としている三菱UFJ証券ホールディングスと共同して、公開買付者らのみを株主とする非公開化手続の実施を企図していること、及び、当社の取締役2名(濱本晃氏、伊勢谷直樹氏)がMUFGグループの役職員を兼任しており、当社の取締役2名(芦崎武志氏、黒川修氏)がMUFGグループの出身者であること等に鑑み、当社及びKDDIらは、本公開買付けの公正性を担保し利益相反の可能性を排除する観点から、以下のような措置を実施しております。なお、以下の記載のうち、KDDIらにおいて実施した措置については、KDDIらから受けた説明に基づくものです。また、KDDIらは、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ(Majority of Minority)」の応募を本公開買付け成立の条件とはしていませんが、KDDIら及び当社において以下①乃至⑥の措置を講じていることから、当社の少数株主の利益には十分な配慮がなされていると考えているとのことです。

① KDDIらにおける独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)普通株式

KDDIは、本公開買付価格を決定するにあたり、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス、三菱UFJ銀行及び当社から独立した第三者算定機関として、KDDIのファイナンシャル・アドバイザーであるEYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社(以下「EYTAS」といいます。)に対して、当社株式の株式価値の算定を依頼したとのことです。EYTASは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、市場株価法及びDDM法の各手法を用いて当社株式の株式価値の算定を行い、KDDIはEYTASから2019年2月8日付で株式価値算定書(以下「本公開買付者株式価値算定書」といいます。)を取得したとのことです。なお、EYTASはKDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス、三菱UFJ銀行及び当社の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係を有していないとのことです。また、KDDIらは、EYTASから、本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。

本公開買付者株式価値算定書によると、各手法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は、それぞれ以下のとおりとのことです。

市場株価法:378円から399円

DDM法:467円から589円

市場株価法では、本取引に関する一部報道機関による憶測報道等がなされた2019年1月24日の前営業日である2019年1月23日を算定基準日として、当社株式の東証一部における2019年1月23日の終値382円、2019年1月23日から遡る直近1ヶ月間の終値単純平均値378円、同3ヶ月間の終値単純平均値399円及び同6ヶ月間の終値単純平均値386円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を378円から399円までと分析しているとのことです。

DDM法では、KDDIにより確認された当社の2019年3月期から2021年3月期までの財務予測に基づく将来キャッシュ・フローを、当社へのマネジメント・インタビュー、直近までの業績の動向、一般に公開された情報等の諸要素等を前提として、一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の株式価値を評価し、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を467円から589円までと分析しているとのことです。

KDDIは、EYTASから取得した本公開買付者株式価値算定書の算定結果に加え、2018年9月上旬から2019年1月下旬までの期間において実施した当社に対するデュー・ディリジェンスの結果、過去の発行者以外の者による株券等の公開買付けの事例において買付け等の価格決定の際に付与されたプレミアムの実例、当社株式の市場株価の動向、当社の直近の業績等、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、2018年12月10日に当社に初回の価格提案を行って以降の特別委員会との間での継続的な協議・交渉の結果等を踏まえ、本日付で、本公開買付価格を1株当たり559円とすることを決定したとのことです。

なお、本公開買付価格である1株当たり559円は、本取引に関する一部報道機関による憶測報道等がなされた2019年1月24日の前営業日である2019年1月23日の東証一部における当社株式の終値382円に対して46.34%、並びに2019年1月23日から遡る直近1ヶ月間の終値単純平均値378円に対して47.88%、同3ヶ月間の終値単純平均値399円に対して40.10%、及び同6ヶ月間の終値単純平均値386円に対して44.82%のプレミアム、本公開買付けの公表日の前営業日である2019年2月8日の東証一部における当社株式の終値534円に対して4.68%、2019年2月8日から遡る直近1ヶ月間の終値単純平均値462円に対して21.00%、直近3ヶ月間の終値単純平均値425円に対して31.53%、直近6ヶ月間の終値単純平均値402円に対して39.05%のプレミアムを加えた金額となっております。

