PERとは?どう見る? PERとは?どう見る?

PERとは?どう見る?

そもそもPERって何?

株式投資をするなら、安値で買って高値で売りたいと思うのは当然のことでしょう。
では、個別の株式を購入するとき、何を見て安いと判断しますか?
昨日より株価が下がったからだけで安いとは判断できません。

株価を動かす一番大きな要因は企業業績です。
業績と株価の関係を見て、安いのか高いのかを見極めなくてはいけません。
そんなとき、株価の割高・割安を見る代表的な指標としてPERがあります。

PERとはPrice Earnings Ratio(株価収益率)のことです。
1株当たりの当期純利益に対して、株価が何倍になっているかを表す指標で、下記の式で算出されます。

PER(倍)=株価÷1株当たり当期純利益

簡単にいうと、「年間の企業利益を株価が何年分先取りしているのか」という数字です。
当期純利益とは、今年1年で稼いだ利益(予想)です。

例えばAmazonは、一時PERが100倍を超えていたこともあり、企業が稼ぐこの先100年分の利益が株価に反映されているということになり、それだけ将来の成長が期待されているということを表します。

割高・割安の判断はどうしたらいい?

では、そのPER、高ければ買わないほうがよいのでしょうか?
そもそも何倍を高いというのでしょうか?
高いかどうかは、一時の数値だけを見るのではなく、過去のPERの推移や利益との関係がポイントになります。
具体的な銘柄で見てみましょう。

<株価とPER の推移の例>

ファーストリテイリング(9983)

株価とPER の推移の例: ファーストリテイリング(9983)

※8月決算のため、すべて8月末時点の数値

一番簡単なのは、過去の平均と比べてどうなのかを見る方法です。

2016年から2019年までのPERを平均すると48倍くらいです。
そうすると2020年の76倍は相当割高といえます。

ただし、当期純利益は2019年から半分近く減少してしまっているのでしかたないということもあり、過去にPERが80倍だったことを考えると、今後利益が倍増すると予測するのであれば、もしかしたらまだ割安ともいえなくはないでしょう。
つまり、今後の業績次第ということになります。

過去のPERについては、証券会社のサイトで情報提供していますので、気になる企業があればチェックしてみてください。

このように、現在の株価やPERだけを見て割高・割安を判断するのではなく、PERの大事な構成要素である当期純利益がどう変化してきて今後どう変化すると予想するのか、そして、その利益に対していくらくらいの株価が妥当と思うか。
ここを見極めることが大切です。

髙木典子

髙木典子

合同会社HAL FP OFFICE代表

証券会社・銀行勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立
個人のマネー相談だけでなく、大学の非常勤講師、専門学校・高校向けの授業、企業向けマネーセミナーや、PTA向けから子供向けおこづかい教室などのあらゆる世代の人たちに向けた金銭教育・投資教育を行い、中立公正な立場からお金についての知識を広げる活動を行っている。

保有資格
ファイナンシャル・プランナーCFP®
証券外務員
DCプランナー

合同会社HAL FP OFFICE

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