今手元にある10万円、投資に回すのなら何ができる? 今手元にある10万円、投資に回すのなら何ができる?

今手元にある10万円、投資に回すのなら何ができる?

10万円を分散投資するなら投資信託が王道

もし今、10万円程度の余裕資金があって、投資をしてみたいと思っているとしたら、何を選択したらいいでしょうか?

10万円程度で投資できる商品を見てみましょう。

●投資信託の一括購入

まず、たとえ10万円でも分散投資をしたいという場合、5万円ずつ、2万円ずつと分けて投資する方法もありますが、シンプルなのは投資信託を利用することです。

投資信託は、積立のみならず、一括で購入することも可能です。一括の場合でも、例えばauカブコム証券では100円から購入することができ、金額の指定ができます。ですので、10万円で一つの投資信託を購入してもいいですし、5万円ずつ2つの投資信託を選ぶこともできます。

インデックス型の投資信託を積み立てているという人は、例えば金や不動産を投資対象にしたファンドや、その他のアクティブファンドなど、いつもとは違うファンドを取り入れ、分散投資を図ってもいいでしょう。

●ETFの購入

ETFは証券取引所に上場している投資信託です。TOPIXや日経225、S&P500などの指数に連動するものもあります。一般的な投資信託との違いは、個別の株式と同様にリアルタイムで売買ができることです。株式と同様に1口当たりの金額に口数をかけた金額で売買します。

売買単位は、金額が数千円のものは10口単位、数万円のものは1口単位になっており、10万円以内で十分に購入ができます。

<投資信託とETFの比較>


投資信託とETFの比較

※上の図表は筆者が作成

少額でも個別株に投資できる

●個別株、単元未満株(プチ株)

日本株の個別の購入は、通常100株単位です。株価が1,000円までのものであれば、10万円で株式の購入ができます。

しかし、購入するためには数十万円、中には数百万円が必要というものもあります。そのような銘柄でも「単元未満株(auカブコム証券はプチ株)」という1株単位で売買できるサービスを使うことで購入することが可能になります。証券会社から購入する仕組みですが、配当金も受け取れますし、1株でも受け取れるものであれば株主優待も受け取れます。
例えば、株価が高額なことでも知られているファーストリテイリングは100株だと400万円以上必要ですが(※)、1株なら4万円程度で株主になれるのです。
※2024年5月21日の終値 41,450円

10万円で、複数の銘柄を購入したいという場合にも単元未満株を活用するとよいでしょう。

●米国株

日本株だけでなく、米国の個別株についても少額で投資することができます。米国株は、実は1株から購入することができます。日本円に換算すると、エヌビディアなど10万円を超えるものもありますが、その他アメリカを代表するような銘柄も10万円以内で購入することが可能です。
米国株は外国証券口座を開設することで取引ができます。また、NISA口座内(成長投資枠)で取引が可能です。

<アメリカの代表的な企業の1株当たりの株価>


アメリカの代表的な企業の1株当たりの株価

※2024年5月21日の終値。1USドル156円で換算。
※上の図表は筆者が作成


このように、10万円程度でもさまざまな投資が可能です。初めて投資にチャレンジする場合や、いつもとは少し異なったものに投資する場合には、まずは少額で行うとよいでしょう。いろいろな投資を楽しんでください。

高田晶子

高田晶子


大学卒業後、信託銀行に就職、人事部配属。宅地建物取引主任者の資格を取得し、念願叶い不動産部で働くも、お客様と銀行のハザマで苦悩する。「この人、この不動産買っても大丈夫だろうか」と思っても言えなかった罪悪感がその後私をFPへ導いてくれたのかも。信託銀行退職後、イベント会社、不動産コンサルティング会社を経て、1996年、ファイナンシャルプランナーとして独立。2010年まで女性3人で活動、年間300件の相談業務を行う。2010年より金融デザイン株式会社(旧株式会社マネーライフナビ)の取締役。長年、個人のお客様の声を直接聞いてきたからこそ作れるコンテンツ作成を主に、失敗しないためのお金の知恵を学ぶ「お金の知恵アカデミー」を展開中。

<資格>
● 1級ファイナンシャルプラニング技能士
● 宅地建物取引士

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