(ⅱ)本新株予約権

本新株予約権については、当社の執行役を対象とするストック・オプションとして発行されたものであり、公開買付者が本新株予約権を取得したとしても、これらを行使することができないことから、本新株予約権の買付け等の価格は1個につき1円と設定しているとのことです。なお、公開買付者は、本新株予約権の買付け等の価格を決定するにあたり、第三者算定機関の算定書も意見書(フェアネス・オピニオン)も取得していないとのことです。

② 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得

当社取締役会は、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の判断に関し、適切に情報を収集した上、潜在的な利益相反を解消し、本取引の公正性及び透明性を担保することを目的として、2018年6月7日、野宮拓氏(当社社外取締役、日比谷パーク法律事務所 弁護士)及び吉田康宏氏(当社社外取締役)並びに当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立した外部の有識者である波光史成氏(税理士法人青山トラスト(現 税理士法人レゾンパートナーズ)代表社員 公認会計士 税理士)の3名から構成される特別委員会を設置し(なお、当社は特別委員会の設置当初からこの3名を特別委員会の委員として選定しており、特別委員会の委員を変更した事実はありません。また、特別委員の報酬は固定額となっております。)、特別委員会に対し、①(a)本公開買付けにより当社株式を取得し、これを通じて当社を非公開化する取引が当社の企業価値の向上という観点から合理性を有するものといえるか、(b)公正な手続を通じた株主利益への配慮がなされているかを勘案した上で、本公開買付けについて当社取締役会が賛同するべきか否か、及び、当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨するべきか否かを検討し、当社取締役会に勧告を行うこと(必要に応じ、KDDIと交渉を行うことを含みます。)、並びに、②本公開買付けにより当社株式を取得し、これを通じて当社を非公開化する取引が、当社の少数株主にとって不利益なものでないかを検討し、当社取締役会に意見を述べること(以下、これらを総称して「本諮問事項」といいます。)を諮問し、これらの点についての意見を当社に提出することを嘱託いたしました。また、当社取締役会は、特別委員会において本諮問事項に関する答申を行うに際し、諮問事項に関する助言その他の支援を特別委員会に対して行なうことを目的とする当社のファイナンシャル・アドバイザーを指名することができるものとする旨を決議しております。

特別委員会は、2018年7月19日より2019年2月8日までの間に合計22回開催され、本諮問事項についての協議及び検討を行いました。具体的には、まず、本取引に関して当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてプルータスを指名しました。その上で、当社から、KDDIからの本取引に係る提案書及び本業務提携契約に係る契約書のドラフト等を含む関連資料の提供を求めて検証を行うとともに、当社から、その事業内容、事業環境、直近の業績及び財務状況、経営課題、事業計画の策定過程及び内容、本取引後に想定される施策の内容、KDDIとの間で想定されるシナジー、本取引のメリット・デメリット、他社から受けた資本業務提携についての提案に係る検討状況等について情報提供を受け、これらの事項について質疑応答を行っております。また、KDDIからは、本取引の目的、本取引後に想定される施策の内容、本取引のメリット・デメリット等についての説明を受け、質疑応答を行っております。さらに、三菱UFJ証券ホールディングスからは、本取引の目的、本取引後に想定される施策の内容、本取引のメリット・デメリット等についての説明を受け、質疑応答を行っております。また、特別委員会は、プルータスから当社の株式価値算定等についての説明を受けるとともに、森・濱田松本法律事務所から、本取引の検討過程において利益相反を解消するために取るべき措置、特別委員会における審議の方法及び過程等について助言を受けております。その上で、特別委員会は、本公開買付価格について、プルータスから助言を得つつ、KDDIとの間で度重なる交渉(4回の対面による交渉のほか、会日間のメール等のやり取りに基づくファイナンシャル・アドバイザーを通じた交渉を含みます。)を重ねた結果、有意な譲歩を受け、本公開買付価格に合意するに至りました。

以上の経緯で、特別委員会は、本日、当社取締役会に対し、本諮問事項につき、当社取締役会において本公開買付けに賛同し当社株主に対し応募を推奨することには合理性があると思料する旨、及び本公開買付けに関する意見表明を含む本取引は当社の少数株主にとって不利益なものでないものと思料する旨を答申内容とする答申書を提出しております。特別委員会の答申の理由の概要は、以下のとおりです。

