「健康」は大きな産業へ
人生100年時代といわれる昨今、気になるのはお金だけでなく、健康管理についても関心が高まっています。
自分の足で歩き、自分の歯で噛む、自立した生活ができるよう健康でいたいと願う人は多いはずです。
その開発力とサービスにおいて、世界で最も利益をあげる会社の一つとなったアップル社は、「健康」にも力を入れています。
Wearablesとして展開するアップルウォッチは、腕につけることで健康管理を担ってくれます。
米国の最大企業が健康を意識した製品を展開していくことで、健康産業は今後益々注目されるでしょう。
国内企業では、水回り設備メーカーのTOTOが「ウェルネストイレ」の開発に取り組むと発表しています。
排せつ物からの臭気データや、便座に座ったときの皮膚の血流データから健康チェックできる技術の開発が目標になります。
健康や生命の質を上げる事業に取り組む企業は、これからさらに出てくるかもしれません。
健康から連想して、私たちの心や体に元気と栄養を与えてくれる企業に着目してみましょう。
お金と健康の心配を解決する優待生活
健康を意識した企業の株主優待を得ながら、企業の成長を応援する投資スタイルは、お金と健康についての不安を徐々に解決してくれるかもしれません。
＜健康を意識した企業と株主優待＞
・ヤクルト本社（2267）
1935年発売の乳酸生菌飲料「ヤクルト」が主力。
「ミルミル」「ジョア」などの発酵乳製品も広く知られる。
機能性飲料のほか、化粧品、医療品事業も展開する。
健康志向の国内では、ヤクルト新製品が伸び、欧米ではコロナ禍で認知度が高まる。
・オイシックス・ラ・大地（3182）
食の安全性には万全な体制をとり、有機・特別栽培野菜、食品添加物を使用しない加工食品をネット販売・宅配する。
「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」をグループ化。
2019年米国のビーガン料理会社を買収、日本で宅配を開始。
・大塚ホールディングス（4578）
「ポカリスエット」「カロリーメイト」を製造する大塚製薬、「ボンカレー」でお馴染の大塚食品など国内外100社以上のグループ会社で構成される。
医療事業を中心にさまざまな事業に取り組む。
近年は、女性の健康と美容を支える製品、大豆由来の「エクエル」を提供する。
・ファンケル（4921）
無添加化粧品メーカー。
サプリメント、青汁、発芽米、健康食品も扱う。
「マイルドクレンジングオイル」がロングセラー商品として知られる。
美と健康を追及し、不安・不満の「不」の解消を掲げている。
・スノーピーク（7816）
アウトドア用品の製造販売メーカー。
全国に直営店や販売店、キャンプ場を展開し、テントや寝袋、テーブル、調理用品、コンロ、アパレルなど幅広く取り扱う。
品質の高さで登山愛好家の命を守る安定感のある製品、かつデザイン性も高くファンが多い。
海外への展開も積極的。
いかがでしょうか。
異業種から新たに健康事業を始める企業の誕生も視野に入れ、目星をつけてみてください。
（執筆者：村松祐子）
- ・権利確定月：株主優待の権利を取得する月。
権利確定日の2営業日前（権利付最終売買日）の時点で、株式を保有していると優待や配当金を取得できます。 - ・適合性、有用性、正確性、完全性を保証するものではなく、あくまで考え方を参考にしていただくことを目的としたもので投資勧誘を意図するものではありません。
- ・優待表はauカブコム証券ログイン後画面の個別銘柄情報より（4月30日時点）
- ※2021年4月時点の内容です。
実際の株主優待の詳細や最新情報は、各社ホームページでご確認ください。
執筆者：村松祐子
ファイナンシャルプランナー（CFP® １級FP技能士）。金融・証券インストラクター。
1987年より、大手証券会社において外国株式の東京証券取引所上場に際し、販売促進に携わる。資料作成、および、顧客向け株式セミナー、社内勉強会の運営に従事。1990年より富裕層向け資産運用コンサルティングに従事したのち、 株式調査部に転籍、経済・株式の調査を経験、機関投資家向け週間マーケットレポートの作成に携わる。資産運用の相談、経済・市場調査の経験を踏まえ、それらを総括したサービスを提供するFPへ転身。現在、資産運用・株式投資の個人レクチャー、セミナーのほか、ライフ&マネープラン相談を実施している。一人ひとりに合った資産形成の提案には定評があり、自立した個人投資家の育成にも力を入れている。『FPコスモス』代表。
