市場規模が拡大を続けている、グミ関連銘柄 市場規模が拡大を続けている、グミ関連銘柄

市場規模が拡大を続けている、グミ関連銘柄

グミの市場規模が拡大しています。グミは果汁などをゼラチンで固めた独特の食感の菓子です。
ドイツが発祥でグミはドイツ語でゴムを意味するそうです。
調査会社インテージによると、23年年間の国内のグミの市場規模は市場販売金額ベースで972億円と、前年に比べ24.1%増となったそうです。
季節的な偏りもなく、年間を通じて満遍なく売れていることも特色です。
ドイツでは硬めの食感の食べ物を作ることで、子供の噛む力を強くし、病気を防ごうという意味合いで作られたとのことです。
歴史は古く、第一次世界大戦直後の1920年にドイツのハンス・リーゲル氏が、出身地であるボンに「HARIBO(ハリボー)」社を設立しました。「ゴールドベア」などの商品があります。
ハリボー製品を取り扱っている三菱食品のホームページによると、以来、「ハリボーは子供も大人も幸せにする」とのスローガンのもと躍進を続け、ヨーロッパでは知らない人がいないといわれるほどの企業に成長しました。
現在では100カ国以上にグミ製品を出荷しており、グミ最大のメーカーとして世界へ普及させています。

日本では1980年に明治製菓(現明治ホールディングス)から発売された「コーラアップ」が最初のようです。
1988年に発売した「果汁グミ」が若年層を軸にヒットし、市場を作ってきました。
そして、コロナ禍で普及が加速します。
手を汚さずに食べることができ、ガムと違って口から吐き出す必要がないことで、グミは衛生的なお菓子として評価が高まりました。
2021年にグミの市場規模はガムを逆転し、2022年にはその差を広げています。
各社が相次いで新商品を投入したこともあり、グミ市場は現在でも年間で2ケタ成長を続けているとみられています。
カンロの決算説明資料によれば、キャンディの国内市場規模は2023年に全体で3082億円。
内訳は飴(ハードキャンディ)36.1%、グミは31.5%。
グミの構成比は2020年の22.3%から大きく増えています。

関連銘柄をピックアップします。

カンロ(2216)

主力ブランドの「ピュレグミ」シリーズが発売20周年を迎えたが、テレビコマーシャルが奏功したこともあり大きく伸びている。
ハード系の「カンデミーナグミ」、オンラインショップ「Kanro Pocket(カンロポケット)」で高付加価値商品である「グミッツェル」なども拡大。
グミ部門の2023年12月期売上高は前年比21%増と快走した。

カンロ(2216)

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明治ホールディングス(2269)

グミを日本で初めて投入し、シェアトップ。
果汁100(生果汁換算)の果汁グミを始め、ソフト食感の「Poifull(ポイフル)」、コーラアップ、キシリッシュグミなどに展開している。

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三菱食品(7451)

三菱商事系の食品卸大手。グミのパイオニアであるHARIBOを輸入販売している。
プライベートブランドでは噛んで食べるチューイングキャンデー「かむかむ」シリーズなども展開。

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新田ゼラチン(4977)

ゼラチンで国内首位。世界でも大手。
グミの食感に欠かせないゼラチンやペクチンなどの食品材料を供給。国内でグミキャンディの堅調な需要に支えられ、フードソリューション部門が堅調。

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名糖産業(2207)

チョコやバームクーヘンなどの菓子が主力。もちもちグミチョコ「グミコ」を投入。
ぶどう風味のチョコレートとセンターのグミのもちもち食感、新食感を楽しめるチョコレート。
同社が従来弱かった小袋形態でのヒットを狙う。

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ブルボン(2208)

新潟県を拠点とした菓子の大手メーカー。
しゃりっとしたパウダーと、もにもにした食感のグミを合わせた「しゃりもにグミ」を展開。
アルデンテのパスタのような噛み心地の「フィットチーネグミ」も。

ブルボン(2208)

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和島英樹

和島英樹

経済ジャーナリスト。

日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年ラジオNIKKEIに入社。
東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。
2020年6月に独立。企業トップへの取材は1,000社以上。
ラジオNIKKEI担当番組に「マーケット・プレス」など。
四季報オンライン、週刊エコノミストなどへ寄稿多数。
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。
日本テクニカルアナリスト協会評議委員。

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