(i)本取引の目的は、従来からの当社の強みであるIT技術力・ノウハウ等を活かし、Fintech技術等の最先端技術を活用した経営を継続しつつ、KDDIとの関係強化を通じて、小口・中間層の顧客の取込みや商品ラインナップの強化を図ることで、競合するネット専業証券他社への差別優位性を強化するというものであり、それ自体合理性を有すること、(ii)想定される本取引の効果についても、KDDIの幅広い顧客基盤からの送客や知名度の高い「au」ブランドの使用許可等を受けることにより小口・中間層の顧客の取り込みや商品力の強化を図ることができ、また、本取引により非公開化することで短期的な収益変動のリスクにとらわれない、中長期的な視点に立った経営判断を柔軟かつ迅速に行うことが可能となるという点において合理性が認められること、(iii)上場廃止や商号変更による大口顧客との取引への悪影響は軽微と考えられること、本業務提携契約書には当社の既存の事業活動へ制約を課す規定は特段存在しないこと等から、想定される本取引のデメリットは重大ではないと評価し得ること、(iv)現在のKDDIとの間の業務提携関係の枠組みを維持する選択肢や特別委員会が検討した他社との資本業務提携と比較して、実現可能性や内容面等において、本取引の方が優位な手段であると合理的に見込まれること等からすると、本取引が当社の企業価値向上に資するとの当社の判断の過程及び内容に不合理な点は認められず、本取引は当社の企業価値を向上させると合理的に見込むことができるものと思料する。

また、当社においては、本取引の決定における手続として、(i)本公開買付価格の決定に当たっては、①特別委員会が、独立したファイナンシャル・アドバイザー兼第三者算定機関であるプルータスによる恣意性のない価値算定の結果を踏まえ、プルータスから助言を得つつ、KDDIとの間で、対面による交渉を含め、繰り返し直接交渉を重ねた結果、合意に至っており、特別委員会がKDDIとの交渉に直接的かつ主体的に関与する等、通常の同種取引よりも充実した措置がとられていると認められること、②本公開買付価格は、本株式価値算定書の市場株価法におけるレンジの上限値及びDDM法によるレンジの中央値を相当程度上回り、かつ、類似事例(非公開化を目的とした公開買付け)におけるプレミアム水準と比して十分合理的なものであり、かつ、プルータスからフェアネス・オピニオンも取得していることから、公正な手続を経ていると思料され、また、(ii)①当社及び特別委員会が、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したリーガル・アドバイザーである森・濱田松本法律事務所から法的助言を受けていること、②当社において、下記「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載の承認が行われる予定であること、③下記「⑥他の買付者からの買付機会を確保するための措置」に記載のとおり、本公開買付けにおける買付け等の期間について、比較的長期の公開買付期間とすることが予定されていること、④三菱UFJ証券ホールディングス及びKDDIは、本公開買付け後に予定されている三菱UFJ証券ホールディングス及び公開買付者の間の当社株式の譲渡を、本公開買付価格と同額で行うことを予定していること、⑤上記「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」に記載のとおり、公開買付者が本公開買付対象株式の全てを取得できなかった場合に想定される本株式併合においては、本公開買付けに応募しなかった当社株主に対しても本公開買付けに応募した場合と同一の価格が保証される予定であり、当該当社株主は、当社に対し、その有する当社株式を公正な価格で買い取ることを請求することができること、その他の株主利益に配慮した公正な手続が履践されていることからすると、本公開買付価格の決定を含む本取引に関する意思決定においては、公正な手続を通じた株主利益への配慮がなされているものと思料する。

③ 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書・意見書の取得

特別委員会は、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立した第三者算定機関としてのファイナンシャル・アドバイザーとしてプルータスを指名し、プルータスから、本取引に関する助言を受けるとともに、当社株式の株式価値の算定を依頼し、本株式価値算定書を取得しております。本株式価値算定書の概要については、上記「(3)算定に関する事項」をご参照ください。また、特別委員会は、プルータスから、本フェアネス・オピニオンも取得しております。

