VIX指数(恐怖指数)とは?
株式投資を行う際に意識することは、株価の先行きを予測することです。その判断材料として、米国のシカゴオプション取引所が「S&P500種指数」のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している「VIX指数」があります。
※VIX= Volatility Index(ボラティリティ インデックス)
S&P500種指数は、米国の代表的な500銘柄の時価総額を加重平均して数値化した指数です。
VIX指数とは、市場が期待するS&P500種の将来1ヵ月の変動の大きさを表す数値
で、S&P500種が急落した時にVIX指数が急上昇する特徴があります。
VIX指数の数値が高いほど、投資家が株式市場の先行きに不安を感じていることから、別名「恐怖指数」と言われています。
VIX指数の使い方とは?目安を解説
VIX指数を投資の判断材料に加えたい場合、どのようにチェックするとよいでしょうか。
目安値として、VIX指数は普段「10~20」で推移していることが多いので、この水準であれば市場が安定している状態とみることができます。
「30」を超えると警戒が必要です。「40」を超えると市場がパニックに陥っているといえます。
過去には、2008年のリーマンショックの際に約「90」、2020年のコロナショックの際は約「85」、と株価下落時に急上昇した例があります。
金融・経済ニュースをチェックし、VIX指数を活用!
VIXの数値は、主要政治家の発言や世界的なニュースなどに影響を受けることがよくあります。
取引のタイミングを判断するために、常日頃から政治・経済ニュースをチェック
して情報の感度を高めておく必要があります。
例えば、金融危機など世界的ニュースの影響で、VIX指数が40を超えるような株価急落の局面は結果的に買いの好機になることも多いでしょう。VIX指数の急騰後、株価が下落し落ち着きを取り戻し始めたら購入のタイミングを探ってみても良いかもしれません。
ただしVIX指数だけを判断基準にするのは危険ですので、「ほかの株価下落要因はないか?」という点にも注意をむけておくことが大切です。
日本のVIX指数?日経平均VIとは
世界の中心である米国市場の動向は、少なからず日本市場にも影響を及ぼします。VIX指数を理解しておくことで、日本市場における投資判断に役立てられることもあるでしょう。
また、日本市場で取引をする場合は、日経平均に注目するケースも少なくないのではないでしょうか。「日経平均ボラティリティ・インデックス(日経平均VI)」は「投資家が予想する日経平均株価の変動幅」を指数にしたものです。いわば、米国におけるVIX指数に相当する指数となりますので、確認して投資判断の参考にするのもよいでしょう。