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投資の神様バフェットから学ぶ投資手法 投資の神様バフェットから学ぶ投資手法

投資の神様バフェットから学ぶ投資手法

投資の神様「ウォーレン・バフェット」とは?

世界3大投資家をご存じでしょうか? 伝説のヘッジファンドマネージャーであるジョージ・ソロス氏とジム・ロジャース氏、そして経営者であり資産家であり慈善家でもあるウォーレン・バフェット氏です。
金融業界では3人とも有名ですが、なかでもバフェット氏は、一般の投資家にも知られた有名人です。なぜなら、数多くの企業への株式投資で成功を収めている、世界最大の投資会社「バークシャー・ハサウェイ」のCEO兼会長でもあるからです。この投資会社の投資判断は基本的にバフェット氏が行っており、彼が投資の神様ともいわれているゆえんです。

バフェット氏は1930年8月30日にアメリカ合衆国ネブラスカ州オマハで生まれました。11歳の時に姉とお金を出し合って1株購入したのが株式投資の始まりだそうです。父親が証券会社を経営していたため投資や市場の基本を学ぶことができたのでしょう。のちにこの証券会社で株式ブローカーとして働くことになります。幼いころから金融市場に興味を持つことができたのも父親の影響ともいえるでしょう。

今や莫大な資産を持つバフェット氏ですが、質素な暮らしを好み、1958年に購入したオハマの自宅に今も住み続けており、「オハマの賢人」というニックネームがつけられています。
無類の甘党で、朝食にオレオクッキーを食べ、毎日コカ・コーラを飲むという逸話もあります。自分が愛飲しているというわけではないのでしょうが、長年にわたりコカ・コーラ株に投資をしています。
また、慈善活動にも積極的で、ビル・ゲイツ夫妻とともにGiving Pledgeという寄付啓蒙活動を行っており富裕層に寄付活動を促しています。

バークシャー・ハサウェイとは?

バークシャー・ハサウェイは、バフェット氏がCEO兼会長を務める持ち株会社でNY証券取引所に上場しており、米国の代表的な指数S&P500にも採用されています(2024年11月現在)。
下表のとおり、S&P500 の上位10銘柄の中で、テクノロジー業界の話題の企業マグニフィセント7(アップル・エヌビディア・マイクロソフト・アマゾン・メタ・アルファベット・テスラ)のすぐ後に、バークシャー・ハサウェイが入っています。今のアメリカを代表する企業と肩を並べる時価総額が大きい企業といえます。

<S&P500上位10銘柄>(2024年11月29日現在)


S&P500上位10銘柄

バークシャー・ハサウェイは、世界的に有名な投資会社ですが、もともとは、投資業とは全く関係のない繊維業の会社でした。1960年代に入ってから、バークシャー・ハサウェイ株が割安に放置されていると判断したバフェット氏は株式を購入し始め、経営権を握り、経営を立て直して株価を好転させました。また、その間、他社への投資を増やして資産を築いていきました。1970年の終わりに保険会社であるガイコを買収し現在の投資会社へのスタイルを確立していったのです。
一方、当初の中核ビジネスであった繊維業は時代の流れとともに業績不振となり、ついには工場を閉鎖し、事業から撤退しました。今では、「投資会社」という印象しかありません。
1965年から2023年までのパフォーマンスを見ると、S&Pが年率10.2%の上昇に対し、バークシャー・ハサウェイは19.8%という上昇率をたたき出しています。

バフェットの投資戦略を知る!銘柄の選び方は?

バフェット氏の投資戦略は、「バリュー投資」と呼ばれるものです。株式市場で過小評価されている企業を見つけて割安な価格で株式を購入し、長期的な視点で保有するという方法です。その株式の価値が市場で適正に評価されるまで、つまり、株価が上がるまで忍耐強く待ち続けます。
また、短期の値上がり・値下がりに左右されず長期保有するため、配当なども考慮した上で企業を選択します。

割安な株式を探すには株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、配当利回りなどの指標を用いて、一時的な市場の感情やトレンドに影響されることのない、その企業の持つ「本質的な価値」を求めます。これには高度な財務知識が必要となり分析に時間もかかります。また、その企業が今後も長期にわたって競争優位性を保てるかどうかなども判断材料となります。
基本的には長期保有のスタンスですが、売上の減少や、将来的な収益性の低下懸念などがあれば売却することもあります。

