欧米の航空機業界の受注や売上高などが順調に推移しています。
コロナ禍からの脱却に加えて、ビジネス需要などが活発化していることが背景です。
特に世界最大級の米航空機メーカーであるボーイング社の機体は日本製が多く使われており、関連企業の業績に寄与する可能性が高まりつつあるようです。
アナリストによれば「ボーイングの中型機『787』は、機体構造の約35%が日本製です。純国産機ともいえるシェアとなっている」のだそうです。
小型の737型機、大型の777型機についても、日本製部品が多く使われています。
ボーイング社は23年1月、2022年の受注が前年比約6割増の774機だったと発表しました。
これは2018年以来の高水準とのことです。
納入(民間機引き渡し数)は同4割増の480機でした。
特に小型機「737MAX」が好調で、納入機の約8割を占めました。
737MAXは18~19年に2度の墜落事故が発生し、航空会社が運航を停止する事態となったことがあります。
20年に米連邦航空局(FAA)の承認を受けて運航を再開。接合部に不具合で一時出荷が停止となっていた「787」も再開されています。
コロナ一巡での旅行需要の回復もあり、航空会社からの受注が急増しています。
中長期的な展望も明るいようです。
ボーイング社は22年11月に開催された投資家イベントで増産を表明しています。
報道によれば25年~26年に787型機を月産10機(22年9月時点で5機未満)、737型機を同50機(同31機)に増やす計画です。
ボーイングは22年7月に航空市況予測(CMO)を発表しましたが、それによると今後20年間(22年~41年)の民間航空機の新造機需要は4万1170機としています。
各国や地域のコロナ禍からの規制緩和により、国際旅客需要が回復・増加傾向にあることが要因です。
なお、ロシア向けについては、ウクライナ侵攻に対する航空機輸出に対する制裁措置により、見通しには含まれていないもようです。
そこで今回はボーイング関連銘柄をピックアップします。
ボーイング関連日本企業8銘柄
機体に使われる炭素繊維複合材を手掛ける。
炭素繊維複合材は強度が鉄の10倍で、剛性は7倍、重さが4分の1。強くてしなやかで軽い。しかも錆びない。
2006年にボーイングと独占供給契約を結び、「787」の構造材に全面採用されている。
日本経済新聞によれば、2025年度までに米国や韓国、フランスにある炭素繊維複合材料の製造拠点の生産能力を増強すると報じられている。
投資額は1,000億円で、航空機向けの需要回復に対応する。
ボーイング向けにラバトリー(化粧室)を独占供給。世界シェアは50%(中大型機)。
他社を含め、大手航空会社のファーストクラス用の豪華化粧室も手掛けている。
航空機向けギャレー(厨房設備)でも世界大手。
国内外100社超の納入実績。ボーイングやエアバス機向けなどにも供給。
ご注意事項
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