組み入れ銘柄を確認したい時に見る資料は?
投資信託は、一言でいえば、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金とし、運用会社が複数の株式や債券、不動産などさまざまな対象に投資する商品です。
どのような企業や国、地域に投資をしているのかを具体的に知ることは投資を行ううえでとても重要なことです。
投資信託の中でも、特にアクティブファンドは組み入れ銘柄がパフォーマンスに大きく影響するので、組み入れ銘柄を確認することは大事です。
組み入れ銘柄を確認できる代表的な資料として、月報と運用報告書全体版があります。
月報は名前の通り、毎月の運用状況を投資家に報告するための書類です。マンスリーレポートとも呼ばれており、組み入れ上位の国や地域、銘柄などが抜粋して記載されています。
これに対して、運用報告書全体版は一般的には半年、または一年に一度発行されるものです。こちらには組み入れ銘柄のほか、決算期間中の運用実績、投資環境、運用の状況、今後の運用方針、費用の明細などが詳細に記載されています。
<月報と運用報告書全体版の記載内容>
※月報に決まった形式はなく、運用会社などによって掲載内容は異なります
筆者が作成
どんなときに月報や運用報告書全体版を見ればいい?
例えば、「自分が知らない新しい国内のAI関連企業に投資したい」と思った時に、「国内AIベンチャーファンド」という商品名の投資信託を見つけたら、「自分が考えている投資対象に当てはまりそうだ 」と思うでしょう。
希望する投資対象にマッチしている可能性は高いのですが、商品名からだけではどのような企業に投資しているか、正確にはわかりません。
このような時は、月報を見れば主要な投資先をさっと確認できます。
月報を見てもっと詳しく組み入れ銘柄を確認したいと思った場合には、運用報告書全体版を確認するとよいでしょう。
組み入れ銘柄を見て、自分が知らない新しい国内のAI関連企業が多く含まれていれば、希望に合致した商品だと納得して投資することができます。
また、投資信託はファンドマネージャーの交代やパフォーマンスの維持などのために組み入れ銘柄を変更することがあります。購入当初の変更点を確認するうえでも、定期的に月報や運用報告書全体版を見て、自らの投資目的と最新の組み入れ銘柄がマッチしているかを確認しましょう。