信用取引では建玉を保有していると日々コストが発生します。例えば、制度信用取引で買建を保有していると金利、売建の場合は貸株料や相場状況によっては逆日歩が発生し、返済時まとめてコストを支払う必要があります。
また、信用取引は期限までに返済する必要があるため、返済期日を超えて建玉を保有することはできません。
「建玉を保有する上でどのくらいのコストが発生するか」、「建玉の返済期限はいつなのか」を把握しておくことが、信用取引を上手に運用するために重要です。
今回は、信用取引における運用管理の方法を解説していきます。
信用取引のコストと画面の見方
1. 信用取引のコスト
auカブコム証券で信用取引をした場合に発生するコストを以下でまとめました。
項目 | 制度信用 | 一般信用 | ||
---|---|---|---|---|
長期 | デイトレ | |||
取引手数料 | 手数料コースに応じた手数料 | 0円 | ||
金利(買建のみ) | 通常 | 2.98% | 2.79% | 0%(注1) |
1.34~2.98% | 1.15~2.79% | |||
貸株料(売建のみ) | 通常 | 1.15% | 1.50% | 0%(注1) |
1.15%
※ 優遇なし |
0.62~1.50% | |||
プレミアム料(売建のみ) | なし | 1日につき1株あたり当社指定の価格(注2) | ||
逆日歩(売建のみ) | 証券金融会社が発表する金額を、買建が受け取り、売建が支払い。 | なし | ||
配当落ち調整金(売建のみ) | 配当金の84.685% | 配当金の100% | なし | |
名義書換料(税込/買建のみ) |
権利確定日を超えて買い建玉を保有している場合、名義書換料(権利手数料)として1取引単位あたり55円(ETF/ETNは1取引単位あたり5.5円)かかります。(※1円未満は切り捨て) ただし、大幅な株式分割が行われた場合などは当社の判断により減額させていただくことがあります。 ※ 一般信用では複数回権利日をまたいでいたとしても、1回分しか徴収いたしません。 ※ 名義書換料は全銘柄の本決算時、定款で中間決算を定めている銘柄の中間決算時、株式分割等の権利割当時に発生します。 |
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事務管理費(税込) |
建玉の約定日から1ヶ月経過するごとに1株あたり11銭(単元株制度の適用を受けない銘柄については1株あたり110円)。 100円に満たない場合は110円、上限は1,100円。 |
注1 デイトレード信用取引では約定金額に関わらず、注文の時点では年利1.8%の金利や貸株料が一度拘束されます。16時以降のシステム処理が完了次第拘束は解除され、取引履歴欄に表示されている諸経費は0円に切り替わります。
注2 一般信用(長期・デイトレ)のプレミアム料は、1日につき1株あたりに必要な額を当社お取引画面(一般信用売建可能銘柄一覧)に記載しています。
2. 金利、逆日歩、貸株料などの確認方法
信用取引は金利、貸株料、逆日歩等のコストが建玉の保有日数に応じて発生します。そのコストがどのくらい発生しているか「残高照会」で確認可能です。
信用取引で保有中の建玉は、「残高照会」で確認できます。
評価損益や返済期限が表示されているので、どのくらい含み益もしくは含み損となっているのか、返済期限はいつなのかを確認できます。
発生するコストを確認されたい場合は、スマホアプリの場合:建玉明細の詳細をタップ、PCの場合:保有中の銘柄の取引欄にある「詳細」をクリックの操作で、金利、逆日歩、貸株料、手数料等を確認できます。
また、残高照会から決済画面に移行できます。
スマホアプリの場合は、残高照会から決済したい銘柄をタップします。次の画面で「返済」「品受」「品渡」ボタンが表示されるので、そのボタンをタップすることで決済画面に移行します。
PCの場合は、残高照会から決済を行うことも可能です。決済したい銘柄の「返済」「品受」「品渡」をクリックすると、決済画面に移行します。
3. 取引の状況は、「資産状況・資産管理」から確認できる
取引の状況は、資産状況(スマホアプリ)・資産管理の信用建玉(PC)から確認できます。
資産状況(スマホアプリ)・資産管理の信用建玉(PC)では、保有中の建玉の評価損益等が確認できます。
また、信用取引だけでなく、現物株式や投資信託等の取引状況についても、資産状況(スマホアプリ)・資産管理の残高照会(PC)から確認いただけます。
4. 建玉可能額の確認方法
建玉可能額を確認したい場合は、上部メニューの「資産管理」の「建玉可能額・買付可能額」を選択します。
「信用取引・建玉可能額」欄で、現在の建玉可能額を確認できます。建玉可能額以外にも、証拠金維持率や余力推移なども確認可能です。
5. 追証で必要金額の確認方法
含み損が大きくなって追証が発生した場合は、買付出金可能額画面から確認可能です。
追証金額の項目で、必要な金額と対応期限を確認しましょう。
▶追証の解消方法についてはこちら
信用取引のコストと画面の見方
- 信用取引では、金利、貸株料、逆日歩等のコストが建玉の保有日数に応じて発生する
- 金利、貸株料、逆日歩等のコストは残高照会で確認できる
- 資産状況(スマホアプリ)・資産管理の信用建玉(PC)で保有の建玉状況や、評価損益を確認できる
- 「買付出金可能額」で建玉可能額や追証金額が確認できる