投資を始めるのに金融リテラシーは必要? 投資を始めるのに金融リテラシーは必要?

投資を始めるのに金融リテラシーは必要?

金融リテラシーとは?

「投資を始めるにあたり、何から勉強したらよいのか分からない」という声をよく聞きます。「金融リテラシーを身に付けましょう」などとも言われますが、金融リテラシーとは、私たちが生きていくうえで必要なお金に関する知識・判断力のことです。では、金融リテラシーを身に付けるにはどうしたらよいのでしょうか。

金融庁が2013年4月に作成した、生活スキルとして最低限身に付ける金融リテラシーを4分野15項目に整理したものがあります。

<金融庁が掲げる最低限身に付けるべき金融リテラシーの4分野>

このうち3の分野では、「金融経済教育において基礎となる重要な事項や金融経済情勢に応じた金融商品の利用選択についての理解」が挙げられており、投資をするためには金利やインフレ・デフレ、為替、リスク・リターンなどを理解することが必要 とされています。これらを理解することで、自分に合った金融商品の選択もできると思います。

金融リテラシーを身に付けるために

では、金融リテラシーはどのようにすれば身に付くでしょうか?

金融リテラシーを身に付けるためには、いろいろな本を読んだり、ネットで検索したりすることもいいですが、一番効果的なのは経験することです。
もちろん、初めから大きな金額を投資するのではなく、失敗しても影響が少ない金額で始めましょう。

例えば、つみたてNISAなどで投資信託の積立を始めるのもよいでしょう。また少額で始められるプチ株(単元未満株)などで、ご自身のお気に入りの会社の株式を数万円で購入してみてもよいでしょう。自分のお金を投資に回すと、今までは聞き流していた経済情報も真剣に見るようになるでしょうし、購入した会社の決算状況などが気になり、チェックしたり調べたりするでしょう。このように少しずつ金融リテラシーを身に付けていけばよいのです。

金融広報中央委員会では、個人の金融リテラシーの現状を把握するために3年おきにアンケート調査を行っています。金融・経済情報を見る頻度が高いほど、金融リテラシーの正誤問題の正答率は高くなる傾向であることがわかります。

<金融リテラシー調査「金融・経済情報をみる頻度別正答率」>

金融リテラシー調査「金融・経済情報をみる頻度別正答率」

※上の画像は金融広報中央委員会 金融リテラシー調査2022年を参考に筆者が作成

投資をなかなか始められない方の中には、知識を完璧にしてから始めようと考えている方もいらっしゃいます。不安な気持ちは分かりますが、おそらくそれではいつまでたっても始められません。
失敗を恐れず、早めに少額で投資をスタートすることによって、皆さんの金融リテラシーの向上にもつながっていくでしょう。

髙木典子

髙木典子

合同会社HAL FP OFFICE代表

証券会社・銀行勤務を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立
個人のマネー相談だけでなく、大学の非常勤講師、専門学校・高校向けの授業、企業向けマネーセミナーや、PTA向けから子供向けおこづかい教室などのあらゆる世代の人たちに向けた金銭教育・投資教育を行い、中立公正な立場からお金についての知識を広げる活動を行っている。

保有資格
ファイナンシャル・プランナーCFP®
証券外務員
DCプランナー

合同会社HAL FP OFFICE

最短10分で申込み完了!
無料口座開設はこちら

ページの先頭へ戻る