液晶や有機EL(エレクトロルミネッセンス)に続くディスプレイとして、ミニ(マイクロ)LED(発光ダイオード)に注目が集まっていいます。
ミニ(マイクロ)LEDディスプレイは赤・緑・青に光る一辺がおおむね100~200マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル角のLED素子を敷き詰めて映像を表示します。
なお、各種調査機関によるとミニLEDよりもさらに微細化したものをマイクロLEDとしていますが、線引きが必ずしも一定ではなく、ここでは表現を「ミニ(マイクロ)LED」とし、個別には各社の表現に準じることとします。
100マイクロなら、わずか0.1ミリメートルです。
ミニ(マイクロ)LEDは各チップが三原色を直接表現することが最大の特長です。
これにより、従来の液晶よりも明暗がはっきりして画像が鮮やかな一方、有機ELの弱点である劣化にも強く寿命の問題も克服しています。
これまで技術的に可能とみられていたものの、微細な素子を正確に敷き詰める技術が困難なことや、ミニLED素子の単価が高いなどの問題があったということです。
サムスンが21年に発売した110型のマイクロLEDテレビは1億7000万ウォン(約1600万円)と高額です。
普及によるコストの低減が必要ですが、画像の鮮明さから採用が徐々に増加傾向にあります。
米アップルは10月18日に発表したノートパソコンの上位機種に、ミニLEDを採用しました。
5月発売の「iPad Pro」の上位モデルに続く採用ということです。
有機ELからの戦略転換といえそうです。
有機ELの1.3倍の明るさになるそうです。
シャープ(6753)は10月26日に、バックライトに「ミニLED」を採用した8K/4Kテレビ「アクオス XLED(エックスレッド)」を12月10日から順次発売すると発表しました。
会社の資料によると、従来機種に比べて72倍の数の微細なLEDを高密度に敷き詰めました。
新開発の「アクティブミニLED駆動」技術により、表示する映像に応じて、エリアごとの明暗をきめ細かく制御。
コントラストなどの表示性能が飛躍的に向上したということです。
輝度も約3倍になったといいます。
価格はオープンですが、8Kの85型で176万円前後と報じられています。
画面サイズは異なりますが、サムスンとの比較では大幅に安くなったといえるでしょう。
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このほか、ソニーグループ(6758)は今年1月の世界最大級のエレクトロニクス見本市「CES 2021」で直視型マイクロLEDディスプレイ「Crystal LED」を発表しています。
7月にはメディア関係者に公開されました。
東宝スタジオに440型で8Kタイプを利用した映画撮影用のバーチャル背景、バーチャルプロダクションシステムが採用。
最新モデルは施設展示やサイネージでの活用が見込まれるそうです。
今後、ミニ(マイクロ)LEDを採用する流れが加速する可能性が高いといえるでしょう。
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シャープ、ソニーグループ以外のミニ(マイクロ)LED関連銘柄をピックアップします。
マイクロLEDの製造装置を事業化するとの報道。
それによるとLEDの素子をもとの素材から切り離す工程と、ディスプレイの母体になる基板に素子を正確に並べて取り付ける工程を高速でこなす装置。
取り付け工程ではこれまで20時間程度かかるが、15分程度で済むようになるということです。
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マイクロLEDの外観、輝度、発光波長の異常を高速で検査できる装置を21年3月に発売したと発表しています。
ディスプレイ用途に向け良品率向上が進められているマイクロLEDの良否を短時間で判定することで、研究開発の効率を高めることが出来るとしています。
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LEDの製造に使う光学薄膜装置メーカー。
レンズ成膜用のALD装置を手掛けています。
カメラレンズやミニLED用で、従来の光学薄膜で達成できなかった極薄で多様な対象材料への成膜を可能にするそうです。
既に受注実績もあるとのこと
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液晶や有機ELパネルの製造・検査装置メーカー。
18年11月にフレキシブルマイクロLEDディスプレイ用製造装置を受注と発表しています。
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中計では「5G・DXに対応する高機能材料の強化」を掲げていますが、その中でミニ/マイクロLED向け感光性材料にも注力としています。
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当コラムは投資の参考となる情報提供を目的としており、特定の銘柄等の勧誘、売買の推奨、相場動向等の保証等をおこなうものではありません。
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