テンバガーと呼ばれる株って何？テンバガーにはどのような特徴がある？

テンバガーとは

#語源は野球のスラングから

短期間で10倍以上に価値が急騰した株式の銘柄を、「テンバガー」と呼びます。
テンとは英語で数字の「10」、バガーとは野球のスラングで「塁打」を意味します。
直訳すれば「10塁打」という意味となり、常識では考えられないほどの現象をあらわす誇張表現です。
テンバガーは、投資家ピーター・リンチ氏によって広まった言葉といわれています。
株式投資に関する研究で有名なリンチ氏が論じたことで、テンバガーは世界中の投資家から注目されるようになりました。

#中小企業や新興市場で起こりやすい

テンバガーは、時価総額が比較的小さい企業や新興市場で発生しやすい傾向にあります。
これらの銘柄の中には、あまり投資家から注目されていないものもあります。
そのため、低水準の株価で放置されている銘柄もあります。
だからこそ、大きな株価材料が現れた際には高騰する可能性も秘めており、投資家にとってはチャンスもあるかもしれません。

5年間でテンバガーを達成した銘柄

それでは過去5年間で一体どのような銘柄がテンバガーを達成したのでしょうか。
下の表は、2015年12月30日終値と2020年12月30日終値を比較し1,000％以上上昇（10倍以上）した銘柄を上昇率順に表示しています。
（銘柄情報をご覧になるにはログインが必要です。）

※2015年12月30日終値または2020年12月30日終値に値がない銘柄は除外

合計17銘柄がテンバガーを達成していました。
上場銘柄は4,000以上あるなかでの17銘柄ですので、いかに珍しい上昇かがわかります。

テンバガーの特徴

#どういったときにテンバガーは起こる？

テンバガー銘柄はどのような環境下で生まれるのでしょうか。
まず考えられるのが、「企業業績」の急成長です。
5年間でテンバガーを達成した17銘柄を見ると、著しく業績が伸びている企業が散見されます。
また、新型コロナウイルス感染拡大などの大きな変化が業績や株価を後押しすることもあるでしょう。
大方の予想に反して決算が良好だったときにも株式は短期間で急騰する可能性があります。
そのほか、発表した新商品が市場で好意的に迎えられた際にも、テンバガーが誕生する可能性があります。
つまり、これまで大きな注目を集めてこなかった銘柄が、いきなり認知度を高めたときにたくさんの資金が流入しテンバガーへとなりやすいのです。
ソーシャルゲームやAI関連など、IT系の市場で起こることが多いのもテンバガーの特徴といえます。

#業績不振の企業から生まれる理由

半導体などの業績の変動が激しい業界でもテンバガーは目立ちます。
こうしたケースでは、業績不振に見えていた企業の銘柄がテンバガーになることも少なくありません。
なぜなら、たとえ売上が伸び悩んでいたとしても、大きく売り込まれた後に業績が回復して持ち直す可能性があるからです。
その結果、落ち込んでいた株式の価値も回復してテンバガーになることもあります。

テンバガー銘柄を狙うには注意が必要です

当たれば大きく儲けられるのが、テンバガー銘柄の特徴です。
しかし、初心者がやぶからぼうに狙っても、成功には結び付くどころか大きな損失を被る可能性もあります。
テンバガー銘柄を早期発見するには、熟練された金融リテラシーが必要です。
株式に投資するなら、まずは手堅い銘柄を追いましょう。
そのうえで、読みが鋭くなってきたらあくまでも慎重にテンバガー銘柄を探すのがおすすめです。

ご注意事項

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