サイバーセキュリティ対策の重要性が日々高まっています。
通信速度の向上やコンピュータの処理能力の飛躍的な増加で、私たちの生活は便利になっています。
クラウドやフィンテック(金融技術)、IoT(どこでもインターネット)の進歩でネットワークにつながり、新しいサービスも続々と登場しています。
そして生成AI(人工知能)の登場によりデジタルデータ量は増加していく一方です。
このようなITの進化は、サイバー攻撃リスクも高まります。
サイバー攻撃とはインターネットなどのネットワークを介して、サーバーやパソコン、スマートフォンなどの情報端末に対し、金銭や情報を盗んだり、システムの機能を停止したりすることを目的に攻撃を行うことです。
特定の個人や企業だけでなく、不特定多数に対する無差別攻撃も多発しています。
EC(電子商取引)の拡大で、銀行取引口座やクレジットカード情報など攻撃対象も広範囲になります。
特に近年では、ランサムウェアと呼ばれるサイバー攻撃による被害が深刻化しています。
これは侵入したコンピュータにあるファイルを暗号化し、その回復を引き換えに身代金を要求するものです。日本でも病院のシステムを停止させたケースや、自動車の生産ラインに影響が出るケースもありました。
大手調査機関によれば、ランサムウェアによる世界の被害は2020年に前年比435%増となったそうです。
2024年月の台湾大統領選では生成AIで作成したとみられるフェイク(偽)ニュースが出回りました。
米国では2023年12月に、SEC(米国証券取引委員会)が新たにサイバーセキュリティ開示規制を発効しました。
上場企業のサイバーセキュリティ対応を急いでいるということです。
欧州でもデジタル製品に対する包括的なサイバーセキュリティ対策に関する「EUサイバーレジリエンス法」が2023年11月に暫定的な政治合意に達したと発表しています。
2025年後半には適用が開始される可能性があります。
サイバーセキュリティの市場規模も年々増加し、別の調査機関では2022年~2028年のサイバーセキュリティの市場規模は年平均で10.6%増になっているとの試算があります。
そこで今回は、サイバーセキュリティ関連銘柄をピックアップします。
サイバーセキュリティの大手企業。
クラウド環境でパソコンやサーバーなどネットワークに接続された端末を保護するソリューションを提供している。
AI(人工知能)を搭載したプラットフォームでサイバー攻撃をリアルタイムに検知し対応する。
ネットワークからサイバー攻撃を保護するセキュリティプラットフォームを展開。
主要顧客は政府公共機関や大企業など。
2024年には建設大手の熊谷組が同社のクラウド提供型ネットワークソリューション「Prisma Access」を導入と発表。
高度なセキュリティリスクに対処できるようになり、通信品質の改善も図ることができる。
SaaS(ソフトウエアをクラウド経由で提供するサービス)ベースのプラットフォームを展開している。
データセンターを経由し、安全なネットワーク接続を図っている。
世界各地で事業拠点がある。
米でWebサイトセキュリティを行う。
社名の由来はクラウド内のファイアウォール。
本社はサンフランシスコ。CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)サービスに強み。
これはコンテンツを複数エリアのサーバーに配置し、顧客のリクエストに対して一番近いサーバーからコンテンツをダウンロードさせる負荷分散サービス。
法人向けのネットワークセキュリティ企業。
世界の政府機関や大企業が顧客。
自動的なセキュリティ保護や検出などのプラットフォームを提供。
自社でプロセッサーからOS(基本ソフト)までを開発することに強みがある。