連続増配株で低迷期を乗り切る 連続増配株で低迷期を乗り切る

連続増配株で低迷期を乗り切る

配当株の押さえておきたいポイント

株式市場は、世界の予期せぬ紛争や災害、国際情勢や金融政策の動向などにより、先行きの予測が難しい状況が続くことがあります。
そのような状況ではどのような投資に目を向ければよいでしょうか。

その一つに増配を連続している好業績の銘柄があります。保有しているだけで一定の配当収入が得られるからです。そのため慌てて売却しようとする人も少なく、売る人が少なければ株価の下値が堅固に抑えられるといえます。

とはいえ、配当を目的とした銘柄選定には注意も必要です。

配当金は、企業が得た利益から支払われます。経営状態が悪化し、減配や無配になることのないよう、 次のポイントを押さえておきましょう
優先して調べたい順に示していますので、まずは①からチェックしてみてください。


  1. ①来期以降の業績と配当の伸びが見込まれるか。
  2. ②企業の財務状況が安全であること。
  3. ③配当性向が一定以上であること。

増配を継続する企業は業績にも自信あり

A社を例に押さえておきたいポイントを見ていきましょう(下表参照)。


<増配を続ける企業チェックポイント>

増配を続ける企業チェックポイント

四季報オンラインより(2022年3月10日)

①来期以降の業績と配当の伸び
A社は、業績予想の増額と同じくして配当も増配を続けています。

②企業の財務状況が安全であること
企業の財務の安全性を示す自己資本比率。自己資本比率は、割合が高いほど負債が少ないことを示します。ただ、借金があってもそれを上回る潤沢な現預金があれば、財務の健全性が高いといえます。現金が充分にある企業は、経済環境が悪化しても配当を継続して支払う力があり、増配の可能性も期待できます。

③配当性向が一定以上であること
企業の利益のうちどれくらいの割合を配当として支払っているかという割合を示す配当性向。これを見ることで、株主を大切にしているかどうかを図ることできます。

単に配当利回りが高いだけでなく、連続増配を実現する企業は利益を出し続ける力があると見ることができ、配当収入とともに株価の成長も期待することができます。
このような視点で、A社のような投資先を選んでみましょう。

執筆者:村松祐子

村松祐子


ファイナンシャルプランナー(CFP® 1級FP技能士)。金融・証券インストラクター。
1987年より、大手証券会社において外国株式の東京証券取引所上場に際し、販売促進に携わる。資料作成、および、顧客向け株式セミナー、社内勉強会の運営に従事。1990年より富裕層向け資産運用コンサルティングに従事したのち、 株式調査部に転籍、経済・株式の調査を経験、機関投資家向け週間マーケットレポートの作成に携わる。資産運用の相談、経済・市場調査の経験を踏まえ、それらを総括したサービスを提供するFPへ転身。現在、資産運用・株式投資の個人レクチャー、セミナーのほか、ライフ&マネープラン相談を実施している。一人ひとりに合った資産形成の提案には定評があり、自立した個人投資家の育成にも力を入れている。『FPコスモス』代表。

最短10分で申込み完了!
無料口座開設はこちら

ページの先頭へ戻る