決算って何?
決算とは、企業が一定期間の経営実績や財務状況をまとめることです。
企業は決算の結果を株主への報告したり、決算に基づいて税金の申告を行います。
この決算の時に作成される書類を決算書(財務諸表)と言います。
一般的に「貸借対照表(バランスシート)」「損益計算書(プロフィット・アンド・ロス)」「キャッシュフロー計算書」の3つで構成されており、決算を見ることによって期末の財務状態や会計期間内の経営成績を知ることができます。
貸借対照表(バランスシート)
企業の資産状況がわかる書類です。ある時点において資産と負債と純資産が一目でわかる資料で、一般的に純資産が多いほど経営が安定している会社と言えます。
損益計算書(プロフィット・アンド・ロス)
企業のある期間での利益がわかる書類です。企業がある期間においていくら稼いでいて、どのくらいコストがかかっているかを見ることができる資料で、黒字経営なのか赤字経営なのかを判断することができます。
キャッシュフロー計算書
企業のお金の流れが見える書類です。損益計算書と似ていますが、キャッシュフロー計算書ではお金の動きが営業活動によるものなのか投資活動なのか財務活動なのか細かくチェックすることができます。
決算日と決算発表日
決算日とは、企業が決算を行う期間の期末の日を指します。
決算日は企業ごとに異なり、自由に定めることができます。決算日は四季報などで確認することができます。
一方、決算発表日とは、決算を発表する日のことです。決算日から数週間後に発表されることが多いです。
決算の種類
決算には「本決算」「中間決算」「四半期決算」「月次決算」の4つがあります。
本決算…年に1回、事業年度末に行う決算のこと。上場企業では有価証券報告書を作成し、公開します。
中間決算…年に2回、会計期間開始後6ヶ月経過した時点で行う決算のこと。上場企業だと半期報告書を作成し、公開します。
四半期決算…年に4回、3ヶ月毎に行う決算のこと。上場企業だと四半期の業績を開示します。
月次決算…毎月行う決算のこと。通常は開示されることはありません。
決算書の3つのポイント
- ① 経営状態を見極めろ!
経営状況を見極める時、一般的には「自己資本比率」を算出するのが一般的です。
自己資本比率は資本額を純資本額で割ると算出することができ、貸借対照表で見ることができます。 - ② 純利益をチェック!
その企業がどれだけ稼げているのか、「純利益」に注目してみてはいかがでしょうか。
純利益とは、企業が稼いだ利益から法人税などのコストを差し引いた利益のことを指します。
どんなに売れていてもコストが高ければ利益は少なくなってしまいます。
損益計算表で純利益をチェックすることができます。
その他、損益計算表では売上高の推移、営業利益や経常利益も注目ポイントです。 - ③ フリーキャッシュフローを確認!
フリーキャッシュフローとは簡単に言うと自由に使える資金のことです。
事業で稼いだお金の中から事業の成長のために使えるお金が多ければ多いほど、更なる戦略的投資をすることができ、企業の発展が期待できます。
決算報告書はどこでみられるの?
- ① 各社WEBページ
上場企業の多くが、WEBページにIR情報として決算情報を集約したページを用意しています。
IR情報では決算情報だけではなく、その企業の沿革や経営理念などいろんな情報が掲載されているので便利です。 - ② EDINET(金融庁)
EDINETは金融庁が運営しているサイトです。上場企業の決算書を検索するのに最もポピュラーな方法です。
上場企業の有価証券報告書や四半期報告書などすべて無料で検索することができ、PDFでダウンロードすることも可能です。
過去の決算書等も閲覧することができます。
金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム:EDINE - ③ TDnet(証券取引所)
証券取引所が運営しているWEBサイトで、決算の速報である決算短信のほか、投資判断に影響がある情報等、IR情報が検索できます。
ただし、過去の情報を閲覧することができず、過去一カ月の情報のみ閲覧が可能なため、過去のものを検索したい場合は上記1.2の方法で検索するのが良いでしょう。
適時開示情報:TDnet