保有銘柄は後ほどご紹介しますが、対消費者向けで長年事業を行っている企業、社名を聞けば事業内容や商品が思い浮かぶ企業が多く、創業間もないベンチャー企業などには投資をしない傾向にあります。
最近では、多様性や環境に配慮した投資いわゆるESG投資などが注目されていますが、バフェット氏はそのあたりにあまり注力していないと批判もあるようです。
また、資金を常に株式に振り分けているわけではなく、良いものがなければ買わず、キャッシュが積み上がっていたり、債券を買っておいたりすることもあります。
バークシャー・ハサウェイのHPでは、アニュアルレポートがダウンロードできます。冒頭には10ページ以上にわたって、株主あてのバフェット氏からのメッセージが記載されています。英語ですが、誰でも読むことができますので、ぜひ読んでみてください。バフェット氏が今何を思っているかなどを垣間見ることができます。

具体的なバフェット銘柄を紹介

米国では、株式市場の透明性を高めるために、総額1億ドル以上の株式を保有する大口投資家(運用会社や保険会社、ヘッジファンドなど)に開示義務があります。米証券取引委員会(SEC)に「Form13F」という報告書があり四半期ごとに保有状況を開示しています。バークシャー・ハサウェイの保有銘柄も、この「Form13F」で閲覧することができ、世界中の人がバフェット氏の銘柄をここでチェックをしています。

<2024年9月末の保有銘柄・資産額上位>


2024年9月末の保有銘柄・資産額上位

※Form13Fを参考に筆者作成

保有残高が最も多いのは、アップル、続いてアメックス、バンク・オブ・アメリカ、コカ・コーラとなっています。2024年10月には新規にドミノピザ株を取得したことも話題になっていました。この表は四半期ごとに公表されているので以前のものと比較し、どの銘柄を購入して、どの銘柄を手放したかなども確認することができます。
ただし、このForm13では米国株式しか公表されていません。このほかにも米国債券を保有していたり、非上場の企業に投資していることもあります。
また、バークシャー・ハサウェイでは米国株式のみを投資対象としているわけではなく、米国以外の株式も保有しています。日本株も保有しており、日本の商社株を保有しているニュースを見かけた方もいるでしょう。

では、日本株式の銘柄はどのようにしたらわかるのでしょうか?
日本では、 5%ルールがあります。「上場会社の発行済株式総数の5%を超えて実質的にその株式を取得した者は、原則として、取得日から5日以内に内閣総理大臣等に対して大量保有報告書等を提出しなければならず、また、大量保有報告書を提出した者は、その保有割合が1%以上変動した場合にも、同様に変更報告書を提出しなければならない」と定められています。そのため、バークシャー・ハサウェイが日本株式を購入し5%ルールに該当すると、EDINETと呼ばれる金融庁のサイトに掲載されるため、誰でもこの情報を知ることができます。
バフェット氏が購入した銘柄は上昇することが多くありますので、自分が持っている株式が買われたらラッキーかもしれませんね。

ウォーレン・バフェット氏のような投資家になりたい!と思っても一朝一夕でなれるものではありません。投資経験や知力、資金力も必要です。
しかし、バフェット氏の投資手法や内容を模倣することはできます。
バークシャー・ハサウェイが保有している株式を購入してみたり、資金はないが分散投資をしたいというのであれば、バークシャー・ハサウェイ株を購入するのもよいでしょう。そして四半期に一度の報告書に目を通しながらバフェット氏の投資戦略を少しずつ学んでいってみてください。

髙木典子

髙木典子

証券会社・銀行勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立
個人のマネー相談だけでなく、大学の非常勤講師、専門学校・高校向けの授業、企業向けマネーセミナーや、PTA向けから子供向けおこづかい教室などのあらゆる世代の人たちに向けた金銭教育・投資教育を行い、中立公正な立場からお金についての知識を広げる活動を行っている。

保有資格
ファイナンシャル・プランナーCFP®
証券外務員
DCプランナー

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