電気自動車(EV)の仕組み
※EVは、BEV、HV、PHEV、FCVなど電動車両全般を指しますが、一般に「BEV=電気自動車(EV)」と表現されることが多いことから、本記事でも「BEV=電気自動車(EV)」と定義して使用いたします。
電気自動車(EV)にエンジンはありません。詳しい方は当たり前と思うかもしれませんが、「えっ?どうやって走るの?」と思う方もいるでしょう。
EVはバッテリーに貯めた電気だけを使いモーターを動かして走ります。一方、ガソリン車はガソリンでエンジンを動かして走ります。このように、EVとガソリン車は仕組みが違うので、使われる部品も変わってきます。
<EVとガソリン車の仕組み>
エンジン車のガソリンタンクに当たる部分が駆動用バッテリーです。この容量が大きいほど走行距離は長くなります。
日産リーフの場合、60kWhバッテリー搭載で450kmとなっています(日産HPより、定められた条件での値)。ただし、上り坂が多い場合やエアコン(特に暖房)を使用する場合は、バッテリーの消費がかなり激しくなります。
バッテリー容量を大きくすればよいかというと、大きくなれば重量が増えて電費(ガソリン車でいう燃費)が悪くなり、充電(ガソリン車でいう給油)の時間も長くなるため、この電池の小型化が求められています。現在よく使われているのがリチウムイオン電池です。小型で軽くできるのが特徴です。
EVは、エンジン車に必要な排気管や変速機などが不要なため、エンジン車よりも部品数が少なくてすむといわれています。また、変速が不要なので加速性能に優れ、さらには排気もありません。
電気自動車関連株式の今後は?
EV関連の銘柄にはどのようなものがあるのか見てみましょう。
まずはEVを製造販売している自動車メーカーです。自動車排出ガス規制があるため、今やどこのメーカーもEVの開発に取り組んでいます。EVだけでなく、プラグインハイブリッド車や、燃料電池車などもありますので、どの仕組みの車が今後シェアを伸ばしていくのか見極める必要があります。
続いて、EVの要となるリチウムイオン電池は、国内需要の拡大を受けた中国企業(CATL、BYDなど)がシェアを伸ばしています。一方、日本のメーカーは品質の点で評価は高いようです。
また、EVは本体の開発だけでなく、インフラ整備が今後の需要拡大のカギとなっています。このため、EV充電器の製造、設置サービスなどの企業も注目されています。
EV関連銘柄というと、どうしてもよく知られているアメリカのテスラや中国のBYDが目立ちますが、特にテスラ株はPERも高く、今からでは買いづらいという方も多いでしょう。一方で、次世代バッテリーともいわれる全固体電池の開発などはまだまだこれからで、知られていない企業も多いようです。
「出光興産(5019)とトヨタ自動車(7203)がバッテリーEV用全固体電池の量産実現に向け協業を開始」というようなニュースもあります。量産は2028年の実用化を目指しているとのことで、すぐに業績アップというわけにはいきませんが、今後のEV普及に向け、まだ注目されていない充電インフラや今後の開発に期待がかかるバッテリー関連銘柄を探してみるのもおもしろいかもしれません。
<EV関連銘柄の例>
※個別銘柄に関してはあくまで参考です。投資はご自身の判断でお願いいたします。