なお、当社取締役会は、上記「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本日、特別委員会から答申書を取得しており、それに際し、特別委員会を通じて、本株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの提出を受けております。本株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンは、本取引の公正性をより厳格に確保するという観点から、独立性の高い特別委員会の依頼に基づき、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立した地位にあるプルータスにおいて作成されたものであり、当社取締役会は、かかる本株式価値算定書及び本フェアネス・オピニオンの内容等を勘案の上、下記「⑤当社における利害関係を有しない取締役全員の承認」に記載の決議を行っております。

④ 当社における独立した法律事務所からの助言

当社は、本公開買付けを含む本取引に関する当社の意思決定過程における恣意性を排除し、その公正性、透明性及び客観性を確保するため、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立したリーガル・アドバイザーである森・濱田松本法律事務所から、本公開買付けに対する意見表明に関する意思決定過程、意思決定方法その他の留意点について、法的助言を受けております。なお、森・濱田松本法律事務所は、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行の関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して、重要な利害関係を有しておりません。

⑤ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認

当社取締役会は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、プルータス作成の本株式価値算定書の内容及び森・濱田松本法律事務所からの法的助言を踏まえつつ、本答申書の内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引の一連の手続及び本公開買付価格を含む本取引に関する諸条件について、当社の企業価値向上及び当社の株主利益の最大化の観点から慎重に協議・検討いたしました。

その結果、当社は、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「④当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載のとおり、(ⅰ)本公開買付けを含む本取引により当社の企業価値の向上が見込まれるとともに、(ⅱ)本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は当社の株主の皆様にとって妥当であり、本公開買付けは当社の株主の皆様に対して合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、本日開催の取締役会において、審議及び決議に参加した当社の取締役全員一致で、現時点における当社の意見として、本公開買付けが開始された場合には、本公開買付けに賛同する旨の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対しては、当社株式を本公開買付けに応募することを推奨すること、本新株予約権者の皆様に対しては、本新株予約権1個当たりの買付け等の価格が1円とされていることから、本新株予約権を本公開買付けに応募するか否かについては本新株予約権者の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。

上記の取締役会においては、当社の取締役7名のうち、濱本晃氏はMUFG及び三菱UFJ銀行の役職員を兼務しており、伊勢谷直樹氏はMUFG、三菱UFJ証券ホールディングスの役職員を兼務しており、また、黒川修氏はMUFG、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行の出身者であり、芦崎武志氏は三菱UFJ銀行の出身者であるため、利益相反の可能性を排除する観点から、まず、(i)芦崎武志氏、黒川修氏、濱本晃氏及び伊勢谷直樹氏を除く3名の取締役において審議の上、その全員一致により上記の決議を行い、さらに、取締役会の定足数を確保する観点から、(ii)当社社外取締役である芦崎武志氏を含む4名の取締役において改めて審議の上、全員一致により上記の決議を行うという二段階の手続を経ております。

なお、利益相反防止の観点から、当社の取締役のうち、黒川修氏、濱本晃氏及び伊勢谷直樹氏は、上記取締役会を含む本取引に係る取締役会の審議及び決議には参加しておらず、かつ、上記3名及び芦崎武志氏は、当社の立場で本取引の協議及び交渉に参加しておりません。

⑥ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置

公開買付者は、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)について、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、比較的長期間である30営業日とすることを予定しているとのことです。公開買付期間を比較的長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保し、本公開買付価格の適正性も担保することを企図しているとのことです。

さらに、KDDIらと当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、当該対抗的買収提案者が当社との間で接触等を行うことを制限するような内容の合意は一切行っておらず、上記公開買付期間の設定と合わせ、対抗的な買付け等の機会が確保されることにより、本公開買付けの公正性の担保にも配慮しているとのことです。

(7) 本公開買付けに係る重要な合意に関する事項

① 本株主間契約

KDDIは、本公開買付けの実施にあたり、三菱UFJ証券ホールディングスとの間で、本日付で本株主間契約を締結しているとのことです。本株主間契約においては、三菱UFJ証券ホールディングスは本非対象株式を本公開買付けに応募しないことを合意しているとのことです。

