債券に投資するなら、「格付け」をチェックしよう 債券に投資するなら、「格付け」をチェックしよう

債券に投資するなら、「格付け」をチェックしよう

格付けは牛肉の品質等級やレストランの評価など、いろいろな分野のランキングに使われていますが、投資の世界でも格付けは行われています。

投資の世界での格付けは、投資対象のリスクの大きさを表し、特に債券へ投資する際の判断材料として活用されています。

一般的に、債券は国や企業などの発行体が投資家に満期までの間は利子を支払い、満期の際には償還金を支払います。
このため、債券に投資する場合は、投資先の発行体が利子や償還金を支払うことができる支払能力があるかが重要になります。

この支払能力を簡単に確認することができるのが格付けです。
格付けは格付け会社などが債券の発行体の経営や財務状況などを分析し、わかりやすい記号でランク付けを行います。
代表的な格付け会社として、ムーディーズやS&P、格付投資情報センター(R&I)などがあります。
ランク付けの記号や区分は格付け会社によって異なりますが、格付投資情報センターの場合、以下のように表現されています。

<格付投資情報センター 発行体格付>
格付投資情報センター 発行体格付

※上の画像(図表)は筆者が作成

債券の金利は格付けが高ければ低く、格付けが低ければ高くなる傾向にあります。
一般的に、BB以下は投機的でリスクが高いとされています。
このため、債券に投資する投資信託の場合、格付けがBBB以上の債券を中心に投資しているのか、BB以下の債券を中心に投資しているのかで、リスクが低いか高いかを判断する目安となります。

格付けは債券投資を行う際の大事な指標ですので、投資家が容易に見ることができるようになっています。

投資信託の場合、複数の債券が投資対象になっており、一つひとつを調べるのは大変です。しかし、目論見書や月次レポートなどに格付けに関する情報が記載されていますので活用しましょう。

例えば、月次レポートに組入上位10銘柄の銘柄名と償還日、利回りとともに格付けが掲載されている場合があります。また、複数の債券に投資をしているため、下の表のように、投資先の債券の格付け分布を割合で記載していることもあります。

<債券格付分布 記載例>
債券格付分布 記載例

※上の画像(図表)は筆者が作成

投資のリスクとリターンは基本的には正比例となります。
債券に投資する投資信託などに投資する場合は、リターンだけに注目せず、格付けも確認をしてリスクについても目を向けて商品選定をするようにしましょう。

中野敦成

中野敦成

FP事務所LBプランニング 代表
大阪府堺市生まれ。理系大学卒業後、自動車会社などで設計支援業務に携わる。
1998年の株式売買手数料の自由化やネット証券の誕生をきっかけに株式投資を開始。株の売買のための情報種数をしている中でファイナンシャルプランナー資格に出会う。
投資の知識のためにとファイナンシャルプランナー資格を取得した際に、「お金のことを知っていると知らないでは世界がこんなに変わるのか!」と感銘を受け、資格取得後、FP事務所LBプランニングを開設。
現在は大阪市内の事務所で個人向けのFP相談業務を中心に資産運用や保険、ライフプランに関する執筆・セミナーなどを行っている。

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