コロナで変わった私たちの消費行動
2020年4月、新型コロナウイルス感染症の拡大により緊急事態宣言が出され、私たちの生活は大きく変わりました。
学校は休校、企業はテレワークが広く導入され、不要不急の外出を自粛しました。
外食産業や観光業界が悲鳴をあげた一方で、巣ごもり需要が増え、過去最高の営業利益を出した企業もあり、明暗を分けました。
在宅時間が増えたことで自宅での食事を充実させる傾向が見られ、食料の消費に変化があった半面、外食費や被服費、化粧品代のほか、交通費やレジャー費などの消費は大きく落ち込みました。
コロナにより消費行動に大きな影響が見られた主な品目
(2020年7月の対前年同月実質増減率 単位:%)
(令和2年9月8日総務省統計局「新型コロナウイルス感染症により消費行動に大きな影響が見られた主な品目など」より筆者作成)
買い物をする場所も、ショッピングモールやデパートなど人が多く集まる大型店舗を避け、通販サイトや宅配サービス、フードデリバリーを利用する家庭が増え、配達員が足りなくなるという現象も起きたくらいです。
在宅中に大掃除をして断捨離に目覚めた方は、フリマアプリを積極的に利用しました。
外出自粛による運動不足解消のため、動画サイトにアップされたトレーニング動画を見ながら「宅トレ」した方も多く、運動器具も売れたようです。
テレワークの環境をよりよくするために、新しいパソコンの需要も増え、Web会議サポートのシステムやアプリが広く認知され、仕事だけでなく、オンライン飲み会に利用した方もいるのではないでしょうか?
投資経験者も初心者も、投資のアンテナを立てて!
将来に向けて、投資や資格取得に興味や関心を持った方も少なくないでしょう。
投資初心者でも、自宅で気軽に受講できる資産運用のオンラインセミナーが増えたのは、対面セミナーが中止となったコロナ禍ならではの恩恵だといえますし、コロナ禍をきっかけに投資デビューをした方もいるでしょう。
コロナ禍での消費行動を振り返ってみると、これからのwithコロナ、afterコロナの新しい生活に向け、新たな可能性を見いだし、新しいビジネスモデルを生んだ企業がたくさんあります。
一方で、今まで投資先として選んでいた企業の中には、先行きが不安なところも出てきているでしょう。
コロナ禍でこそ、投資経験者は今までの投資内容を見直し、投資初心者はコロナで成長が見込まれる企業に投資してみるなど、自分たちの消費行動の変化をヒントやチャンスと捉えて、日々投資のアンテナを立てておくことが大切でしょう。
執筆者:脇若浩子
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、個人投資家。
東京都出身。大手保険会社にて新人育成トレーナーとして商品勉強会・マナー研修講師等を担当したのをきっかけに、退職後の1999年にFP資格取得。
その後、家族の海外転勤により、2002年からオーストラリア・パース→日本→オーストラリア・ブリスベン→日本→カタール・ドーハと、日本と海外を数年おきに移動する生活をしながら、FPおよびロングステイアドバイザーとして執筆・セミナー講師の仕事に従事、2019年に本帰国。女性のためのライフプランニングを得意とする。子どもを現地校・インターナショナルスクールで育てたことから、英語教育にも詳しい。個人投資家としては、株式投資・FXを得意とする。
主な著書等
オーエス出版社「AFP試験一発合格のきめて」 青春出版社「一生お金に困らない女になる!」
Webサイト
「女性のためのお金のため方・つかい方」(外部サイトへ移動します)