クレーンゲームが第3次ブームといわれるほどの人気になっています。
クレーンゲームの歴史は古く、世界初のクレーンゲーム「DIGGER」(ディガー)の原型は、1896年に作られたキャンディ・ディスペンサーだそうです。
1920年にはこれを応用した同名のクレーンゲームが登場し、その後はアメリカで改良を重ねて進化し、世界中に広まったということです。
クレーンゲーム協会によると、1965年にはタイトーから発売された記録が残っているほか、サミー(現セガサミーHD)の前身である「さとみ」もクレーンゲームに参入しています。
1980年代後半からぬいぐるみなどが景品となり、新型のクレーンゲーム機が各社から登場しました。
代表的な機器は1985年登場の「UFOキャッチャー」です。
1990年ごろになるとアンパンマンなどの著名キャラクターを用いた専用景品が相次いで投入され、大ヒットとなるケースが増加しました。
種類が増え、景品の質も向上し、クレーンゲームブームの到来となりました。
2000年代に入ると、クレーンゲーム機の進化でぬいぐるみ景品が大型化し、冷蔵機能をもったクレーンゲーム機などが登場しました。
これが第2次ブームといわれます。
2010年代ではアニメ「ワンピース」が大ヒットすることにより、景品にフィギュア人気が本格化します。
一般に市販されていない希少価値の高い商品が投入され、普段ゲームをしない人達にも普及しました。
さらに2010年代後半から景品の原価の上限があがったことでクオリティが向上しました。
さらにオンラインタイプも登場し、現在もブームが継続しています。
日本で人気のクレーンゲームは、インバウンド(訪日客)を通じて面白さやクオリティの高さが理解され、今では日本製の機器が海外に進出するまでになっています。
アナリストによれば、市場規模は3,000憶円に達し、さらに拡大を続けているということです。
関連銘柄をピックアップします
国内および海外でアミューズメント施設の開発や運営を行う。
ゲームセンターで国内3位。
2020年に大手の「セガ」を買収し、店舗数を増加。
ブランドを「GiGO」に変更し、現在ではクレーンゲームが主力。
キャラクター景品の調達力に定評がある。
池袋のGiGO総本店には、都心最大級とされる約280台のクレーンゲームが並んでいるという。
2024年6月には米国で8,000か所以上の無人ゲームコーナーを展開する米ナショナル・エンターテインメント・ネットワーク社(NEN)を2,900万ドル(約45億円)で買収すると発表。
GENDAは子会社を通じて「キドルトン」ブランドで、米で事業展開している。
今回のM&Aを機に、NEN店舗でも日本のグッズを景品としたクレーンゲームを設置していくと報じられている。
ゲームのほか、ボウリング、カラオケ、時間制スポーツなどの複合エンタメ施設を展開している。
一時は客離れが起きたが2024年3月期に18期ぶりに最高益を更新。
その原動力が日本でのクレーンゲームや米国への参入だ。
国内では漫画キャラクターやアイドルなどとのコラボを積極展開し、集客力を高めている。
米国では既存店売上高対策として、2025年7月までにミニクレーンゲーム合計約4,000台の増台を順次実施している。
スマホ・家庭向けゲームや、アミューズメント機器を展開している。
2024年5月に回転に特化したクレーンゲーム「トライキャッチ」を発表している。
アームの回転のみで景品を狙う簡単操作が特徴。
アームが移動しないので装置が小さく、数多く設置できるメリットもあるようだ。
2024年11月から全国のアミューズメント施設にて順次稼働するとしている。
PCオンラインゲーム大手。
クレーンゲームなど自社サイト運営による課金収入が収益の柱。
オンライン・クレーンゲームアプリ「トレバ」が稼ぎ頭で、海外でも拡大している。
キャラクターのぬいぐるみ、キーホルダーなどプライズ商品(ゲームセンター専用商品)などの企画・製造・販売を手掛ける。
筆頭株主はラウンドワン。
イオンファンタジー(4343) イオンファンタジー(4343)
イオングループのモールを軸にアミューズメント施設を展開。
子ども向けのアミューズメント施設「モーリーファンタジー」でクレーンゲームを設置。
クレーンゲーム専門店「プライズスポットパロ」を手掛けている。
オンライン・クレーンゲーム「モーリー・オンライン」にも展開。
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684) スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)
傘下のタイトーがクレーンゲームを設置する「タイトーステーション」を運営。
また、オンラインの「タイトーオンラインクレーン」を運営している。