投資とは?
投資とは「利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること」「将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと」と大辞泉(小学館)では説明されています。一般的には、証券投資(株式や債券、投資信託)、マンションやアパートへの不動産投資が知られています。将来を見込んで自分や子どもへ金銭をつぎ込むことも投資です。
皆さんにとって身近な金融資産の投資としては、上場企業の株式への投資、国債や社債などの債券投資、株式や債券、不動産の投資を少額からプロに任せることができる投資信託でしょう。
(表)身近な金融資産投資の種類
投資の種類 | 内容 |
---|---|
株式投資 | 株式会社が発行する株式を売買する |
債券投資 | 国が発行する国債、会社が発行する社債などを売買する |
不動産投資 | 土地建物を売買したり、賃貸したりする |
外貨投資 | 外貨預金、手持ち資金の数倍の取引が可能なFXへ投資する |
投資信託 | 株式投資、債券投資、不動産投資などをプロに少額から任せられる仕組みに参加する |
ところで投機ということばを耳にしたことはありますか?投機(speculation)とは安いとき、高いときといったタイミングを見計らって利益を得る行為のことで、投資(investment)とは意味が異なります。投資も利益目的ですが、投資対象の将来の成長を見込んで資金を投じて、長い目で利益を期待する行為が投資です。
投資のメリット・デメリット
自分の資産をふやすことを目的に貯蓄や投資を行うことを「資産運用」といいます。
「貯蓄」とは、広い意味ではお金だけでなく財産を蓄えることですが、この貯蓄は主に銀行預金でコツコツ貯金をすることを指します。銀行預金は元本保証でかつ銀行が破綻した場合も1,000万円とその利息が保証されています。一方、株式投資、投資信託、外貨預金やFXなどの「投資」は元本保証ではありません。元本保証がないというデメリットがある一方で、銀行預金と比較して大きくお金をふやすことを期待できます。
(グラフ)「ニッセイ TOPIXオープン」へ100万円投資した場合の成果(単位万円)
このグラフは一般に販売されている投資信託を、10年前(2010年12月1日)に100万円分購入した場合の結果です。2020年11月30日は100万円が約240万円まで成長しました。この投資信託はこの10年間で年率9.25%の成績でした。こういった投資信託は他にもありますし、個別の株式でも成長しているものがあります。
投資をすることは単に自分のお金をふやすだけでなく、自分のお金を投じて国内外の経済活動に貢献できるというメリットもあります。
投資は短期間ではプロでも成果を出すことが難しいので、メリットを期待するなら少なくとも5年以上運用することを前提に取り組みましょう。
執筆者:石川英彦
金融デザイン株式会社 代表取締役
愛知県生まれ。南山大学経営学部卒業後、北米大陸をオートバイで周遊。帰国後、保険代理店の手伝いをしたことで金融の世界を知る。その“奇妙”な世界に疑問を感じ「お金に関する情報形成」「売り手と買い手がハッピーになる金融コンテンツづくり」をミッションとした、株式会社マネーライフナビを設立(1996年)。FP(ファイナンシャルプランナー)の実務をこなしながら多数の金融コンテンツ制作を手がける。2017年9月に社名を金融デザイン株式会社に変更。インフォグラフィックスやウェブのデザインまで領域を広げる。持ち味マネーカード(お金占い®)を武器に、失敗しないためのお金の知恵を学ぶ「お金の知恵アカデミー」を展開中。