200日移動平均線とは何か?
株式投資の売買のタイミングを知るために、テクニカル分析を行う中で移動平均線を参考にしているという方は多いと思います。
移動平均線とは、一定期間の株価(終値)から平均値を計算して、折れ線グラフで表したものです。移動平均線の計算期間としてよく使われるものとして、日足では5日、25日、75日などがあります。これらの移動平均線は、短期間における売買のタイミングを分析するのに役立ちます。
一方、200日移動平均線は、計算期間がおよそ1年間の長期の移動平均線です。株式投資の市場参加者が買った株価の平均値を表しており、長期的なトレンドを分析するために、機関投資家などのプロも活用しています。
200日移動平均線をどう活用するか?
200日移動平均線の活用例についてご説明します。
●実際の株価との乖離を見る
実際の株価が200日移動平均線の上を推移しているのか、下を推移しているのかを確認してみましょう。
上を推移している場合は、株価が上昇トレンドにあることを示しており、下を推移している場合は株価が下降トレンドにあることを示しています。なお、実際の株価と200日移動平均線の乖離が大きくなるほど、売り注文や買い注文が増えやすくなります。
<株価と200日移動平均線の位置関係>
・上昇トレンドのとき(株価が200日移動平均線の上を推移している)
・下降トレンドのとき(株価が200日移動平均線の下を推移している)
●底値と天井の目安にする
200日移動平均線を下値支持線(下げ止まりを示すと思われる水準)、上値抵抗線(上げ止まりを示すと思われる水準)という視点で見ると、株価の「下げ止まり」および「上げ止まり」のタイミングを見極める参考になります。
●短期移動平均線と組み合わせる
短期移動平均線と200日移動平均線を組み合わせると、さらに株価変動のタイミングを見極める材料になります。
【短期の移動平均線が200日移動平均線の上から下に突き抜ける場合】
株価が下降トレンドに入っていることを示しています。業績等を確認し、長期的には上昇トレンドと見極めた場合には、買いのタイミングといえます。
【短期の移動平均線が200日移動平均線の下から上に突き抜ける場合】
株価が上昇トレンドに入っていることを示しています。売りを考えているときには、売却時期を見極めるタイミングといえます。
短期トレードを中心に行う場合でも、長期的なトレンドの方向性や相場環境を知っておくことは無駄ではありません。今回ご紹介した200日移動平均線の活用例は一部です。この機会に200日移動平均線の活用方法について、さらに理解を深め、投資判断に役立ててみましょう。