インターネット人口と通信速度
日本では1984年に開始されたJUNETが起源ともいわれているインターネット。世界中のあらゆる情報が簡単に手に入り、世界中の人と簡単につながれる時代になりました。働き方にも変化を与えテレワークという言葉ができ、老若男女問わず多くの人がパソコンやスマートフォン、タブレットなどでインターネットを利用しています。検索したり動画アプリを利用したりするなかで、気になってくるのがインターネットの通信速度です。速度が遅いと検索してもなかなか次のページに進みませんし、テレワークでの会議動画も止まってしまいます。インターネット人口が増加すると通信速度も遅くなります。
Ipv6ってなに?
"Ipv6とはインターネットプロトコルバージョン6の略語で、プロトコルとはインターネットでコンピューターが情報を送受信する際のルールです。それぞれが持つスマートフォンやパソコンには、ネットにつながっている時にIPアドレスというネット上での住所みたいなものがあります。それを今まではIpv4が管理していました。IPアドレスは識別番号で近い将来IPアドレスの数が使い果たされてしまうために、新しいプロトコルであるIpv6が開発されたのです。身近な例でいうと、携帯電話の090から始まる番号が足りなくなり、080が追加されたようなものです。
これまでのIpv4では約43億個のIPアドレスに対し、Ipv6では3.4×10の38乗である340澗という果てしない数のIPアドレスが存在します。また、これまでのIpv4ではコンピューターの接続方式がPPPoEと呼ばれるものだけでインターネット人口が増え続けると混雑してしまい、通信速度の低下が懸念されてきました。しかし、Ipv6ではコンピューターの接続方式がPPPoEに加えてIPoEという別の接続方式も使えるようになり、速度低下の懸念が解消されたのです。
Ipv6の利用方法
Ipv6を利用するためには回線を確認しプロバイダーとルーター、利用しているデバイスのOSでIpv6を使えるようにしなければなりません。回線を光回線にしてプロバイダーでIpv6に対応しているプランを選び、通信機器であるルーターなどもIpv6対応にします。しかし、この時Ipv6対応であっても接続方式がPPPoEのみのプロバイダーの場合は、速度改善は期待できませんので事前に確認しましょう。最後に利用するデバイスのOSで、Ipv6通信ができるように設定すれば利用できます。
IPv4 over IPv6というものもある
自分のデバイスや回線、プロバイダーなどをIpv6対応にしたとしても、利用するwebサイトがIpv6に対応していなければ通信速度は変わりません。もちろんIpv6に対応していないサイトでもアクセスはでき、問題なく表示されます。しかし、裏ではIpv4に戻って情報を処理しているため、時間帯によっては通信速度が低下することもあるのです。こうしたことを解消するために、IPv4 over IPv6という接続方法もあります。これは、IPv6環境で通信してもIPv4アドレスでの通信も可能にする技術です。IPv6 IPoEにIPv4 over IPv6をプラスすることによって、時間帯によって起こる通信速度の低下を防ぐことができます。
通信速度上げたい場合はIpv6にするのがおすすめ
パソコンやスマートフォンなどの通信機器は進化を続けており、インターネット人口はこれからも増え続けていくと考えられています。それと同時にテレワークで働く人も増えていくでしょう。テレワークをする人によっては、インターネット環境が1番重要となります。通信速度をあげたいと考えている場合は、Ipv6にすることを検討してみてはいかがでしょうか。