政府も後押しするアニメ業界関連銘柄をピックアップ! 政府も後押しするアニメ業界関連銘柄をピックアップ!

政府も後押しするアニメ業界関連銘柄をピックアップ!

アニメーション業界は日本が強みを持つコンテンツとして市場が順調に拡大しています。
政府は6月30日に、「第1回デジタル関連産業のグローバル化促進のための関係閣僚会合」を開催しました。
これはアニメのコンテンツや生成AIのサービスといったデジタル産業で、日本企業が収益をあげられるようにするための会合です。
市場規模は拡大しているものの、経常収支では赤字などなお課題がある中で、政府が業界を後押しする動きとなっており、さらなる拡大に期待がかかります。

日本動画協会が2025年1月に発表した「アニメ産業レポート2024」によると、2023年のアニメ産業市場は前年比14.3%増の3兆3,465億円となり、史上最高を更新しました。
2兆円到達には16年かかりましたが、そこから7年間での3兆円到達と市場が加速している格好です。
けん引の原動力は海外市場と配信です。
海外市場が国内市場を上回ったそうです。
ちなみに北米で2023年に興行収入が多かったのは任天堂とイルミネーションが共同制作した「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」とソニーピクチャーズ・アニメーションの「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」でした。
政府が2024年6月発表した「新たなクールジャパン戦略」ではアニメを含むコンテンツ関連の海外展開目標額を2033年に20兆円(2022年4.7兆円)としています。
コンテンツの海外輸出を推進していきます。

7月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限城(むげんじょう)編』は公開から17日で国内歴代興行収入ランキングトップ10入りし、海外でも大ヒットしています。
今後さらに順次海外で封切りされる予定で、記録の更新に期待がかかっています。
配給しているのは東宝ですが、手掛けたのはソニーグループ傘下のアニプレックスという制作会社です。


関連銘柄をピックアップします。

ソニーグループ(6758) ソニーグループ(6758)
アニメ関係では、傘下にアニプレックスとクランチロールの2社を擁している。
総合エンタテイメントカンパニーを標ぼうするアニプレックスは国内有数の制作会社。
鬼滅の刃のような原作のある作品のアニメ化だけでなく、オリジナルストーリーのアニメ企画、関連イベントの実施などを海外展開も含めて行う。
アニメではないが、傘下のスタジオ「ミリアゴン」が制作幹事として実写映画「国宝」を手掛けた。
2025年3月期の営業利益241億円。
クランチロールは国内外向けにアニメの配信を手掛けている。
3月末時点の有料会員数1,700万人超を誇る。
200か国以上の国と地域でサービスを提供し、2,000タイトル以上が閲覧できる。
一部の作品は日本国内放送と同時に字幕付きで見ることができるという。
世界のアニメファンの間では著名な企業となっている。

ソニーグループ(6758)

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

東映アニメーション(4816) 東映アニメーション(4816)
日本のアニメ制作のパイオニア。
東映系。
キャラクターの商品化権などの版権でも稼ぐ。
「ドラゴンボール」シリーズ、「プリキュア」シリーズ、「スラムダンク」、「ゲゲゲの鬼太郎」、「銀河鉄道999」など幅広い展開。
2026年3月期の第1四半期(4~6月)は「ワンピース」、「デジモン」シリーズの海外商品化権販売が好調に推移。

東映アニメーション(4816)

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

サイバーエージェント(4751) サイバーエージェント(4751)
ネット広告代理が祖業。
ネットテレビ局「ABEMA(アベマ)」を展開。
アニメのスマホゲーム「ウマ娘プリティーダービー」がヒット。
2024年2月に「アニメ&IP事業本部」を設立。
2025年2月にアニメコンテンツのグローバルマーケティングに特化した子会社サイバーエージェント・アメリカ(CAアメリカ)を設立。
アニメ事業の推進役として期待される。

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

東宝(9602) 東宝(9602)
映画製作から配給までの一貫体制。
邦画の配給や興行収入で圧倒的首位。
近年はアニメ制作にも注力している。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』が大ヒット。
2024年10月に北米でスタジオジブリの作品など日本アニメを供給するGKIDSを買収すると発表している。
GKIDSはアニメを供給する新興企業。
アニメ映画の北米展開をさらに強化する方針。
2026年2月期から「IP・アニメ事業」セグメントを新設。

古河機械金属(5715)

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

KADOKAWA(9468) KADOKAWA(9468)
出版大手。
動画サイト、アニメ、ゲームなどにも展開。
ソニーと資本業務提携。
アニメでは企画・制作・配給、映像配信権やゲームなどへの権利許諾、DVDなどパッケージソフトの販売などを行う。
最近では自社制作だけでなく他社原作のアニメ化も進めている。

三井海洋開発(6269)

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

バンダイナムコホールディングス(7832) バンダイナムコホールディングス(7832)
総合エンタメ企業。
玩具のほか、ゲーム、映像ソフト、娯楽施設に展開。
アニメは傘下のバンダイナムコピクチャーズが展開している。
映像制作、ストーリー開発、デザイン開発など幅広く手掛ける。ソニーが2.5%出資で業務提携。

太平洋金属(5541)

三菱UFJ eスマート証券のチャートツールEVERチャートで作成
週足表示、2025年8月25日まで

和島英樹

和島英樹

経済ジャーナリスト。

日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年ラジオNIKKEIに入社。
東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。
2020年6月に独立。企業トップへの取材は1,000社以上。
ラジオNIKKEI担当番組に「マーケット・プレス」など。
四季報オンライン、週刊エコノミストなどへ寄稿多数。
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。
日本テクニカルアナリスト協会評議委員。

最短10分で申込み完了!
無料口座開設はこちら

ページの先頭へ戻る