アナログ半導体の需要が高まっています。
とはいっても、“アナログ”ってなんだか昔のイメージがあるかもしれません。
半導体にはデジタル半導体とアナログ半導体の2種類があります。
一般的にデジタル半導体とは離散(特定の時点に対応する)信号を処理するデバイスです。
アナログは連続したもの・数値化されていないものと定義されます。
デジタル半導体は「0」と「1」だけで情報を処理する半導体です。
デジタル信号を処理することに適しており、コンピュータやデジタルカメラなどに使われています。
代表的なものとして、CPU(中央演算処理装置)、GPU(画像処理半導体)、システムLSI(大規模集積回路)などが挙げられます。
NANDフラッシュやDRAMといったメモリー半導体も、デジタル半導体に分類されます。
デジタル半導体の生産には先端設備が使われ、ニュースにもしばしば登場します。
一方、アナログ半導体は電気信号を連続的に処理する半導体を指します。
電圧を「オン」と「オフ」だけでなく、やや高め、もう少し低めといったように、きめ細かく制御することに使われます。
音声、光、温度など、実世界の現象から得られるアナログ信号を処理し、電子機器で扱える形に変換する役割を担うものもあります。
こちらはあまりニュースには登場しません。
しかし、両者をうまく組み合わせることで高度な電子機器を実現できます。
これまで、FA(工場自動化)関連では、アナログ半導体へのニーズが高いとされてきました。
ロボットと人間が一緒に作業する「協働」の現場では、人の動きを感知し、安全性を確保しながら生産性を向上させる必要があるためです。
そして現在、ロボットを自律的に動かすフィジカルAI(人工知能)やAIデータセンターの台頭により、アナログ半導体への注目度が高まっています。
フィジカルAIが正しく機能するためには、ロボットの振動、稼働環境の温度、圧力、位置情報など、わずかな変化を含むアナログ信号を、正確にデジタル情報へ変換する必要があります。
例えば、自律走行ロボットや工場自動化向けのロボットアームでは、わずかな処理の遅延が動作に影響を及ぼす可能性があります。
また、フィジカルAIでは電力効率の向上も重要です。
厳密にはカテゴリーが異なりますが、パワー半導体も重要な役割を担います。
必要な時に必要な分だけ、効率的に電力を供給する必要があります。
電気自動車(EV)で使われるパワー半導体は、モーターなどを滑らかかつ効率的に制御するうえで重要な役割を担います。
ピーク時と低負荷時で消費電力に大きな差が生じるデータセンターでは、高効率な電力ソリューションが欠かせません。
関連銘柄をピックアップします。
高性能アナログ半導体、1つのチップにアナログ回路とデジタル回路の両方を搭載したミックスドシグナルIC、パワーマネジメント半導体などの設計・製造・販売を手掛けるグローバル企業。
工場自動化やデータセンターの増加に伴う配電需要の拡大が追い風。
フィジカルAIでは信号の処理から電源までを統合する総合力で先行。

週足表示、2026年10月12日まで
価格はNYSEBQT参照
モノリシック・パワー・システムズ MPWR モノリシック・パワー・システムズ MPWR
半導体ベースのパワーエレクトロニクスソリューションを提供するグローバル企業。
ファブレス。
フィジカルAI分野では、小型化が求められるロボットの指の関節向けに製品を展開。
2024年には、ロボットハンドなどに使われるコアレスモーターソリューションを発表した。

週足表示、2026年10月12日まで
価格はNYSEBQT参照
テキサス・インスツルメンツ TXN テキサス・インスツルメンツ TXN
アナログ半導体と組み込みシステムの設計、製造、販売を手掛ける。
アナログ半導体ではパワー半導体、シグナル・チェーン(アナログ信号をマイコンなどで処理できるよう、デジタル信号に変換するまでの一連の流れ)製品などを扱う。
アナログ半導体では推定世界首位。
幅広い産業分野に供給している。
車載向けではADAS(先進運転支援システム)など先端分野も扱う。

週足表示、2026年10月12日まで
価格はNYSEBQT参照
NXPセミコンダクターズ NXPI NXPセミコンダクターズ NXPI
オランダに拠点を置く半導体企業。
持株会社傘下で自動車、産業、通信インフラ向けの半導体製品の設計、開発、製造を行っている。
アナログ半導体が主軸。
自動車では車両制御、安全制御、電動化向け製品などに強みがある。

週足表示、2026年10月12日まで
価格はNYSEBQT参照
マイクロチップ・テクノロジー MCHP マイクロチップ・テクノロジー MCHP
さまざまな制御アプリケーションに組み込まれる半導体製品の開発、製造、販売を手掛ける。
アナログIC、ミックスドシグナルIC、インターフェイスICなど取り扱い製品は幅広い。
世界規模の製造ネットワークを持つ点が特徴。

週足表示、2026年10月12日まで
価格はNYSEBQT参照
ルネサスエレクトロニクス(6723) ルネサスエレクトロニクス(6723)
自動車向けをはじめ、幅広い分野に製品を供給する半導体メーカー。
2017年に米アナログ半導体メーカーのインターシル社を買収。
買収額は約3,200億円(当時)。
インターシルは、産業、インフラ、車載、航空宇宙など、特に信頼性や性能が重視される市場向けに、パワーマネジメントICや高精度アナログ製品を提供していた企業。
製品の開発、製造、販売、サービスを一貫して手掛けていた。

三菱UFJ eスマート証券のチャートツール EVERチャートで作成
週足表示、2026年10月9日まで





