信用取引にはメリットだけではなく、デメリットとなる面も当然あります。
【主なデメリット】
- 信用取引で建玉を保有しているとコストが発生する
現物取引 ➔ 基本的に取引手数料以外のコストは発生しない
信用取引 ➔ 金利や貸株料などのコストが発生
今回は、信用取引をするにあたってのデメリットを解説していきます。
信用取引のデメリット
1. 信用取引には保有できる期限がある
信用取引には原則として返済する期限があります。売買した株式をずっと保有し続けることはできません。期限が来たら決済して返済する必要があります。この返済しなければいけない期限は「信用期日」と呼ばれます。
信用取引の種類 | 信用期日 |
---|---|
制度信用取引 | 最長6ヵ月 |
一般信用取引 | 証券会社によって異なる |
📋 信用期日を超えた場合は、自動的に決済されます。
「気がついたら、保有していた銘柄が決済されていた」というリスクがあり得るので、信用期日には注意しておきましょう。特に、一般信用の信用期日は証券会社によって異なります。1日、数日、数年、無期限などバリエーションも豊富です。必ず各証券会社のルールを確認して取引してください。
2. 保有期間中にコストがかかる
信用取引で発生するコストとして、金利、貸株料、逆日歩、管理費などがあります。
種類 | 内容 |
---|---|
取引手数料 | 信用買いと信用売りの両方で発生するコスト |
金利 | 信用買いに対して発生するコスト |
貸株料 | 信用売りに対して発生するコスト |
逆日歩 | 制度信用の売りに対して発生するコスト。市場で、信用売り残高が信用買い残高を上回った銘柄で発生。事前に予測するのが難しく、日証金の発表は取引終了後 |
管理費 | 1ヶ月経過するごとに発生するコスト |
名義書換料 | 信用買いに対して発生するコスト。権利確定日をまたいで保有している場合に発生 |
配当金相当額 | 信用売りに対して発生するコスト。信用取引では配当金が発生した場合、売りで保有している人から配当分を徴収し、買いで保有している人に支払われる |
✅ 長期保有を行う人は、コスト負担が大きくなりやすい点に注意しましょう。
💡 信用取引での配当金は原則としてもらえませんが、相当分の受け渡しがあります
信用買いで保有している場合 ➔ 💰 配当金の相当分を受け取れます
信用売りで保有している場合 ➔ 📉 配当金の相当分の支払いが発生
3. レバレッジによって損失が大きくなる
信用取引は保証金の約3.3倍まで取引可能です。自己資金以上の取引が可能なので、大きなリターンを期待できるのが信用取引のメリットのひとつです。一方で、損失も大きくなるデメリットがあります。
最悪の場合、投資した資金以上の損失が発生して追証になるケースもあります。
リスクを減らすためにも、レバレッジは許容できる範囲内で留めるようにしましょう。
信用取引のデメリット
- 制度信用取引の保有は最長で6か月まで
- 信用取引では保有している間にコストが発生する
- 長期保有するほどコストが大きくなりやすい
- レバレッジは保証金の約3.3倍まで取引できるが、リスクもその分大きくなる