「ビッグチェンジ」を捉え、チャンスを生かそう!/チャートで読み解く相場分析! 「ビッグチェンジ」を捉え、チャンスを生かそう!/チャートで読み解く相場分析!

「ビッグチェンジ」を捉え、チャンスを生かそう!/チャートで読み解く相場分析!

皆さん、こんにちは。
小次郎講師です。
今回で「小次郎講師流、チャートで読み解く相場分析」の第6回となります。
前回までは「世界は連動している」ということを株式市場や為替市場、コモディティ市場、金利市場と見てきました。
こうして様々なチャートと照らし合わせて見ると、世界が連動していることを感じていただけたと思います。
しかも、その連動性は年ごとに高まってきています。
株価の動きは、大きく見れば日本もアメリカもヨーロッパも同じ動きをしています。
そして、相関、逆相関の差はあれ一緒に動いています。
全く違うマーケットであっても実はそれぞれ関連性があり連動していることが分かれば、それらの市場を確認するだけで世界の動向が分かるようになってきます。
世界中のファンダメンタルズを勉強するには膨大な時間が必要となりますが、世界の主な市場を確認するだけならば、ものの数分で見ることができます。
チャート分析によって世界で何が起きているのかということを把握することができるのです。
私は世界のファンダメンタルズをチャート分析から読み解くことを「チャートメンタルズ分析」と名付けて、それぞれの市場を確認することで精度の高い分析を行っています。
この「世界は連動している」ことに本当の意味で気が付いている投資家は多くありません。
そして、そのことを利用してどのように投資で勝ち組になるかもまだ理解されていません。
だからこそ、このシリーズを通じてその事実を認識し、トレードに活かしていただければと思います。

日経平均株価の動きを移動平均線大循環分析で分析

まずは『日経平均株価』のチャートを見てみましょう。

(図1)

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TradingViewのチャートを基に筆者が作成

移動平均線大循環分析を使ってステージの変化を見ながら現状を分析していきます。
その移動平均線大循環分析を行う上でカギとなるのが「帯」の動きでしたが、もう一つカギとなるのが200本移動平均線です。
前回は「帯」のことを記載しましたが、この200本移動平均線と帯の関係を理解すると、現状がどういった状態なのかを一目で判断することができるようになります。

まずは200本移動平均線の役割を見ていきましょう。
200本移動平均線約1年間の移動平均線ですので大局の動きを見ています。
200本移動平均線よりもローソク足が下にあれば大局の弱気相場ということが分かり、逆に、200本移動平均線よりもローソク足が上にあれば大局の強気相場ということになります。
また、200本移動平均線が右肩上がりなのか、もしくは、右から下がりなのかで大局の方向性を判断することができるのです。

トレードにおいて大局がどの方向を向いているのかということを理解することでトレードに幅が出てきます。
どういう幅かというと、200本移動平均線からローソク足が放れていく動きは推進波となり積極的にトレードをしていきます。
逆に200本移動平均線にローソク足が接近する動きは訂正波となり慎重にトレードをしていくという組み立てが出来るようになります。
これを理解するだけでトレードが大きく変わりますのでしっかりと理解していきましょう。

では、ここからは現状を分析していきましょう。
昨年の11月から上昇期である第1ステージを継続していましたが、2021年3月になってから変化が起きました。
どういった変化かというと短期移動平均線が上昇帯に突入し上昇相場の終焉である第2ステージとなりました。
しかし、直ぐに価格は切り返し再び上昇期である第1ステージとなっています。

