日経平均・ナスダック・S&P500の動きを比較!/チャートで読み解く相場分析! 日経平均・ナスダック・S&P500の動きを比較!/チャートで読み解く相場分析!

日経平均・ナスダック・S&P500の動きを比較!/チャートで読み解く相場分析!

皆さん、こんにちは。
小次郎講師です。
今回は「小次郎講師流、チャートで読み解く相場分析」の第7回となります。
前回まで私が考案したチャートメンタルズ分析という手法を使い、「世界は連動している」ということを株式市場や為替市場、コモディティ市場、金利市場などから見てきました。
この「世界は連動している」ことを本当の意味で気が付いている投資家は多くありません。
皆さんは、このコラムを通じてそのことを感じていただき、日々のトレードに活かしていきましょう。

日経平均株価の動きを移動平均線大循環分析で分析

まずは『日経平均株価』のチャートを見てみましょう。

日経平均株価 日足 (2020.1.6~2021.4.16)

移動平均線大循環分析を使ってステージの変化を見ながら現状を分析していきます。
移動平均線大循環分析の基本的な考え方をおさらいしましょう。
3本の移動平均線を使って6つのステージに分けますが、移動平均線の並び順が上から短期、中期、長期と並ぶところが第1ステージで買いにエッジ(優位性)があるところでした。
移動平均線の並び順が下から短期、中期、長期となるところが第4ステージで売りのエッジ(優位性)があるところでした。
ということは、第2ステージは上昇相場が終焉するところであり、第5ステージは下降相場が終焉するところです。
第6ステージは上昇相場の入り口であり、第3ステージが下降相場の入り口であることを理解すればステージの変化が今後の動向を読み解くヒントになることが分かります。
つまり、買いにエッジがある第1ステージになる時は第6ステージから移行する正順するパターンか、第2ステージから第1ステージに逆行するパターンの二つとなります。
売りの場合は第3ステージからの正順か第5ステージからの逆順となります。
移動平均線大循環分析を使うとエッジが発生する前に準備ができるというところが素晴らしいところなのです。
また、チャートを見ればよく分かると思いますが、第1ステージや第4ステージの期間は長く、第2・3・5・6の期間は短いという特徴があります。
もし、第1ステージや第4ステージの期間が短いようであれば、それはトレンドが無くもみ合い相場になっていることを示唆しています。

日経平均株価の現状を分析

では、ここからは現状を分析していきましょう。
昨年の11月から上昇期である第1ステージを継続していましたが、2021年3月になってから変化が起きました。
短期移動平均線が上昇帯に一時的に突入し上昇相場の終焉である第2ステージとなるも、直ぐに切り返し再び上昇期である第1ステージとなりました。
ところが、再び短期移動平均線が帯に突入し、さらに、帯を下抜けていきました。
下降相場の入り口である第3ステージとなりました。
その第3ステージは長くは続かず、短期移動平均線が再び帯を上抜けて第1ステージとなっています。
ステージが頻繁に変わっておりもみ合い相場になっていることが分かります。
もみ合い相場の特徴としては、帯が細くなり横ばいとなります。
帯が細くなればなるほど帯がサポートやレジスタンスとして機能しにくくなる傾向があります。
ここからのポイントとしては、直近の高値と安値のところに2本の水平線を引いています。
その水平線の上下どちらに抜けてくるかです。
なぜなら、上に抜けてくるようであれば上昇トレンドが復活してくる可能性が高まります。
一方で、下に抜けてくるようであればトレンド転換の可能性が高まるからです。
よって、2本の水平線と価格の関係に注目していきましょう。

ナスダック総合指数は日経平均と似たチャートに

では、次に世界が連動しているというところを『ナスダック総合指数』の日足チャートを確認していきましょう。

ナスダック総合指数 日足(2020.1.17~2021.4.16)

まずは、大きな流れを確認してみましょう。
2020年前半のコロナショックの前後の動きを見ると、日経平均株価とナスダック総合指数は似たチャートになっているのが分かります。
つまり、日本と米国という違ったマーケットのチャートでも似たチャートになっているということは世界が連動していることを教えてくれています。
ということは、日本の株価の動向を見る上でも世界の株価を見ることでヒントを得ることができるということです。
そのナスダック総合指数のチャートにも2本の水平線を引いています。
日経平均株価のチャート同様に高値を付けてから調整が入ってもみ合い相場になってから再び上昇期である第1ステージになってきています。
今後の展開として、もし、ナスダック総合指数が高値を更新していくようであれば、日経平均株価もその可能性が高まることが想定されます。
もちろん、絶対にそうなるということではありませんが、日経平均株価の動向を読み解くヒントにはなるはずです。

S&P500は上値追い。今後の動向に注目

S&P500 日足(2020.1.10~2021.4.16)

今度は、S&P500の日足チャートを見てみましょう。
日経平均株価やナスダック総合指数のチャートとは直近の動きが違っているのが分かります。
日経平均株価やナスダック総合指数はもみ合い相場の動きが入っていましたが、S&P500のチャートは一時的に下降相場の入り口である第3ステージなるものの、右肩上がりの上昇相場が続いており現在も第1ステージとなっています。
このような時は考え方が二つ出てきます。
一つは、S&P500の動きがあまりにもしっかりとしているため、日経平均株価やナスダック総合指数も影響を受けて上昇トレンドが再開されるという考え方です。
もう一つは、S&P500の動きだけが強かっただけで、今後はS&P500の動きが日経平均株価やナスダック総合指数のようになるというものです。
どちらになるのかを当てることが大事なのではなく、これらの3銘柄を今後も見ていくことでその答えが見えてくるということを理解することが大事なのです。

移動平均線大循環分析について詳しく見る

小次郎講師

執筆者:小次郎講師


本名:手塚 宏二
ライフワークは “日本に正しい投資教育” を根付かせること
株式会社手塚宏二事務所代表
チャート分析研究・トレード手法研究家・トレードコーチ
小次郎講師投資塾々長
日本テクニカルアナリスト協会認定 テクニカルアナリスト

■経歴
1954年(昭和29年)岡山県岡山市生まれ
チャート分析の第一人者として、投資セミナー、書籍などを通じて個人投資家向けの投資教育活動を精力的に展開。
■メディア
ラジオNIKKEIレギュラー番組
「小次郎講師のチャートラボラトリー」毎週木曜日17:30放送

・ホームページ
https://kojirokousi.com/
・twitter
https://twitter.com/kojiro_kousi

当コラムは投資の参考となる情報提供を目的としており、特定の銘柄等の勧誘、売買の推奨、相場動向等の保証等をおこなうものではありません。
また将来の株価または価値を保証するものではありません。投資の最終決定はご自身のご判断と責任で行ってください。詳しくは「ご注意事項」をご確認ください。

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