株式投資は、一気に資産を大きくすることができるかもしれないという夢があります。
しかし、リターンがあれば当然リスクも存在します。利益を得られる可能性があれば、損をしてしまうこともあるのです。
今回は、そんな株式投資のデメリットを解説します。
株式投資のデメリットやリスク
株式投資の主なデメリットはリスクがあることです。ここでは、株式投資の主なリスクを3つ紹介します。
株式投資のリスク3点
「損をする可能性」がある
株価は上昇もあれば下落もあります。株価が下がるということは、投資元本割れのリスクがあります。そのため、どんなに良い銘柄でも購入のタイミングを間違えると損失を被る可能性があります。
このように、損をする可能性があることを「価格変動リスク」と言います。
また、リーマン・ショックや新型コロナウイルスの蔓延などのように、世界的に金融市場が混乱すると、多くの銘柄が大きく下落してしまいます。
しかし、株価が急落したタイミングはチャンスとも言えます。日々の情報収集や企業の強みを知ることが、リスクをチャンスに変える手段のひとつと言えそうです。
すぐに「買えない・売れない可能性」がある
例えば、企業の不祥事などにより株の上場を辞める事(上場廃止)が原因で、売りたい人が殺到し、買い手がいないことからその企業の株式の売買が成立せず、株をすぐに売れない場合があります。
これを、「流動性リスク」と言います。
流動性とは、換金の容易さや市場に出回る数の多さのことなどを指します。現金は手元に置いておけばいつでも使えるので、「流動性リスク」は極めて低いです。
株の取引量の指標である「出来高」を確認したり、信頼性の高い株に投資することがポイントです。
投資した企業が「破綻する可能性」がある
株を発行している企業が倒産してしまった場合、投資した金額を大きく損失する可能性があります。
これを「信用リスク」と言います。
銀行預金の場合も預金している銀行の「信用リスク」を抱えていますが、元本1,000万円とその利息は預金保険機構によって保護されているため戻ってくる可能性がありますが、株式はその対象ではありません。
なるべく財政難や経営不振などに陥る可能性が低そうな企業に投資することで、「信用リスク」を抑えることができます。
3つのリスクを減らすための分散投資
株式投資でのリスクを減らすために、分散投資を行うという方法があります。
分散投資には、複数の方法があります。
リスクを減らすための分散方法
- 銘柄分散:
保有する銘柄を複数にする - 時間分散:
購入するタイミングを分散させる - 地域分散:
購入する株の国や地域を分散させる - 資産分散:
保有する金融資産を複数にする
「ひとつの籠に卵を盛るな」という言葉もあるくらい、分散投資をすることで「価格変動リスク」「流動性リスク」「信用リスク」 を軽減できる可能性があります。
3つのリスクの他に以下のようなデメリットも考えられます。
投資金額の大きさ
日本の株式投資は、100株単位から取引を行うことができます。例えば、株価が500円の銘柄は購入するために5万円(500円×100株)の資金が必要となります
また、株価が高い企業であれば購入するために100万円以上も必要な場合があります。そのため、たとえ株価が上昇しそうだと分析できても、投資資金が足りない可能性も出てくるのです。
東京証券取引所に上場する銘柄の購入金額と数
2022年9月時点において、東京証券取引所に上場する銘柄の購入金額と数は以下の通りです。
銘柄の購入金額と数
- 10万円以下:約1,742
- 10万円以上50万円以下:約2,250
- 50万円以上100万円以下:約200
- 100万円以上:約50
購入金額の大きな銘柄でも、信用取引を使えば最大で約3.3倍の金額を投資することができます。(信用取引については、後のコラムでご説明します。)
また、auカブコム証券では1株から取引可能な「プチ株」というサービスがあります。
株式投資のデメリットとリスクのまとめ
- 株式投資には「価格変動リスク」「流動性リスク」「信用リスク」の3つがある。
- リスクを減らす方法を確認しておく。