投資の心理学 「ハロー効果」に気をつけよう! 投資の心理学 「ハロー効果」に気をつけよう!

投資の心理学 「ハロー効果」に気をつけよう!

著名人が言っているからといって正解なわけではない

NISAなどを活用して、投資をする人が増えてきました。投資商品を選択した理由を聞いてみると、「著名な○○さんが言っていたから」、「インスタグラムに書いてあったから」といった理由を挙げる方が少なくありません。投資で成功している人や専門家の意見を参考にすることは、決して悪いことではありません。しかし、私たちの心の癖の一つである 「ハロー効果」には気を付けなくてはいけません。

ハロー(halo)効果とは、目立ちやすい特徴に影響され、他の特徴の評価が歪められてしまうことを言います。後光効果、光背効果などとも言われています。例えば、「身なりが清潔で、きちんとしている人は、信頼できる人」、「高学歴な人は、仕事ができる」というように、必ずしも相関関係や因果関係がない場合でも、一つの特徴が他の評価をする上で影響を与えているような現象を指します。

投資で商品を選択する際にも、このハロー効果がよく起こります。例えば、居酒屋で店主が「A社の株は上がる」と言っても世間話程度に終わってしまうでしょうが、店主が実は、著名な投資ブロガーだとわかると、A社の株を買っておこうかなと思ってしまうような心理状態です。

投資の商品を選択する上で、ハロー効果が起こりやすいのは次のようなケースです。


<投資商品の選択でハロー効果が起こりやすいケース>

投資商品の選択でハロー効果が起こりやすいケース

※上の画像(図表)は筆者が作成

ハロー効果により、無意識に商品に対する信頼性が高くなり、選択する時の評価に歪みが生じてしまっているのです。

ハロー効果に惑わされないためには?

ハロー効果に惑わされないために大切なのは、「誰が」言っているのかではなく、「何を」言っているのかに注目をするということです。
例えば、おすすめの商品なのであれば、その商品のどこがおすすめのポイントなのか、その根拠となる情報を自分でも確認することが重要になります。

ランキングや受賞歴については、どのような基準で決めたのかという選考の過程を確認しましょう。売れている商品や人気がある商品が、イコール良い商品とは限りません。

さらに、おすすめをしている人にとっては正解な商品であっても、自分に当てはまるとは限らないという視点を持つことも必要です。運用する期間、投資する金額、投資経験、値動きに対しての許容度などが異なれば、当然、選択する商品も異なってきます。

専門家等の意見を参考にしながらも、自分の場合はどうなのか、自分に合った商品なのか、自ら調べて判断をすることで、納得がいく商品を選択しましょう。

秋山友美

秋山友美


湘南・藤沢・茅ヶ崎の家計コーチ代表。
2005年よりファイナンシャルプランナーとしての活動を開始。
湘南に相談室を構え、20代から80代までの幅広い世帯に家計のアドバイスをおこなう。特に子育て世帯からの相談が多く、コーチングスキルも活かして女性の働き方や子育てなど総合的に相談にも乗っている。
家計相談、住宅購入相談、教育資金プランニング、退職後の人生設計、資産形成、保険見直しなど地域密着型の情報提供、アドバイスをしている。
男女共同参画センターや市町村主催の講座依頼が多数あり、家計管理やライフプラン、人生100年時代の資産形成、キャッシュレス決済などのテーマで講師としても活動中。また、地域情報誌にて「家計簿コーチング」連載中。

<保有資格>
CFP®(日本FP協会認定)(財)生涯学習開発財団認定コーチ
1級DCプランナー(企業年金総合プランナー)

ホームページ>
ブログ>
インスタグラム>

最短10分で申込み完了!
無料口座開設はこちら

ページの先頭へ戻る