配当利回りとは
#もらえる配当金を予想した数値
株主が購入した時点での株価に対し、年間でもらえる配当金を示した数値が「配当利回り」です。
配当利回りは、「1株あたりの配当金÷株価×100」で表されます。
単位は「%」です。
例えば1株あたりの配当金が20円で株価が1,000円であれば20円÷1,000円×100となり、配当利回りは2%となります。
一般的に、配当利回りが高い株式は、投資金額に対して配当金を多くもらえるので「得」と思われる傾向があるかもしれません。
ただ、配当利回りはあくまでも、その時点での株価に対する、配当金の予想の割合です。
配当金は、決算内容によっては変動する可能性もあるため、注意しましょう。
配当性向とは?配当利回りとの違い
#どこが配当利回りと違うのか
配当利回りと、よく似た言葉として「配当性向」が挙げられます。
配当性向は、企業が利益から「どれだけの額を配当に回したのか」について数値で示したものです。
株主がもらえる額の予想の配当利回りとは定義が異なるので注意しましょう。
配当性向は、「1株あたりの配当金÷1株あたりの当期純利益×100」で求めることができます。単位は「%」です。
その企業がどれだけ儲けを株主に回してくれるのか、株主が判断するため配当性向を参考にします。
配当利回りを見て株を購入するときの注意点
#危険を伴うケースとは
株主にとって配当利回りは、重要なデータの一つです。
ただし、それだけを参考にして投資を行っていると大きなリスクにもなりかねません。
例えば、あまり儲けが出ていない企業でも配当さえ高くしておけば、配当利回りを上げることは可能です。
また、株価が下がったときも配当利回りは上がります。
配当利回りが高くなるため、優良銘柄に見えてしまうこともありますが、リスクを見逃さないようにしましょう。
経営が傾いていたり、不法行為に手を染めていたりして株価が下がっているのであれば、その企業の株式に手を出すのは厳禁です。業績の悪化に伴い、配当金が無配になる可能性もあります。
株式を購入した後で企業が倒産したり、大きく株式の価値が下がったりする可能性もあります。
#配当利回り以外もチェック
銘柄を選ぶ際には配当利回りだけでなく、企業の配当性向、経営状態、世間からの評判も重要なチェックポイントとなります。
高成長を続ける企業の中にはさらなる成長のための設備投資や研究開発に資金を振り向けるため、配当金を少額にしている企業や無配を続ける企業もあります。
結果的にそういった企業の方が株価が上昇することもあるかもしれません。
株式投資を行うのであれば、多角的な情報を参考にして安全に取引を行いましょう。