自分の予想と株価の値動きが合っているか?
株式投資の魅力は、配当収入や株主優待、売買益です。目的に応じて投資をする上で気になることの一つが、購入と売却のタイミングです。やはり、できるだけ利益を出したいと思うのが投資家としての心理です。株価は、さまざまな要因で値動きしますが、今回は、比較的株価が動きやすい決算発表をまたぐ取引のポイントについてお伝えします。
これから株式投資をしたいと考えているが不安という方は、まず3ヵ月を目安に自分が気になった企業の株価の値動きを予想して、実際の株価の値動きと比較してみるといいでしょう。そして、自分の予想と7割程度合っていれば、そこから実際に投資を始めてみることをおすすめします。
併せて企業情報(財務諸表)を確認して、最低でも直近3年分の売上高と利益が継続的に上昇しているか?などの推移もチェックしておきましょう。
投資家が気になる取引のタイミングと決算スケジュール
決算発表は企業の業績を報告するものです。通常3ヵ月に1度、年に4回発表されます。年度末にあたる3月が「本決算」という企業が最も多く、締め日(基準日)から約1ヵ月半後に発表されます。
<決算スケジュールの例(3月本決算の場合)>
図:筆者作成
例えば、これから株式を購入する場合は、少しでも安く購入することがポイントです。決算発表で「最高益」や「増収・増益」など市場予測に対して決算内容が良かった場合は、基本的にはその後株価が上昇する等ポジティブに動く傾向にあります。(株価に影響のある材料が投資家の間で周知され、株価が既にその影響を受けてしまっていると「織り込み済み」ということで株価が上昇しない場合もあります。)ですので、良い情報が発表されると予想できればその前に購入しておくことをおすすめします(上図で例えると、各決算発表前月の1、4、7、10月)。つまり、情報が発表されてからでは遅いということになるわけです。
予想するために、日頃から企業のホームページや経済新聞の企業欄から「新商品発売」や「新技術導入」など、さまざまな情報をいち早くキャッチしましょう。
次に、保有中の株式を売却すると検討している場合は、少しでも高く売却したいでしょう。ですので、良い情報が発表されると予想できれば、発表された後に売却すればよいですし、さらに上昇が見込める場合は保有を続けるのもよいでしょう。仮に、良くない情報「減収・減益」などが発表されると予想されるのであれば、発表される前に売却しておくことをおすすめします。(株価に影響のある材料が投資家の間で周知され、株価が既にその影響を受けてしまっていると良くない情報「減収・減益」と発表があっても「織り込み済み」ということで必ずしも株価が下落するわけではありません。)
もちろん、投資ですから必ず予想通りに動くということではないのですが、売却後も継続して株価の動きを確認し、実際に自分が思った通りに株価が動いたのか?という答え合わせをすることが今後の投資活動に活かすためにも大切です。