「連動する世界」。様々なチャートをチェックしよう

皆さん、こんにちは。小次郎講師です。
今回は「小次郎講師流、チャートで読み解く相場分析」の第2回となります。
前回は「世界は連動している」ということをお伝えしました。そして、『日経平均株価』の動きと『ダウ工業株30種平均』の動きには連動性があることを確認しました。
それぞれ全く連動性が無さそうなものでも、それが連動しているということを知るとチャート分析に深みが出ます。
また、様々な市場を分析することで多くのヒントを得ることが出来るようになります。どういうヒントかというと、様々な市場が連動していることで、為替市場に変化が起きたことが株式市場の変化に繋がったりすることで、その変化をいち早く察知することが出来るということです。
私は約40ヶ国の世界の株価指数、個別株、為替、コモディティ、債券市場(利回り)、仮想通貨など様々な市場を日々チェックしています。
このように記載すると、それだけ多くの銘柄を毎日チェックするのは大変な作業でとても真似できないと思われるかもしれません。
しかし、何時間もかかる作業ではなく、実はこの作業を私は30分もかからない時間でチェックしているのです。
日々見るチャートですので、こと細かく見るのではなく前日から大きな変化があったのかどうかを見ていきます。
そして、大きな変化が起きたときにどの市場と連動しているのか、もしくは連動性が低いのかを確認することで世界のマーケットを見ているのです。
皆さんも今日からすぐ真似することができますので、チャートで様々なマーケットを確認し、世界が連動していることを感じてください。

日経平均株価の動きを移動平均線大循環分析で分析

まずは『日経平均株価』のチャートを見てみましょう。

日経平均株価 日足 (2019.11.14~2020.11.13)

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

移動平均線大循環分析を使うことで、実に多くの分析が出来るようになります。
移動平均線大循環分析ではステージの変化で現状を分析していきます。
現在は上昇期である第1ステージとなっています。
3本の移動平均線が右肩上がりとなっており、上昇帯(中期移動平均線と長期移動平均線の間の濃い黄色の部分)が傾きを持って間隔が広がってきており、トレンドに勢いがあることを示しています。
そして、6月から10月辺りの上昇の角度と11月になってからの上昇の角度を比較すると明らかに直近の上昇の角度が鋭いことが分かります。
これは何を示唆しているのでしょう?
それは、上昇の勢いが一気に増していることを示しており、このような動きのことを「逆Cカーブ」と呼びます。
アルファベットの「C」を逆さにした動きに似ており、天井圏や底値圏に出てきやすい形です。
もちろん、ここで天井を打つということを言っているのではありません。
今の流れがこのまま継続し上昇し続けることもあります。
ただ、上昇の勢いが強ければ強いほど、その反動も大きくなる傾向があるために注意をしておきましょう、ということです。
このように、移動平均線大循環分析を使うと、現状が上昇期なのか、下降期なのかが明確になり、また、上昇帯や下降帯の動きを見ることでトレンドの勢いがわかるようになるのです。

株式市場と為替市場は連動している

では、次に株式市場の動きと為替の動きが連動しているということを感じていきましょう。

日経先物 1時間足 (2020.11.5~2020.11.13)

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

米ドル/円 1時間足 ( 2020.11.5~2020.11.13 )

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

11月9日に大きなニュースが入ってきました。
それは、米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナワクチンに90%以上の有効性が確認されたというニュースでした。
それにより、米大統領選でのバイデン氏が当選を確実にしたというニュースと相まって、株式市場は大きく上昇しました。
それは、株式市場の動きだけでなく、為替市場も同じような動きを見せていたのです。
図2は『日経平均先物』の1時間足で図3が『米ドル円』の1時間足です。
この二つの図を見比べてみましょう。丸印のところまでは全く違った動きをしていたのに、そこからは同じような動きになっているのが分かります。
一つの市場だけが大きく上がる場合は、その市場にだけ関連する材料が出たときです。
ところが、大きな材料が出ると一斉に様々な市場が動き出します。
この変化を捉えることが重要なのです。
様々な市場が一斉に動き出すところがマーケットの大きな転換となるのです。
その世界が連動していることを理解して、様々な市場をチェックしている方は大きな材料が出たとすぐに気づくのです。

では、その後の動きを見てみましょう。
『日経平均先物』も『米ドル円』も動きが膠着しているのが分かります。
つまり、チャートが教えてくれていることは、それなりに大きな材料が出たことで株式市場も為替市場も大きく動きました。
しかし、その後の動きは両銘柄ともに動きが無くなっています。
では、それが何を意味しているのでしょう?
それは、その材料が大きなうねりとなるような材料では今のところ無かったということです。

ファイザーのワクチンが救世主になるのかどうかの見極めは一般の投資家にはなかなか難しいです。
しかし、実は見極めるヒントがあるのです。
それはファイザーの株価チャートを見ることです。
もし、ワクチンが画期的なものであればファイザーの株は大化けしていくはずです。

米ファイザー 日足 ( 2020.3.3~2020.11.13 )

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

このチャートを見る限りでは残念ながらあまり期待しすぎてはいけないということがわかります。
ファイザーの株価はメディアが大騒ぎする割には現状上昇していません。
この株価がワクチンの難しさを象徴しています。
今後もファイザーの株価には注目です。

このように世界が連動していることを理解し、多くのマーケットを日々チェックすることにより世界でどういった変化が起き、どのようなトレンドが出ているのかが手に取るように分かるようになります。
個別株だけ取引しているので他の市場は見ないとか、FXだけというのは、実は大きなチャンスを取り逃がしているのです。
株式市場と為替市場も連動しているということを理解してトレードに活かしていきましょう。

移動平均線大循環分析について詳しく見る

小次郎講師

執筆者:小次郎講師


本名:手塚 宏二
ライフワークは “日本に正しい投資教育” を根付かせること
株式会社手塚宏二事務所代表
チャート分析研究・トレード手法研究家・トレードコーチ
小次郎講師投資塾々長
日本テクニカルアナリスト協会認定 テクニカルアナリスト

■経歴
1954年(昭和29年)岡山県岡山市生まれ
チャート分析の第一人者として、投資セミナー、書籍などを通じて個人投資家向けの投資教育活動を精力的に展開。
■メディア
ラジオNIKKEIレギュラー番組
「小次郎講師のチャートラボラトリー」毎週木曜日17:30放送

・ホームページ
https://kojirokousi.com/
・twitter
https://twitter.com/kojiro_kousi

当コラムは投資の参考となる情報提供を目的としており、特定の銘柄等の勧誘、売買の推奨、相場動向等の保証等をおこなうものではありません。
また将来の株価または価値を保証するものではありません。投資の最終決定はご自身のご判断と責任で行ってください。詳しくは「ご注意事項」をご確認ください。

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