本株主間契約において、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「①本公開買付けの概要」に記載のとおり、(ⅰ)公開買付者が、本前提条件が充足されていることを条件に、本公開買付けを実施すること、(ⅱ)本公開買付けが成立し、公開買付者が本公開買付対象株式の全てを取得できなかった場合、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスは、当社をして、本非公開化手続を実施させること、(ⅲ)本非公開化手続の効力発生後、金融商品取引法第24条第1項但書に基づき対象者が内閣総理大臣から有価証券報告書を提出する義務の中断申請に係る承認を受けたことを条件として、三菱UFJ証券ホールディングス及びKDDIらは本相対取引を通じてその保有する当社株式を売却することを含め公開買付者らの当社に対する議決権の保有割合を最終議決権保有割合とするために必要な措置を講じることを合意しているとのことです。

その他、本株主間契約においては、上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③本公開買付け後の経営方針」に記載のとおり、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスによる当社の役員の指名権等について合意しているとのことです。

② 本応募契約

KDDIは、本公開買付けの実施にあたり、三菱UFJ銀行との間で、三菱UFJ銀行が本日現在所有する当社株式21,035,200株(所有割合:6.31%)の全てについて本公開買付けに応募する旨の本応募契約を本日付で締結しているとのことです。

本応募契約においては、三菱UFJ銀行の応募の前提条件として以下の事項が定められているとのことです。なお、三菱UFJ銀行が、その任意の裁量により、これらの前提条件の全部又は一部を放棄の上、本公開買付けに応募することは制限されないとのことです。

(a)本公開買付けの実施が、重要な点において、法令等の違反を構成せず、また、違反を構成す ることが合理的に見込まれていないこと

(b)本公開買付けの実施が、重要な点において、許認可等又はそれらに付加された条件に抵触せ ず、また、許認可等に係る必要手続に違反するものではなく、それらが合理的に見込まれていないこと

(c)本公開買付けに重大な悪影響を与える事態その他本公開買付けの目的の達成が困難となる事態のいずれもが発生又は判明しておらず、また、発生又は判明することが合理的に見込まれていないこと

(d)KDDIの本応募契約における表明及び保証(注1)が重要な点において真実かつ正確であること

(e)KDDIが本応募契約上の重要な義務(注2)に違反していないこと

(f)当社において、審議及び決議に参加した取締役全員の一致により、本公開買付けに賛同する旨の取締役会決議が行われており、当該決議が変更又は撤回されていないこと

  • (注1) 本応募契約において、KDDIは、三菱UFJ銀行に対して、(a)適法かつ有効な設立及び存続、(b)本応募契約の有効な締結及び手続の履践、(c)強制執行の可能性、(d)許認可等の取得、(e)法令等との抵触の不存在、(f)法的倒産手続等の不存在、(g)反社会的勢力等との関係の不存在に関する事項の表明及び保証をしているとのことです。
  • (注2) 本応募契約において、KDDIは、三菱UFJ銀行に対して、(a)自らの表明及び保証に違反すること又はそのおそれを認識した場合の通知・報告義務、(b)自らの表明及び保証又は本応募契約上の義務に違反した場合の補償義務、(c)秘密保持義務、(d)本応募契約上の地位又は権利義務の譲渡禁止義務等の義務を負担しているとのことです。

③ 本業務提携契約

KDDI、三菱UFJ証券ホールディングス及び当社は、本業務提携契約において、大要以下の事項について合意しております。

(ⅰ)本業務提携の内容

  • (a)三菱UFJ証券ホールディングスによる施策
    • 上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「②本公開買付けの目的及び背景」をご参照ください。
  • (b)KDDIによる施策
    • 上記「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「②本公開買付けの目的及び背景」をご参照ください。
  • (c)当社による施策
    • ・KDDIから当社への送客にあたり、新たに必要な商品・サービスの開発及び提供
    • ・当社の既存商品・サービス提供条件・商品・サービスラインアップの見直し
    • ・KDDIグループが金融ビジネスを展開する際の、当社からの必要な機能の開発及び提供
    • ・本業務提携に必要となる行政手続(金融庁をはじめとする省庁等への折衝、認可申請等)の履践
    • ・本業務提携に必要なリソースの確保及び提供、体制の構築並びにスキル・ノウハウの提供