まだ第1ステージになってから1本目ですので、安定上昇となるかどうかを見ていく必要がありますが、今のところ、押し目買いにつながる動きとなっています。
移動平均線大循環分析ではステージの「1→2→1の押し目買い」パターンというのがあります。
これは、一旦第1ステージから第2ステージになるものの、再び第1ステージに戻る動きとなり、トレンドが継続するときに出てきます。
まだ今年2月の高値を更新していませんのでトレンド継続確定とはなっていませんが、このステージ変化には注目となります。
ここからのポイントは高値更新でトレンド継続となるのか、それとも、高値を更新出来ずに再び第2ステージとなり、そして、第3ステージ、第4ステージとトレンド転換していくのかを見極めていきましょう。
そして、ステージの変化に合わせてエッジ(優位性)のある方向にトレードをしていきましょう。

ビッグチェンジを捉えよう

世界の変化を総合分析していると、マーケット全体が大きく変化することがあります。
株式市場・為替市場・債券市場・コモディティ市場が同時に動き出すのです。
この現象のことを「ビッグチェンジ」と呼んでおり、我々にとっては大きなチャンスとなります。
この大きなチャンスを捉えることが出来るかどうかが重要なのです。
では、具体的に見ていきましょう。

(図2)

画像02

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

まずは、4つのチャートを表示しています。
左上が日経平均株価、右上がダウ工業株30種平均、左下がドル建てゴールド、そして、右下がユーロ/米ドルとなっています。
わかりやすい例としてコロナショックを振り返りましょう。
2020年2月から株式市場が下げだしました。
日経平均株価とダウ工業株30種平均の動きが非常に似ています。
底打ちも似ています。
そのときに、ドル建てゴールドもユーロ/米ドル同じように下がっているのが分かります。
当然若干の日にちや値幅の違いはありますが、見事に同じように動いているのが分かります。
そして、底打ちからの上昇も似ているのです。
このような局面がビッグチェンジなのです。
コロナショックで株式市場が下落してきたときに、一つの株価指数だけが下落していたのであれば信ぴょう性は低くなりますが、世界中の株価が下落し、他の市場も変化が起きているのであれば、それは、やはり大きなチャンスとなるのです。
コロナショックの底打ちも同様です。
世界中でビッグチェンジが起きて株式市場の上昇が始まったのです。
それは日経平均株価とダウ工業株30種平均の動きを見れば一目瞭然です。
また、他の市場も動き出していましたのでビッグチェンジだったことが分かります。

(図3)

画像03

TradingViewのチャートを基に筆者が作成

今度は、左上が日経平均株価、右上が米国債10年利回り、左下がWTI原油、そして、右下が米ドル/円です。
全く違う市場にもかかわらず、ビッグチェンジが起きている局面があります。
コロナショックの下落のときは、このようにあらゆる市場に変化が起きてくるのです。
これらの連動性を感じ取れるようになると、今度は自分自身でビッグチェンジを捉えることが出来るようになります。
捉えることが出来るようになると、大きなチャンスを掴めるようになります。
そうはいっても難しいと感じている方も多いかもしれません。
でも安心してください。
世界の主な株価指数や為替、金利やコモディティをチャートでチェックする習慣を付けるだけ大丈夫です。
そして、日々確認することで様々なマーケットの変化に気づけるようになります。
私が考案したチャートメンタルズ分析という手法を使い、皆さんが安定的に勝てる投資家になることを目指していきましょう。

移動平均線大循環分析について詳しく見る

小次郎講師

執筆者:小次郎講師


本名:手塚 宏二
ライフワークは “日本に正しい投資教育” を根付かせること
株式会社手塚宏二事務所代表
チャート分析研究・トレード手法研究家・トレードコーチ
小次郎講師投資塾々長
日本テクニカルアナリスト協会認定 テクニカルアナリスト

■経歴
1954年(昭和29年)岡山県岡山市生まれ
チャート分析の第一人者として、投資セミナー、書籍などを通じて個人投資家向けの投資教育活動を精力的に展開。
■メディア
ラジオNIKKEIレギュラー番組
「小次郎講師のチャートラボラトリー」毎週木曜日17:30放送

・ホームページ
https://kojirokousi.com/
・twitter
https://twitter.com/kojiro_kousi

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