チャートの窓とは
チャートには、ローソク足や移動平均線が示されていますが、時折、「窓」が示されていることをご存知ですか? チャートの「窓」とは、前日のローソク足と当日のローソク足との間に生じる「すきま」のことを言います。
<チャートの中の「窓」のイメージ>
チャートの「窓」は、株価の勢いの強さを示しています。「窓」が発生しないこともあり、チャートの「窓」が発生する要因やその後の動きを知っておくと、投資のタイミングを掴みやすくなります。株価が大幅に上昇、下落したときに「窓」が現れ、この状態を「窓開け」といいます。その後、元の株価近くに戻った状態を「窓埋め」といいます。
チャートの「窓開け」「窓埋め」の要因
チャートの「窓」の「窓開け」、「窓埋め」の要因について、考えてみましょう。
【上方の窓開け】
上方の窓開け、つまり当日の始値が前日の終値を大幅に上回った状態が生じるのは、マーケットが閉まった後に、好材料が発表されて買い注文が増えたというようなときです。つまりチャートの「窓」が開くと、その後も株価が上昇する勢いが強いと考えることができます。中には、「窓開け」後、株価が大きく上昇し続けるケースもあります。
【下方の窓開け】
下方の窓開け、つまり当日の始値が前日の終値を大幅に下回った状態が生じるのは、マーケットが閉まった後に、悪材料が発表されて売り注文が増えたというようなときです。つまりチャートの「窓」が開くと、その後も株価が下落する勢いが強いと考えることができます。
しかし、上方の窓開け、下方の窓開け、いずれにしても、「株価が上昇すれば、このタイミングで売ろうと考える人」、「株価が下落すれば、このタイミングで買おうと考える人」も増えるため、一般的には元の株価近くに戻る「窓埋め」が生じると言われています。
チャートの「窓」は、株価の勢いを示すサインです。特に、上方の窓開けが生じたときは、株価が上昇する可能性がある「買いのタイミング」といえます。そのタイミングが長く続くのか否かは相場次第なので、絶対条件ではありません。そのため、チャートの「窓」が示す勢いを過信せず、「窓埋め」が来ることも意識しながら、冷静に売買を行う姿勢も大切です。まずは、実際のチャートで「窓」を見つけて、その後どのように株価が推移しているのかパターンを確認してみるところから、始めてみてはいかがでしょうか。