(ⅱ)商号変更

KDDI、三菱UFJ証券ホールディングス及び当社は、当社の商号を2020年3月末までの、当事者間で別途協議の上定めた日付で、auカブコム証券株式会社に変更することを合意しております。

(ⅲ)スクイーズ・アウト等への協力

当社は、本公開買付けの決済完了後、実務上可能な限り速やかに、本取引を実現するための手続を完了することにつき、最大限協力することを合意しております。

(ⅳ)ガバナンス体制に関する協力

当社は、当社の非公開化後のガバナンス体制に関し、KDDI及び三菱UFJ証券ホールディングスにおいて両社が別途合意する内容の変更(監査役会設置会社への移行を含む。)を行うことを当社に提案した場合、これに最大限協力することを合意しております。

4. 公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容

該当事項はありません。

5. 会社の支配に関する基本方針に係る対応方針

該当事項はありません。

6. 公開買付者に対する質問

該当事項はありません。

7. 公開買付期間の延長請求

該当事項はありません。

8. 今後の見通し

上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(2)本公開買付けに関する意見の根拠及び理由」の「③本公開買付け後の経営方針」、「(4)上場廃止となる見込み及びその事由」及び「(5)本公開買付け後の組織再編等の方針(いわゆる二段階買収に関する事項)」をご参照ください。

9. 支配株主との取引等

(1) 支配株主との取引等の該当性及び少数株主の保護の方策に関する指針への適合状況

公開買付者は、当社と同一の親会社をもつ三菱UFJ銀行との間で本応募契約を締結し、三菱UFJ銀行からの当社株式の取得を前提として本公開買付けを実施するため、本公開買付けに関する意見表明は、支配株主との取引等に該当します。コーポレート・ガバナンス報告書で示している「Ⅰ4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針」には、「当社は、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及び三菱UFJ証券ホールディングス株式会社の連結子会社でありますが、同社グループの経営方針を踏まえて、当社が独自の判断に基づく経営を行っており、少数株主の保護のために、上場会社として一定の独立性を確保しております。」と記載しており、当該指針への本公開買付けに関する意見表明における適合状況は、以下のとおりです。

当社は、上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載のとおり、その公正性を担保し、利益相反を回避するための措置を講じており、かかる対応は上記コーポレート・ガバナンス報告書記載の方針に適合していると考えております。

(2) 公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置に関する事項

上記「(1)支配株主との取引等の該当性及び少数株主の保護の方策に関する指針への適合状況」に記載のとおり、本公開買付けに関する当社の意見表明は、当社にとって支配株主との取引等に該当することから、当社は、公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が必要であると判断し、上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」に記載の措置を講じることにより、公正性を担保し、利益相反を回避した上で判断しております。

(3) 当該取引等が少数株主にとって不利益なものではないことに関する、支配株主と利害関係のない者から入手した意見の概要

上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」の「(6)本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等、本公開買付けの公正性を担保するための措置」の「②当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、当社、KDDIら、三菱UFJ証券ホールディングス及び三菱UFJ銀行から独立した特別委員会から、2019年2月12日付で、本公開買付けに関する意見表明を含む本取引は、当社の少数株主にとって不利益なものでないものと思料する旨の本答申書を入手しております。

10. その他

当社は、本日開催の取締役会において、2019年3月期の期末配当予想額を1株あたり6.0円とし、また、本公開買付けを踏まえ、2020年3月期の中間配当の基準日時点において、本公開買付けの決済が完了していること又は本公開買付けの決済が完了することが合理的に見込まれていることを条件に、2020年3月期の中間配当は行わないことを決議しました。詳細については、本日付で公表しました「2019年3月期期末配当予想及び2020年3月期中間配当予想に関するお知らせ」をご参照ください。

以上

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