ここからは三菱UFJ eスマート証券のサイトです。当ページ以前に閲覧されたサイトに掲載されている内容や評価は、あくまでも各サイト自身が作成・管理しているものであり、当社が作成したものではありません。したがって、当社はその内容を保証するものではありませんのでご了承ください。
ブロックチェーン技術とSTOの基本を解説!注目高まる理由とは ブロックチェーン技術とSTOの基本を解説!注目高まる理由とは

ブロックチェーン技術とSTOの基本を解説!注目高まる理由とは

執筆者:カブヨム編集部

金融市場において、ブロックチェーンとSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)は、革新的な投資手段として注目されています。
この記事では、ブロックチェーンとSTOの基本から、その未来の展望について詳しく解説します。

ブロックチェーン技術の基本

ブロックチェーン技術とは、暗号技術を使ってデータを「ブロック」という単位でまとめ、それらのブロックをチェーン状に連結させる技術をいいます。また、ブロックチェーン技術を活用したデータ管理システムのことを、「分散型台帳」と呼んでいます。

従来のデータ管理では、銀行や企業などのデータは特定の管理者が集中管理してきました。これを「中央集権型台帳」といいます。中央集権型台帳では、データの信頼性は管理者に依存し、管理者がデータの正確性を保証することになります。

一方「分散型台帳」は、ネットワーク全体でデータを共有する管理システムであり、特定の管理者が存在していません。分散型台帳では、データの信頼性はネットワーク全体のコンセンサスアルゴリズム(※)によって保証されます。

(※コンセンサスアルゴリズム:ネットワーク内の全ての参加者が取引データの正当性を合意するための仕組みのこと)

<従来の中央集権型と、分散台帳型(ブロックチェーン)のイメージ>


<従来の中央集権型と、分散台帳型(ブロックチェーン)のイメージ>

※画像は、平成27年度「経済産業省:ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに 関する国内外動向調査」を参考にカブヨム編集部が作成

ブロックチェーン技術の主な特徴を挙げると、次のようになります。

ブロックチェーン技術の特徴

  • セキュリティ:
    暗号化技術を活用してデータの安全性を確保します。これにより、取引の安全性が高まり、第三者による不正アクセスやデータの改ざんのリスクが大幅に低減されます。

  • 分散性:
    中央集権的な管理者が不要なため、システム全体の信頼性が向上します。ネットワーク全体でデータが共有されるため、一部のサーバーがダウンしてもシステム全体が影響を受けにくいという特徴があります。

  • 効率性:
    中間業者を排除することにより、取引コストや時間を大幅に削減できます。これにより、迅速かつ安価に取引を行うことが可能となり、ビジネスプロセスの効率化が図られます。

これらの利点により、ブロックチェーン技術は金融業界のみならず、さまざまな分野での応用が期待されています。例えば、サプライチェーン管理やデジタルアイデンティティ(※)の分野においても、ブロックチェーン技術の導入が進められています。

(※デジタルアイデンティティ…オンライン上で個人や組織を識別するためのデジタル情報の集合体のこと。ユーザー名、パスワード、電子メールアドレス、指紋や顔認証、デジタル証明書などが含まれます)

STOとは何か?

STOは、ブロックチェーン技術を用いて有価証券をデジタル化し、そのデジタル化された証券を投資家に提供するプロセスです。このように、資産や権利をデジタル化してブロックチェーン上で表現することを「トークン化」と言います。

従来の証券市場とは異なり、STOは投資家に対し、よりアクセスしやすく、透明性のある投資の方法を提供します。これにより、従来の投資家に加えて、新しいタイプの投資家層を引き込むことが可能となります。

具体的には、STOには以下のような特徴があります。

STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の特徴

  • 透明性:
    ブロックチェーン技術を活用するSTOのデータは、誰からも閲覧できるようになっており、透明性の向上に貢献していると言えます。すべての取引記録がブロックチェーン上に保存されることで投資家は取引の履歴を容易に確認できるほか、データの改ざんが困難なため、安心して取引を行うことができます。

  • 流動性:
    トークン化された証券は、従来の証券市場よりも流動性が高く、24時間取引が可能です。これにより、投資家は市場の動向に迅速に対応することができ、より柔軟な投資戦略を立てることができます。

