経営者から会社の方向性を予想する

会社の業績を左右する社長が誰なのかということは、投資先を選ぶ上で重要な情報です。経営活動の方向性を決め、目標に向けて成果を出す戦略や手腕は社長にかかっているからです。
社長についての情報は、ディスクロージャー誌のほか、会社のホームページや会社四季報などでもチェックすることができます。

社長が交代する場合には、新社長は順当な昇格なのか、十数人抜きの抜擢なのか、はたまた外部からのプロ経営者の就任なのかなどを、チェックしてみましょう。
それにより、会社が考えている今後の経営戦略や、方向性の変更などが見えてくることがあります。

会社四季報の【株主】欄にも注目してみましょう。社長の名前が登場している場合は、創業社長であることが多くなっています。創業社長の場合は、創業の熱い思いを持ち続け事業に向き合っている可能性があります。また、自身も大株主である場合には株価を重視した経営判断を下すための効果的な動機付けになると考えられることから、より強い目的意識をもってイノベーションや事業拡大に取り組んでいると言えるのではないでしょうか。

イノベーションを興し、成果を出せる会社かどうか「社長」から予想する見方もあります。

社長の保有株比率と株価

創業者や社長の持株比率が高い会社は、社長自身が一番の株主なので株価の変動にも敏感です。なぜなら株価が自身の保有資産にも影響するからです。投資先を考える際、社長が株主と利益を共有する意識を持っているかどうかもチェックのポイントです。

【株主】欄に社長の名前が登場している会社のうち、株価が堅調な伸びを示している会社を任意に選定してみました。

ジンズホールディングス(3046)<小売>

雑貨の企画・輸入・販売会社として1991年スタート。均一料金のアイウェアブランド『ジンズ』を展開。中国、台湾が伸び好調。増収効果により最高純益。配当性向30%目途で増配。

サイバーエージェント(4751)<サービス>

1998年、創業社長の藤田晋氏が設立。インターネット広告代理業からネット媒体などへ多角展開。ネット広告代理は独立系首位。ネット広告、スマホゲーム、メディアの3事業を柱とし、ネットテレビ局『アベマ』育成中。

日本電産(6594)<電気機器>

1973年創業で、創業者・永守重信氏の経営手腕を軸に成長。積極的なM&Aで規模を拡大。
世界首位のHDD用から、精密小型モーター、自動車・家電用、産業用の中・大型モーターを手がける。

LITALOCO(7366)<サービス>

障害者の就労支援を柱に、「世界を変え、社員を幸せに」「障害のない世界をつくる」をビジョンに発達障害の児童を支援する事業を展開。学習塾「Leaf」を開設し、発達障害の児童を支援する事業を運営。福祉施設の採用支援など周辺事業へも拡大。

ゼンショーホールディングス(7550)<小売>

牛丼業界首位「すき家」を直営展開。M&Aでファミリーレストラン「ココス」やハンバーグレストラン「ビッグボーイ」などを取得しグループを形成。連結売上高では業界最大手。自社開発の「はま寿司」を育成。小川一族色強い。

創業の熱意と株価を気にする経営者かどうかも、投資判断の指標の一つとして参考にしてみてください。

<社長の顔が見える会社の例>

企業名(銘柄)
コード
株価(円)
(5月13日)
配当金(円)
来期予想
予想配当利回り
(%)
社長または創始者の保有株比率(%)
ジンズホールディングス
3046
4,365 54 1.25 33.7
サイバーエージェント
4751
1,389 14 1.00 17.6
日本電産
6594
8,289 70 0.84 8.3
LITALICO
7366
2,370 5 0.19 27.5
ゼンショーホールディングス
7550
2,913 24 0.80 2.1

図:Quick(2022年5月16日)より当社作成

※適合性、有用性、正確性、完全性を保証するものではなく、あくまで考え方を参考にしていただくことを目的としたもので投資勧誘を意図するものではありません。

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当コラムは投資の参考となる情報提供を目的としており、特定の銘柄等の勧誘、売買の推奨、相場動向等の保証等をおこなうものではありません。
また将来の株価または価値を保証するものではありません。投資の最終決定はご自身のご判断と責任で行ってください。詳しくは「ご注意事項」をご確認ください。

村松 祐子

村松 祐子

ファイナンシャルプランナー(CFP®1級FP技能士)。金融・証券インストラクター。
1987年より、大手証券会社において外国株式の東京証券取引所上場に際し、販売促進に携わる。資料作成、および、顧客向け株式セミナー、社内勉強会の運営に従事。1990年より富裕層向け資産運用コンサルティングに従事したのち、株式調査部に転籍、経済・株式の調査を経験、機関投資家向け週間マーケットレポートの作成に携わる。資産運用の相談、経済・市場調査の経験を踏まえ、それらを総括したサービスを提供するFPへ転身。現在、資産運用・株式投資の個人レクチャー、セミナーのほか、ライフ&マネープラン相談を実施している。一人ひとりに合った資産形成の提案には定評があり、自立した個人投資家の育成にも力を入れている。『FPコスモス』代表。

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