昨年10月に高市政権が発足して以来、株式市場は順調に上昇を続けてきました。
日経平均は2月26日にザラ場高値の59,332円をつけ、史上最高値を更新するまでに至りました。
高市政権の発足直後の45,000円台と比べると+30%近く値上がりしています。
順調すぎると言ってもよいほどの順調な上昇ペースだったのかもしれません。
そのために株価はいつ調整局面に入ってもおかしくないような水準にあります。
高市政権は経済成長を志向する政権です。
たとえ株価に調整局面が訪れても、次の飛躍をもたらす政策がすかさず打ち出されるのではないかと期待できるところが不思議です。
高市政権の推進する重点政策の中で、今後さらに株価の上昇を押し進めるカギとなりそうな「設備投資促進策」について考えてみます。
現在、国会では特別国会において来年度の予算審議が行われています。
特別国会は通常では衆院選後に召集されて、内閣総理大臣の指名や議院構成の確定を行います。
会期は短いのが普通ですが、両院一致の議決で期間は決められるため、今回は予算審議も合わせた異例の長期日程(7月17日までの150日間)となっています。
2026年度予算は石破茂・前政権が組んだため、高市首相としては早く、無難に成立させて、自分の政権として次の予算(2027年度予算)を組みたいというのが本音でしょう。
「責任ある積極財政」の旗印はその時に生きてくることになります。
高市首相は企業による設備投資の活性化を重視しています。
設備投資を促して企業サイドの供給能力を高めて、日本の潜在成長力そのものを引き上げて経済成長をうながすという大きな構想が基本的な方針です。
そのために来年度予算を早く成立させて、今年の夏には新たに「日本成長戦略」を策定する予定です。
向こう3年間を集中投資期間として、その間に加速度償却、即時償却といった減価償却の特例を活用した設備投資優遇策を打ち出す予定を描いています。
加速度償却、即時償却は、いずれも通常よりも早いペースでの減価償却を認める制度です。
設備投資を行った企業の初期段階の税負担を軽減します。
即時償却はその年度に購入した資産の全額をその年の費用に計上できるため、企業にとって投資の回収期間が大幅に短縮されます。
企業は設備投資を前倒しで実施しやすくなるため、景気刺激策としてもきわめて有効と見られます。
現在の経済状況では、企業サイドには、半導体製造装置、工場の自動化・無人化、電力設備、ビル再開発、データセンターなど、設備投資を行う機会は無数に存在すると見られます。
その中でも電力設備投資に関する分野は投資の機会が豊富にあると見られます。
以下にその関連銘柄を挙げてみます。
銘柄ピックアップ
富士電機(6504) 富士電機(6504)
日立、三菱電機と並ぶ重電大手メーカー。
発電所、変電機器、制御システム、蓄電システム、インバーターが中心。
パワー半導体とパワーエレクトロニクスをコア技術としており、パワー半導体は省エネのキーデバイス。
それを自社で開発し、パワーエレクトロニクス機器にシステムとして組み込んで世界20カ国、200か所の拠点で広く展開する。
業績は下期偏重。
最高益更新の見込み。

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明電舎(6508) 明電舎(6508)
重電メーカーとしては富士電機に次いで第5位。
住友グループに属する。
売上高の30%が電力システムで、大型タービン発電機、太陽光・水力発電などの再エネ発電、災害時の非常用発電装置、発電・変電向けの遮断機・開閉装置、電力系統監視装置、配電自動化システムなど制御システムに強い。
生産現場の無人搬送システムや水処理設備も手がける。
今期も最高益更新の見通し。

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東光高岳(6617) 東光高岳(6617)
東電系の高岳製作所と東光電気が2014年に経営統合して誕生。
変電・配電設備、監視制御装置、計量器など、電力ネットワークシステム、機器製造を手がける。
EV用急速充電器、エネルギーマネジメントシステムにも力点を置く。
電力設備も全国で老朽化が進み、電気保安でもスマート化が求められる。
センサを活用したデータ収集ネットワークを構築。
保安サービスの迅速化、高度化に貢献。

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日本ガイシ(5333) 日本ガイシ(5333)
電力用がいし(碍子)の専業メーカー。
がいしは送電線・配電線などの電線と、それを支える鉄塔、電柱との間を絶縁し、電線を固定・支持する磁器製の器具を指す。
安全な電力網を構築するために不可欠の装置で、厳しい耐久性が求められる。
最近はセラミック技術を活かした同社のセラミックヒーター、静電チャックが半導体の製造工程で注目されている(製造装置の中でシリコンウエハの位置を保持し、均一に加熱する用途)。

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以上
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