  • アクセスの拡大:
    株や債券などの有価証券を取引する、従来の証券市場にはアクセスできない個人や地域でも、STOを通じて投資の機会が増える可能性があります。これにより、グローバルな投資の機会が広がり、より多様な投資家が市場に参加できるようになります。

こうした特徴から、今後、さらに多くの企業やプロジェクトがSTOを利用して資金調達を行うことが予想されます。

ブロックチェーン技術の投資への影響

ブロックチェーン技術は、投資の在り方を根本から変える可能性を秘めています。従来の投資手法とは異なり、新たな視点での投資機会を提供することができます。具体的には、以下のような影響が考えられます。

投資商品の多様化

ブロックチェーン技術により、株や社債のみならず、不動産、アート作品などへの投資もトークン化して取引することが可能になります。
この技術を利用することで、従来は手が届かなかった資産に投資することができる可能性が高まり、投資商品の選択肢が広がります。これにより投資家は、さらに多様なポートフォリオを構築しやすくなるでしょう。また、資産の分割所有が容易になるため、小口投資も可能となり、より多くの人々が投資に参加できるようになるでしょう。

中間業者の役割の変化

ブロックチェーン技術は、銀行や証券会社といった中間業者の役割を大きく変える可能性があります。
これまで中間業者が担っていた取引の透明性と効率性が向上することで、手数料や仲介コストの削減が期待されます。これにより、投資家はより低コストで取引を行うことができ、企業も資金調達を効率的に行うことが可能となります。それに伴い中間業者は、新たなサービスを提供することで、付加価値を生み出すことが求められるでしょう。

セキュリティの強化

ブロックチェーン技術により、デジタル証券のセキュリティが大幅に向上すれば、投資家はより安心して取引を行うことができるでしょう。
また、ブロックチェーン上で自動的に実行される契約「スマートコントラクト」の導入により、取引プロセスが自動化され、人的エラーのリスクも低減されることも期待されます。

STOとブロックチェーン技術の今後の展望

STOとブロックチェーンがもたらす未来の展望は非常に多岐にわたります。これらの技術がどのように進化し、金融市場や他の産業にどのような影響を与えるのかは、今後の大きな注目点です。以下にいくつかの予測を挙げてみましょう。

グローバルな金融アクセスの拡大

STOにより、地理的な障壁を越えて、世界中の投資家が容易に投資できる環境の実現可能性が高まります。このグローバルなアクセスの拡大は、金融市場の活性化に寄与するでしょう。これにより、開発途上国の企業やプロジェクトも、グローバルな資金調達の機会を得られる期待が高まり、経済成長をもたらす可能性があります。

規制環境の変化

STOの普及に伴い、各国の規制当局は新たな法律やガイドラインを整備する必要があるでしょう。これにより、投資家保護と市場の健全性が確保されることが期待されます。 規制の整備は、STO市場の信頼性を高め、より多くの投資家が安心して参加できる環境を提供します。また、国際的なルールの調和が進めば、さらなるグローバルなSTO市場の発展が促進されるでしょう。

新たなビジネスモデルの創出

ブロックチェーン技術の普及は、新たなビジネスモデルの創出を促す可能性に満ちています。例えば、スマートコントラクトを活用した自動化された取引プロセスにより、効率的で低コストなビジネスが展開されるかもしれません。これにより企業はより迅速に市場の変化に対応でき、新しいサービスや製品を提供することが可能になるでしょう。

まとめ

ブロックチェーンとSTOは、金融市場に革新をもたらし、投資の在り方を大きく変える可能性を秘めています。これらの技術を理解し、その未来の展望を見据えることは、今後の投資戦略において重要な要素となるでしょう。金融市場の変革を捉え、適切に対応することで、新たな投資機会を最大限に活用できる可能性が高まります。
これらの技術の進化を見極め、規制や法的環境の変化に柔軟に対応することが、投資家や企業にとっての成功をもたらすかもしれません。

ご注意事項

最短10分で申込み完了!
無料口座開設はこちら

ページの先頭へ戻る